坊がつる

2009年7月19日

 先々週・先週と休日出勤や地区の行事が続いた上に職場の忙しさも加わり、2週間山行できなかった。ここにきて仕事も一段落つき、ようやく山行できることに。とは言えこの3連休、土曜と月曜は休日出勤(ただし午前中のみ)が入っており、山行できるのはこの日曜日のみという状況である。しかしともかく山行できるのはありがたい。そのようなことで貴重な1日なのだが、天気予報は「昼頃から雨」。しかも激しく降る恐れもあるようだ。そこで、長者原から雨ヶ池・坊がつる・すがもり越と三俣山を周回し、もし晴れていればどこかから山頂をめざすことにして出発した。
 長者原を出発しタデ原湿原や樹林帯の花々を撮影しながら歩く。久しぶりに歩くと季節がずいぶん移ってしまった感じを受ける。雨ヶ池へ到着し、見上げる三俣山にはやはり厚いガスがかかっている。そこで山頂はきっぱりとあきらめ、予定通り坊がつるをめざす。
 坊がつるから登山客でにぎわう法華院山荘前をすり抜け北千里浜へ登る。北千里浜は風が強いもののガスはなく、無事すがもり越へ到着。そのうち中高年のグループが複数やってきてにぎやかになった。ガスで覆われた西峰をうらめしく見上げ、大曲へと下った。

大曲に自転車を置く→5:30長者原出発→7:10雨ヶ池→8:00坊がつる→8:50〜9:35すがもり越(食事)→10:10大曲→自転車で長者原へ下る



瀬の本から牧の戸を通り過ぎ、大曲に自転車を置いて長者原へと下る。長者原の駐車スペースは朝5時過ぎだというのにほぼ満車だ。
なんとか車を止め準備していると、近くの車から初老の男性が降りてきて話しかけてくれた。どこに登るのか、という話から話題は先日起きた大雪山系の事故へ。
「山は逃げないのにねえ」の一言にはまさに同感。お亡くなりになった10人の方々のご冥福を祈るばかりだが、それにしてもガイドは一体何をしていたのか。
「下山時はペースが速すぎてばらばらになった」という証言が新聞に載っていたが、本当だろうか。今後のためにも真相を明らかにしてほしいと願う。




明るくなったばかりのタデ原湿原を歩く。
湿原にはノハナショウブが咲いていた。


ノハナショウブ


夏の花、ハンカイソウ。季節の移ろいを実感する。


ユウスゲ(キスゲ)


クサレダマ

タデ原湿原を抜け、まだ薄暗い樹林帯へと入っていく。
それでも周囲に花がないか探しながら歩いていくうち、
どうやら本来のルートからはずれてしまったようだ。
こんなときは確実なところまで引き返すに限る。



やがて指山自然観察路の分岐に到着。
今日はこのあたりに咲いているというショウキランを見たくてやってきたのだ。


ショウキランはすぐに見つかった。


ショウキランはラン科の腐生生物。ネットでここに咲いていると知り、ぜひ一度見てみたかった花だ。
黒く変色した花もあり、全体的に色は褪せているかもしれないが、まだなんとか咲いていてくれてうれしかった。


辺りには花期の終わりが近づいたヤマアジサイもまだ咲いていた。
今日は風が強く、アジサイもゆらゆらと揺れる。シャッターチャンスがなかなか来ない。


ショウキランを撮影できたので、あとは雨に遭わずに歩ければ満足だ。
次は雨ヶ池をめざす。



チダケサシ


ウツボグサ


雨ヶ池に到着。やはり池はできていなかった。
実は先週、なんとか仕事をやりくりしてここの池を見に来たかったのだが・・・。

水を湛えた雨が池はこちら(2007年7月8日)


雨ヶ池にはノハナショウブの大群落が広がっていた。


風に揺れるイブキトラノオ


離れて見ても近くに寄っても優雅な、オカトラノオ


雨ヶ池から坊がつるへと向かう。幾組かのグループとすれ違う。坊がつるにテント泊をされた方々だろう。
ところがそのうちの1組は6月20日の鳴子山山行でお会いした大野城市のIさんご夫妻であった。

挨拶を交わし、坊がつるへと下っていく。



坊がつるのベンチより。大船山には厚いガスがかかっている。


振り返ると三俣山にもガスが。これでは展望は望めそうにない。


多くの人でにぎわっていた法華院山荘を通過し、北千里浜をめざす。


北千里浜を歩く。風は強いがガスはない。


すがもり越に到着。


見上げる三俣山西峰はガスっており、登らないことにした。
そこで、時間は中途半端だが、ここで食事とする。
今日は焼きうどんにコンビニおにぎり。


食事をしているうち、大勢の方々が到着。どうやら3つのグループが重なったようだ。
そのうちの1つは高校の同窓生とそのお連れ合いさんのグループとのこと。
他のグループの方に「誰と誰が夫婦でしょう?」などという楽しい質問をし、盛り上がっていた。
気の置けない仲間と登るのもいいものだと実感。



コーヒーを飲み、ガスかかる三俣山西峰をうらめしく眺め、大曲へと下山した。


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