御池

2009年12月20日

 数日前からこの冬初めての強い寒波がやってきて九州地方でも山は雪だという。ようやく九重連山にも待ちかねた雪の季節がやってきた。天気予報では1日中くもりとのことだが、これはなんとしても行かねばなるまい。
 竹田市を抜け久住町あたりから路面に雪が見られるようになった。途中で久しぶりのチェーンを巻き、牧の戸へ向かう。佐伯市で暮らす私にとってはチェーンを巻くのは登山のときだけである。
 7時過ぎに入山。新雪を踏むのはいい気分だが、あたりの展望は全くなく、淡々と回りの雪や霧氷を見ながら歩く。西千里浜あたりから風が強くなり、ようやく久住避難小屋に入って一息ついた。しかしガスの晴れる気配は全くない。今日の目的は凍結した御池を見ることなので、意を決して小屋を出て御池へ向かう。
 新雪を踏みながら到着した御池はやはり全面凍結していた。雪交じりの強い風が吹き抜ける中、この冬の初渡りをし、池の小屋に逃げ込んだ。昼食を終えた頃、単独登山の若い方がやってきた。その方も山頂に行こうか迷っているという。このガスと寒さでは山頂に向かう気持ちにはなかなかなれない。そこで私も山頂はあきらめ下山することにした。

7:05牧の戸→7:30沓掛展望台→8:30扇ケ鼻分岐→8:50〜9:00久住避難小屋→9:30御池→9:40〜11:00池の小屋(昼食)→11:15久住避難小屋→11:50扇ケ鼻分岐→12:35沓掛展望台→12:50牧の戸


明るくなった7時過ぎに牧の戸から入山。


沓掛展望台に上がり、吹きだまりに足を踏み出す。
新雪に深く埋もれてしまった。これは楽しい!


回りの霧氷と足下の雪を見ながら歩いていく。


沓掛山の岩場より尾根道を撮影してみた。
だが完全にガスっていて見通しがきかない。


それでも時折現れる霧氷のトンネルがうれしい。
九重連山に本格的な冬がやってきたことを実感する。


扇ケ鼻分岐にて。
このアングルだと星生山があるはずなのだが。


西千里浜を歩くうち、風が徐々に強くなってきた。



ようやく久住避難小屋にたどりついた。


中には数名の方が休憩中。私も中に入れてもらう。
新装した白い避難小屋は以前よりも明るくなったようだ。

外はまだ完全にガスの中だが、今日のねらいは結氷していると思われる御池である。
いつまでもここにいるわけにはいかない。意を決して小屋を出て御池へと向かった。





御池のほとりに到着した。
確か「ここは御池です」と書いていたのだったっけ?


やはり御池は完全に結氷していた。
「これだけ凍っていれば大丈夫」とは思いながらもこわごわ渡る。
この冬最初の御池渡り。


御池は雪交じりの強い風が吹き抜けており、とても昼食を食べる状況ではない。
そこで修理の終わった池の小屋に入ることにした。


今日の昼食はアルファ米を使った辛口の麻婆豆腐丼。
白ネギも入れ、さらに一味唐辛子も入れた。
寒いときにはこの辛さがいい。
ただしネーブルは冷たかった。


食べ終えてコーヒーをいれているところに単独登山の男性が小屋に入ってきた。
このガスでは山頂に行こうか迷っているという。私も同感だ。また展望のよい日があることだろう。
今日のところは結氷した御池を渡ったことで満足し、下山することにした。


再び久住避難小屋に立ち寄る。
なんだか今日は山頂を巡る代わりに避難小屋巡りをしているような気がしてきた。





下るうちに風も治まってきた。
周囲の雪景色を味わいながら牧の戸へと下山した。


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