天狗が城・中岳

2010年1月3日

 新しい年が明けた。昨年末から最初の山行をいつにするか、天気予報を毎日のようにチェックしていた。くもりの予報だった3日が晴れの予報に変わり、今年の初山行は3日に決定。今年初めての山行なので、九重連山の初日の出のつもりで朝駆けすることにした。前夜は正月2日というのに晩酌のビール1缶でがまんし8時半に就寝。深夜1時半に起床するとまだ子どもたちが起きていた。「なんでこんなに早いの」という疑問ももっともだ。
 早朝4時半に入山。前に一つ、後ろにも一つ、明かりが見える。でも今日は月が煌々と登路を照らしており、その明かりで十分歩けるのでヘッドライトはつけずに歩く。西千里浜で先行者を追い越し、御池まで順調に歩く。天狗が城に直行しようかとも思ったが、まだ東の空は真っ暗なので一旦池の小屋に入り、防寒対策をして天狗が城へ向かった。
 明るくなり始めた東の空を見ながら天狗が城山頂をめざしていたそのとき、ガスが急に押し寄せてきて、山頂に到着した頃には真っ白になってしまった。山頂には自分を入れて5人。ガスの中、強烈な寒さをひたすらこらえ日の出を待ったが、ガスが晴れることはなく、あえなく撃沈。約1時間山頂で粘ったがあきらめて池の小屋へと下った。
 池の小屋に到着したときにはだれもいなかったが、続々と撃沈者(笑)がやってきて満員となった。することがないので食事をとる。情報交換をしながら待つうち、ようやく10時頃からガスが切れ始めた。結局最後に池の小屋を出て中岳へ向かう。
 中岳で断続的に切れるガスの合間に周囲の風景を撮影し、再びの天狗が城を経由して下山した。
 下山するうちに風も治まり、穏やかに晴れた山々を見ながら牧の戸へと下った。

4:30牧の戸→4:50沓掛展望台→5:30扇ケ鼻分岐→5:50久住避難小屋→6:15〜6:30池の小屋→6:45〜7:40天狗が城→7:50〜10:15池の小屋(食事)→10:35〜10:55中岳→11:10〜11:20天狗が城→11:45久住避難小屋→12:20扇ケ鼻分岐→13:05沓掛展望台→13:20牧の戸


今日は今年初めての九重山行。しかも久しぶりの朝駆け。
竹田市を過ぎる辺りから路面が濡れているのに気がついた。
どうやら昨日(今朝?)雨が降ったようである。
そうなると凍結が心配だが、今日は氷点下にはなっておらず、難なく牧の戸駐車場へ到着した。


装備を調え4時半に入山。
予定より遅くなってしまったため多少急ぎつつ登る。
今日は月明かりで十分歩ける。
実は最初ヘッドライトを装着するのを忘れたまま歩き始めたのだが、そのことにしばらく気がつかなかったほどだ。


西千里浜で先行していた男性2人を追い越した。
だがまだトレースが見える。しかも複数。
どうやらずいぶん早く牧の戸を出発した人たちがいるようだ。


久住避難小屋を過ぎるとトレースがなくなった。
新雪を踏みながら慎重に歩いていく。
御池のほとりに到着し、直接天狗が城に向かおうかとも思ったが、強烈に寒い。
しかも東の空はまだ暗い。
そこで凍結した御池を渡り、一旦池の小屋に入ることにした。


池の小屋で防寒対策をしっかり整え、再び凍結した御池を渡り、天狗が城へと向かう。
しかし、その途中に突然ガスが押し寄せてきた。
みるみるうちに辺りは真っ白になってしまった。



山頂に到着したが周囲にはガス。
これでは日の出は望めそうにないが、晴れることを期待して待つことにした。


山頂には私を含めて5人。寒さをこらえひたすら待つ。
しかし日の出の時刻を過ぎ辺りが明るくなってもガスが晴れる気配はいっこうになく、撃沈決定。
あきらめて一旦池の小屋へと下り、ガスが晴れるのを待つことにした。


誰もいない池の小屋に到着し待機していると、ガスで山頂を断念した方々が続々とやってきた。総勢約10人。
思い思いに過ごす。私はすることがないので早々と朝食をとることにした。



今日は鮭雑炊。
白菜と白ねぎを加え、「ちょっと雑炊鮭味」に鮭のフレークをたっぷり入れた。
そして仕上げに生卵。


情報交換しながら待つうち、ようやく10時頃になってガスが切れ始めた。
みなさんが三々五々山頂をめざして出発していく。
私は結局最後に池の小屋を出た。さて、中岳に向かうとするか。



ガスが切れ始めた御池方面を撮影し出発。
ところがガスはまだ断続的に晴れる程度。
風も強く、寒い。


天狗が城との鞍部より中岳を見上げる。
上空の青空が望みの綱だ。


極寒の中、中岳山頂をめざす。
この厳しい風景を見ると、「中岳に来たなあ」と感じる。


ようやく中岳山頂に到着。


山頂には10人ほどの方がガスの晴れ間を待っていた。
池の小屋で私の隣に座っていたカップルもカメラを構えている。


ガスが切れた!そのわずかな時間に御池・久住山を撮影。
だが早くも次のガスが天狗が城を覆っている。


霧氷越しに稲星山を撮影。


次から次へと三俣山方面からガスがやってくる。
そのガスが切れるのをじっと待つ。
ようやく大船山を撮影できた。


中岳を下り、天狗が城へ向かう。


天狗が城直下の岩の上より、凍結した御池と、その向こうにガスに浮かぶ久住山を撮影。
この岩は、「ようこそ九重連山へ」さんがいつも定点観測されている場所。
そのアングルを拝借した。


同じくその岩から天狗が城山頂を見上げる。


本日2回目の天狗が城山頂。
見るとだれかが山頂標識に着いた「エビのしっぽ」を取ってしまっていた。
今日の最初の写真と見比べるとわかるはずである。

だがこの姿、なんとなく「鞍馬天狗」の雰囲気を漂わせているのがいい。


「鞍馬天狗 疾風八百八町」(DVD) Amazon.co.jpより


凍結した御池を見下ろす。
歓声をあげながら登山グループが氷の上を渡っていく。


三俣山がようやく姿を現した。


霧氷越しに中岳と大船山を振り返る。


御池と空池、そして久住山。
真っ青な青空でないのが少し残念だが、この写真が撮れて満足だ。
でも正直なところ、久住山がモルゲンロートで染まるのを見たかったなあ。



天狗が城を下る。
山頂直下より純白の星生山を撮影した。



下山時は厳しい寒さはやわらぎ、穏やかな山となっていた。
沓掛山の岩場より尾根道を振り返った。



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