大船山

2010年1月17日

 4日前の水曜日に大寒波が押し寄せ、私の住む佐伯市でも雪が舞った。その翌日も寒波は続き、九重連山ではかなりの雪が降ったと思われる。その後はよい天気だったがまだ雪は残っているはず。しかも今日は移動性高気圧に覆われ絶好の天気。こうなれば前回見送った大船山に決定である。
 いつもより早く6時半に今水の駐車スペースを出発。まだ暗いのでヘッドライトをつけて歩き始めた。今水登山口から雪の残る登路を歩きながら振り返ると、東の空が茜色に色づき始めていた。今日はすばらしい晴天で、夜明けはきっときれいだろう。朝駆けしなかったことを少し後悔しつつも今日は大船山をめざす。
 アイゼンを装着して東尾根ルートに取りつく。しっかりとトレースが残っており、歩きやすい上、これなら迷うこともない。しかしやせ尾根あたりから勾配がきつくなり、あえぎつつ休み休みの登りとなった。トレースがなかったらとても登れそうにないと感じた。
 山頂に到着しラーメンを作り終えて写真を撮影した直後、1人の男性から声をかけられた。以前(2008年5月4日)高塚山でお話しした方で、いつもHPを見て下さっているとのこと。HPの話やルートの話をして楽しいひとときを過ごした。
 絶景を見ながらコーヒーを飲み干した後、御池に下り、凍結した湖面を撮影して下山した。

6:45今水登山口→8:00東尾根ルート取りつき→10:00〜11:20大船山(昼食)→11:30御池→12:30鳥居窪→13:10岳麓寺分岐→13:40今水・風穴ルートに合流→14:00今水登山口


今日は久しぶりの大船山。
気合いを入れて6時半に今水駐車場を出発し、登山口から登り始める。
しばらくして振り返ると東の空が茜色に染まっていた。


やがて木々の間から朝日が昇るのが見えた。


辺りの雪が朝日に染まる。
今日は天狗が城で夜明けを待った方がよかったかも、と少し後悔。

だが今日は数日前から大船山と決めていた。


岳麓寺からのルートが合流する地点で東尾根ルートに備えアイゼンを装着。


わずか数分で東尾根ルートの取りつき地点に到着。


トレースはすべてここから左に折れ、東尾根ルートへと伸びていた。


ただ一つ、小さな足跡だけが風穴方面へと続いていた。


順調に高度を上げ、ポールのある台地に到着。大船山頂を見上げる。
今日はすばらしい青空が広がっている。


雪は高度を上げるにつれて少しずつ深くなっていく。


黒岳が見えた。大船山と同じく木々に覆われた黒岳は雪がほとんど見えず、黒々としている。


やせ尾根を通過。ずいぶん疲れてきた。
しかしこのルートはここからがきつい。

あえぎつつ、休み休み登る。


雪のない季節に経験済みのルートではあるが、
雪の積もったときに登るのは今日が初めて。
トレースがあってもかなりきつい。
トレースがなければとても私には登れそうにない。



やっとの思いで急登を上り詰め、ようやく山頂が見えた。もう一息だ。


御池を見下ろすところまで来た。山頂はもうすぐだ。


今水登山口より3時間15分で大船山頂に到着。


さっそく周囲の絶景の撮影会だ。
まずは雪で白く彩られた九重連山。
雪の九重連山(489KB)


この寒いのに、坊がつるにはテントが3張り。


今日は阿蘇五岳もくっきりだ。


米窪・段原方面を撮影。
由布岳もはっきり姿を現している。


氷結した御池を見下ろす。


遥か遠くには祖母・傾山系が浮かんでいる。


撮影会を終え、さあ昼食だ。今日は新メニュー。
ネギと卵を入れた、「豚キムチのせ味噌ラーメン」。

作り方は次の通り。

お湯を沸かし薄切りの豚肉を茹でる。
茹でた豚肉を箸でつまみ上げ(ざるなどという気の利いたものは持ってきていない)、キムチの入ったビニール袋に入れ、混ぜ合わせる。
そのお湯で味噌ラーメンを作り、ネギと卵を入れる。
仕上げに豚キムチをのせてできあがり。


この撮影を終えた直後、単独登山の男性から「『九重連山を歩く』の・・・さんですよね」と声を掛けられた。
2008年5月4日にシャクナゲ鑑賞登山で黒岳を縦走したとき、高塚山頂でお会いした方であった。
あの日、HPを紹介したのだが、それ以来毎週のようにHPを見て下さっているとのこと。ありがたい。
私が食事の写真を撮り、さらに風景を背景に撮影しているのを見て確信したとのこと。・・・なるほど。
しかも「今日は絶好の天気なので、前回見送った大船山に登るはず」と私の行動パターンまでお見通し。

参りました!

しばしHPやあちこちのルートのことで盛り上がった。



ところで今日は新メニューがもう一つ。
温かいデザート、「焼きバナナ」である。
ただバナナを皮付きのまま焼いただけだが、
寒い季節には温かいデザートがうれしい。

だがこのメニュー、ここまで焼くにはけっこう時間がかかり、
ガスを大量に使うのがいただけない。


私が食事を終えた頃、下山するその男性を「お気をつけて」と見送った。
私はと言えばさらにコーヒーを入れ、景色を見ながら味わう。


気がつけば山頂到着後、すでに1時間20分が経過している。
早朝から登ったため焦ることはないが、そろそろ下山するとしよう。



九重連山と阿蘇五岳をカメラに収め、御池へと下ることにした。


御池へと下る斜面はまさに吹きだまり。
うかつに踏み出せば膝あたりまで埋もれてしまう。
トレースを探して下った。


完全氷結した御池を撮影した。
これで今日の登山の目的は達した。
あとは下山するだけだ。


時折見える阿蘇五岳や祖母・傾山系を眺めつつ、
雪を踏みしめながら下山する。


見晴らしの良い岩場より


鳥居窪まで下り、大船山を振り返る。


岳麓寺への分岐点。
ここを左折し、今水・風穴ルートへと向かう。


途中から右に折れ、ガラン台から続くコンクリート道を歩く。


どうやらこの道は地元の野生生物の方々もよく利用しているらしい。


純白の雪を踏みしめながら今水へと下った。


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