黒岳

2010年5月4日

 ゴールデンウィーク真っ盛りというのに休日出勤で思うように山行できない日が続いていたが、ようやく休みとなった4日、待ちこがれた黒岳へ毎年恒例のシャクナゲ鑑賞登山である。
 ここ数日ずっと晴天が続き、今日も雲のほとんどない快晴。いつものように男池に自転車を置き、黒嶽荘をスタート。快調に登り始めたはずだったがどうも以前と違う。体が重いというより、足の筋力が落ちたような感覚。これでは黒岳縦走は無理かもしれないと思いながら登っていく。シャクナゲは白水分かれ付近から仙人岩くらいまでが見頃。ここしばらくの寒さのため、あまり開花が進んでいないようだ。前岳付近はまだ多くがつぼみだった。見晴らしの良い岩場で犬連れの男性と別れ、高塚山をめざす。筋力の衰えを感じながらゆっくりゆっくり。
 ようやく高塚山に到着し、小休憩ののち、天狗岩へ。ここも慎重に踏みしめながら山頂に到着。だれもいない山頂で昼食を食べていると、単独登山の男性が登ってきた。コーヒーを飲み、下山。
 ソババッケで追いついてきたご夫婦に名前で呼びかけられてびっくり。前回の黒岳で一緒に下山した佐賀のYさんと奥さんであった。ひとしきり話をして私が先に下る。ここからはゆっくり歩きながらの花散策だ。多くの花を撮影し満足の山行となった。だが久しぶりに本当に疲れた。
やっぱり黒岳はきつい。

男池に自転車を置く→6:15黒嶽荘→6:45白水分かれ→7:20仙人岩→8:05前岳→8:10〜8:25見晴らしの良いピーク→8:40上台ウツシ→10:00〜10:10高塚山→10:35〜11:40天狗岩→12:25風穴→13:20ソババッケ→13:55かくし水→14:50男池→自転車で黒嶽荘に下る


6時過ぎに黒嶽荘をスタート。
周囲のシャクナゲは満開を過ぎていた。


黒嶽荘の建物の前を通過すると奥に見えてくるゲートが前岳へのルートの入口である。


頭上の新緑を見上げながら登っていく。


白水分かれあたりから、状態のよいシャクナゲが見られるようになった。
周囲を見回しながら登っていく。



今年のシャクナゲ、最初の1枚。
この美しさをどう表現すればいいのだろう。



新緑をバックに撮影してみた。


このルートはかなりきつい。
足下のタチツボスミレが励ましてくれているようだ。


ようやく仙人岩までたどりついた。
この辺りのシャクナゲはつぼみも混じってちょうど見頃だ。


中、長崎から来たという犬を連れた男性と会話。
自転車を男池に置いてあると話すと、「そんな人をブログで見たことがある」という。
名刺を渡すと「よく見てます」とのこと。ありがたい。


前岳山頂に近づくにつれて辺りにはつぼみの方が多く見られるようになった。


前岳山頂。ここは写真を撮影しただけでそのまま通過する。


前岳山頂から7、8分歩いたところにある見晴らしの良い岩場が私の休憩ポイントである。
今日もここで休憩。カレーパンをぱくつく。

食べながら周囲の景色を眺めると、例年と比べて新緑が少ないように感じる。


ここで黒嶽荘に引き返すという犬連れの男性と別れ、私は高塚山をめざす。



台ウツシを通過。
ここからのアップダウンがきつい。
やはり筋力が落ちているのは間違いないようだ。
自分の筋力・体力に合わせてゆっくり登るしかない。


何度もアップダウンを繰り返し、ようやく高塚山が見えるところまでやってきた。


黒嶽荘から3時間45分、やっとの思いで高塚山にたどりついた。


だれもいない山頂で辺りの風景を楽しむ。
まずは正面にどっしりとそびえる大船山。


右に目を向けると平治岳。その間から奥に見えているのは三俣山。


左にこれから向かう天狗岩が見える。


この岩だらけの山を、慎重に登っていく。


天狗岩に到着し、昼食。
今日は焼きそばにコンビニおにぎり、そしてわかめスープ。


この風景を眺めながらの昼食はうまい。最高の気分だ。

高塚山といい、この天狗岩といい、私以外だれもいない。
もっと多くのグループでにぎわっていると予想していたのに。
世の中はゴールデンウィーク中で、行楽地はどこも人で一杯だという。
なのに私はこの絶景の中、たった一人。いい気分ではあるのだが、
なにやら人と違ってとんでもない「変なこと」をしているような気分になってしまった。

そんなことを考えながら食べていると、単独登山の男性が登ってきた。
よかった、変なことをしているのは私だけではなかった。


食事を終え、山頂の岩に登って前岳方面を撮影。
晴れているのだが霞んでいてイマイチであった。


いつものように「1556 天狗」と書かれた岩には登らずに下山することにする。


風穴側のシャクナゲ台のシャクナゲはまだつぼみだった。


あちこちに咲くムシカリの花が青空に映える。


何組ものグループとすれ違いながら風穴まで下ってきた。
ずいぶん疲れを感じるが、ここからは緩やかに下るだけ。


ソババッケを過ぎたところで2人組が追いついてきた。その男性が私を名前で呼んできたのにはびっくり。
見ると前回(3月28日)の黒岳山行のとき、山頂から男池まで一緒に下った、佐賀県のYさんであった。
きれいな奥さんと一緒に今日は平治岳に登ってきたとのこと。
さらによく聞くと昨日は私が今日歩いている黒岳縦走コースを歩いたという。
このきびしいコースを歩いた翌日に平治岳とは!とても私には無理である。

奥さんは「もう病気です」と笑っていた。

奥さんに合わせてゆっくり下るというYさんと別れ、男池へと下る。
私もここからは花散策。周囲を見回しながらのんびり歩く。



ひっそりと咲くチゴユリ。


ようやく咲き始めたユキザサ。


今回初めて見つけたツクバネソウ。
名前がわからず困っていたとき、通りがかった方に聞くと教えてくれた。
変わった花なのでネットで調べてみるとユリ科。とてもユリ科とは思えない。


ホウチャクソウ


そして今日のねらいの花、ヤマシャクヤク。



頭上の新緑もすばらしい。


イチリンソウ


多くの花と出会えて満足の山行となった。


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