三俣山

2010年5月15日

 先週の土曜日のこと。いつものように休日出勤を終え、翌日の山行に備えて昼食の食材を購入。ここまではいつも通りだったのだが、夕食を食べ終えて「さて装備をまとめようか」という時になって体が言うことをきかなくなってしまった。どうにもきつくて眠い。しかたなく何もせずに就寝。翌朝、いつものように早く起きてはみたものの、やはり体がきつく、さらには山行する意欲が全く湧いてこない。考えてみると前回の山行は私にとってはハードな黒岳縦走で、その日からわずか4日しか経っていない。そのため体力が回復していないということなのだろう。職場では普通に勤務していたのだが、休日になってとうとう体と心が音を上げたのかもしれない。こんな状況のため、多くの方がHPを訪れてくださるのに申し訳ないが、山行をあきらめ1日休養した次第。まだ48歳、若いつもりなのだが体は確実に衰えているのだろう。

 さて今回の山行。三俣山のシャクナゲがどうなっているのか気になる。そこでいつものように大曲から入山しようかとも思ったが、気分を変えて吉部から入山し、三俣山のシャクナゲをチェックして南峰から坊がつるへと下ってみることにした。南峰から坊がつるへ下るのは実は今回が初めてである。
 吉部から入山しゆっくりと登る。ところどころにミツバツツジが咲いていてうれしい。花々を撮影しながらのんびりと歩いた。坊がつるからは新しくつけられた登山道を雨ヶ池方面へ向かい、雨ヶ池手前の取りつき地点から三俣山をめざす。急登で何度か休みつつ、北峰との分岐に到着し早速辺りのシャクナゲの咲き具合をチェック。小鍋付近のシャクナゲは日当たりの良い坊がつる側の斜面で数株咲いているだけで、ほとんどが固いつぼみである。大鍋周辺も同様で、北峰と本峰の鞍部から本峰へと向かう急斜面でも1輪も咲いていない。がっかりしながら本峰へ上がり、南峰へと向かう。いつものテラスでご夫婦がツェルトを設置して休憩中なのを横目に昼食。
 昼食後、坊がつるへと下る。慎重に下ったが心配したほどではなく、特に危険も感じずに坊がつるに下ることができた。
 下りは暮雨の滝に久しぶりに降りてみた。ちょうど滝の上のミツバツツジが咲いていた。

6:45吉部→7:55大船林道合流地点→8:20暮雨の滝コース合流地点→8:40坊がつる→9:05三俣山取りつき→9:50北峰分岐→10:10大鍋→10:35本峰→10:50〜12:05南峰(昼食)→13:10坊がつる→13:40暮雨の滝コース分岐→14:00〜14:10暮雨の滝→14:45吉部


今日は川向こうのルートを登る。
橋を渡りゲートの脇をすり抜けていく。


新緑に覆われた登路をゆっくり歩く。
さわやかな空気が心地よい。


吉部からのコースは花が多い。
必然的に足下をきょろきょろしながら歩くことになる。
まずはヒトリシズカ。


ホウチャクソウ


チゴユリ


ユキザサ


歩いていくと艶やかなミツバツツジに出会った。



新緑の大船林道を歩いていく。


鳴子橋にて三俣山を望む。


朝日に透けた新緑の蛍光色がまぶしい。
背景は平治岳である。


坊がつるから長者原へと向かうルートは一部が新しく付け替えられていた。
標識もしっかりしている。
これなら間違うことはないだろう。
私は以前、吉部へ下る大船林道で「この道を下ると長者原へ行きますか?」と尋ねられたことがある。


雨ヶ池手前から三俣山へと向かうルートに入る。
この写真の中央に見える小さな標識がルート入口を示している。


その小さな標識を拡大してみた。
確かに「三俣山」と書いてある。


すぐに三俣山を見晴らせる草原に着く。
あちこちに咲くクサボケを撮影。


この草原からテープ頼りに歩くと、すぐに雨ヶ池からのルートと合流する。
後は前回の三俣山同様、急登を休み休み登っていく。

取りつき(上の小さな標識のある地点)から45分で北峰との分岐に到着した。

早速辺りのシャクナゲの開花状況を確認する。



もっと咲いているかと思ったが、まだ寒い日が続いているからだろう、咲いた花が見つからない。


坊がつるを見下ろす日当たりのよいところで、咲いている株をようやく見つけた。
背景は南峰である。


そしてもう1株。背景は北峰。
枝がじゃまだが、わがままは言えない。
何しろ咲いている花がほとんど見あたらない。


つぼみが多く着いている株もあるのだが・・・。


大鍋を見下ろす。
久しぶりに降りてみることにした。


北峰と本峰との鞍部から本峰へ向かう急登もシャクナゲの群生地。
だが咲いている花は1つもなかった。残念・・・。

(背景は北峰)


がっかりした気分で本峰にたどりつき、大鍋と北峰を見下ろす。


続いて南峰に向かう。



坊がつるを見下ろすいつものテラスに着くと、ご夫婦がツェルトを張って休憩中。
そのそばではおじゃまなようで気が引けるが、いつものようにここで昼食とする。


チャンポンにおにぎり、そしてデコポン。



コーヒーをゆっくり飲みながら、中腹まで新緑で彩られた大船山を眺める。


さて、そろそろ下山することにしよう。



今日は南峰から坊がつるへと下る。上から見下ろすと相当に急だ。

実は私は高所恐怖症。
これまで何度か坊がつるから南峰へ登ったことはあるのだが、下る勇気がこれまでなかった。
今日は初めての挑戦。慎重に下ることにしよう。


日当たりのよい場所ではミヤマキリシマがちらほら咲き始めている。


まだほんのわずかしか咲いてはいないが、それでも今年初めてのミヤマキリシマ。


イワカガミも咲き始めていた。



ケガもなく、無事に坊がつるに到着した。むしろ思っていたほどでないので拍子抜けした感じだ。
ベンチで小休止。下ってきた三俣山を振り返る。


坊がつるを吉部へと歩く。
辺りには可憐なハルリンドウが咲いている。


下山は登りと違い、暮雨の滝コースを歩く。
久しぶりに滝に降りてみた。

滝の上にはミツバツツジが咲いていた。


シャッタースピードを1/4秒にして撮影。
今日は三脚を持ってきておらず手持ち撮影なので、これくらいが限界だろう。


吉部登山口には最後のイチリンソウが咲いていた。


来週末は土日とも職場の行事のため出勤で、山行できない。
次回の山行は29日(土)の予定である。
そろそろミヤマキリシマが咲き始める頃で気になるが、こればかりは仕方がない。

29日に晴れることを祈ろう。


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