三俣山

2010年8月22日

 今年は強烈に暑い日が続いている。平地がこれだけ暑いのだから山も日中は相当に暑いはず。となれば早朝に出発し、午前中に下ってくるような計画を立てるのが普通である。
 それなのに、8月16日に失敗をした。盆の翌日ということもあり夏季休暇を取っていたので山行しようと思い、「久しぶりに大船山にしよう」と軽く考えた。いつも通りの時刻に起床して今水に向かい6時前に到着。車から降りてみると、空気がなま暖かい。暑いとまではいかないにせよ、さわやかな空気とはとても言えない。それでも準備をして今水の登山口までは行ったのだが・・・。「この空気の中を7時間歩くのか」と考えているうちに登る気力が失せ、結局登山口から引き返したのだった。
 そこで今回はなるべく早く出発し、午前中には下山できるところにしようと考えた。ということでお手軽な大曲から三俣山へのピストンとなった次第。
 いつもよりは早い5:40に出発。西北側に雲が見られるものの上空には青空が広がっている。心配していた朝露もさほどではなく快適に登る。だれもいないすがもり越を経て朝日を浴びる三俣山に取りつく。西峰に到着し、本峰に向かいかけたが朝露がすごいので雨具のズボンを着用。朝露が登山靴の中にまでしみこむかもと心配していたがそれほどでもなかった。順調に本峰到着8時。あまりに早いのでよっぽど北峰に向かおうかと思ったのだが、雲が広がってきたこともあり、いつも通り南峰に向かった。
 南峰のいつものテラスに着いたのが8時20分。これではさすがに昼食には早すぎる。そこで西峰まで下って昼食をとることにして、少し休憩しただけで下り、W峰へ向かう。W峰直前、単独登山の男性にルートを聞かれた。20年ぶりの九重だという。雨ヶ池へのルートを聞かれて教えたが、無事に下山できただろうか。
 西峰に到着し、雲が広がってきた九重連山を見ながら昼食。コーヒーを飲んでいるとすでに10時を過ぎ、暑くなってきたので下ることにした。すがもり越から下る途中、何組かのグループとすれ違ったが、さぞ暑かったことだろう。

5:40大曲→6:35すがもり越→7:10三俣山西峰→7:55本峰→8:20〜8:40南峰→9:05W峰→9:20〜10:40西峰(昼食)→11:00すがもり越→11:45大曲


硫黄山道路を淡々と歩いていく。
ふと顔を上げると硫黄山の噴煙が朝日を浴びて白く輝いていた。


硫黄山道路を離れる渡渉地点付近に咲いていたイタドリ。


すぐ近くには赤い花のイタドリ。


そしてこれもイタドリのはず。


ガレ場を登りながら振り仰ぐと、噴煙の影が星生山に伸びていた。


誰もいないすがもり越に到着。



朝日さすすがもり越


大船山を撮影。坊がつるには薄いもやがかかっているようだ。


朝日を浴びた三俣山に取りつく。


私がとりついた直後、たった今すがもり越に着いたばかりの男性が一気に追い越していった。



のんびりとマイペースで西峰の東端に上がってきた。

するとさきほどの男性が早くも下ってきた。
あまりの速さに驚いて「
どちらまで行かれるんですか」と声をかけると
「久住山まで。チャッチャッと行ってこようかと思って」という返事。
九重にはいろんな楽しみ方があるんだなあ、と改めて納得。


西峰に到着。


西峰山頂より九重連山を一望する。
夏草の緑と空の青がなんとも言えない。


朝露がすごいので雨具のズボンをはく。
「さて」という時に男性が上がってきてしばらく会話を交わす。
奥さんを宿に置いての単独登山だそうだ。



フクオウソウが咲き始めていた。


ママコナはあちらこちらに咲き乱れている。



この花はトラノオの仲間だろうか・・・


本峰に到着し、大鍋を見下ろす。

まだ8時。よっぽどお鉢巡りをしようかと思ったのだが、
雲が広がってきたので自重し、いつものように南峰へ向かう。


アキノキリンソウも咲き始めた。


南峰に到着し、いつものテラスに向かう。



坊がつるを見下ろすテラスに着いてみると、大船山にはガスがかかっていた。


見下ろす坊がつるにはテントが並んでいる。


久住山方面にも雲が広がってきた。


いつもはこのテラスで昼食となるのだが、なにせまだ8時20分。さすがに昼食には早い。
仕方なく西峰まで下り、西峰で昼食をとることにした。



九重連山の夏を白く彩ったノリウツギもそろそろ花期を終えようとしている。


夏草の生い茂る登路を歩く。


W峰では可憐なシモツケが迎えてくれた。


W峰を経て西峰へと下っていく。



九重の夏ももうすぐ終わる。
涼しい秋が待ち遠しい。


西峰に到着し、昼食。今日は焼肉丼。わかめスープにデザートの梨。
実は、先週登るつもりだった大船山でも焼肉丼を食べるはずだった。
今日はそのリベンジである。

先日、某テレビ番組で、「空気の薄い山では酸素が少ないため味覚が衰える」と知った。
そこでちょっと濃いめの味付けにした。といっても焼肉のたれを多めに入れただけのことなのだが。


焼肉丼と梨を食べ、コーヒーを飲んだ。
すでに10時を過ぎ、急に暑さを感じるようになった。
もうそろそろ下山しなければ。



すがもり越に下り、三俣山を振り返る。
今から登るグループが見える。さぞ暑いことだろう。


出始めたススキの穂越しに三俣山を振り返りながら大曲へと下った。


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