三俣山

2011年1月29日

 いつも土曜日に休日出勤が入るのだが、今回は完全な休みとなった。そこで土日のどちらに山行しようかと考えて天気予報を見ると、土曜日はくもりだが日曜日にはまた強い寒波がやってきて雪が降るという。それなら天気が少しでもいい日に登りたい。そこで、この冬はまだ登っていない三俣山に登ることにした。
 6時頃、まだ1台目が到着したばかりの閑散とした牧の戸駐車場を通り過ぎ、大曲に下って駐車スペースの様子を伺うと、駐車スペース入口には雪がかなり盛り上がっており、駐車スペース内もずいぶん雪が深いようである。これでは普通車では無理だと判断し、長者原に下った。あの事故以来慎重になったのは当然のこと。
 装備を調え、明るくなった7時に入山。長者原からすがもり越を歩くのは実に久しぶりで、調べてみると2005年9月20日以来で懐かしい気分。しばらくは雪を眺めながら直線のルートを淡々と歩いていく。やがて大きな砂防ダムを横目に見ながら進み、ショートカットルートへと向かう。トレースはしっかりしており、迷うようなことはなかった。
 硫黄山道路と合流し慣れた道となったが、すがもり越までの岩場は雪に岩が隠れているところが多く、なんだか違うところを歩いている気分になった。
 すがもり越に到着したものの、見上げる三俣山はガスっており、しばらく様子を見ることにした。だが待てどもガスが晴れる様子はない。このまま下山するか、それとも坊がつるに向かって周回するかとも考えたが、やはり目の前にあって登らないのはくやしいので、とりあえず西峰だけでも行くことにした。登り始めてみるといつもとまるで風景が違う。緊張しながら休み休み登る。ようやくの思いで山頂に到着。標識を撮影してすぐに下った。
 再びのすがもり越で昼食。食後、雪が降ってきて周回するのはあきらめ、登ってきたルートでの下山を決めた。

7:00長者原→7:35ショートカットルート分岐→7:55硫黄山道路合流→8:25〜9:00すがもり越→9:30三俣山西峰→9:50〜10:20すがもり越(昼食)→10:35ショートカットルート分岐→11:00硫黄山道路合流→11:25長者原


長者原より見上げる三俣山にはガスがかかっている。
今日はくもりの予報なのでこれは予想の範囲内。

そのうち少しでもガスが晴れてくれればうれしいのだが。


ばらくはひたすらまっすぐな登路を淡々と歩く。
そういえばこのルートを歩くのは実に久しぶりである。

通常、このルートはすがもり越に向かうメインルートだと思う。
だが私はいつも大曲から。どうしても楽をしてしまう。


巨大な砂防ダムを横目に見ながら進む。
この辺りの風景は懐かしささえ感じる。
2005年9月以来だから約5年半ぶりになる。
2005年というと、まだ私が九重連山に登り始めて2年目。
その頃の新鮮な気持ちを思いだした。


ほどなく硫黄山道路からショートカットルートが分岐する。
トレースもしっかりしているようだし、こちらに向かうことにした。


時折見える三俣山にはまだガスがかかっている。


しっかりと雪を踏みしめながら登っていく。
トレースはあるが、真新しい踏み跡がないところを見ると、
今日このルートを歩くのは私が先頭のようだ。


やがて硫黄山道路に合流する地点までやってきた。
ここからはいつも大曲から歩いている慣れた登路である。


今年の雪は深い。特に防護壁付近はふきだまりになっている。


前日のものと思われるトレースをたどっていく。


ふと見上げると三俣山のガスが一旦切れていた。
これはもしかしたら晴れるかも。


すがもり越へと向かう岩場にも雪がしっかり積もっていた。
まるで違うところを歩いているようだ。


だれもいないすがもり越に到着。


中は完全に雪に埋もれていてベンチは見えなかった。


ガスのかかる三俣山を見上げる。
もしかすると晴れるかもしれないと思い待機することにした。


北千里浜を見下ろす。
大船山はわずかに見えるのみ。


しばらく待っているうち、男女4人組のグループが登ってきた。
これから北千里浜を歩き、久住山へ向かうとのこと。



待ってみたものの、ガスはますます深くなってきた。
この状況では登っても何も見えない。
いっそのこと坊がつるから雨ヶ池経由で長者原に下ることにしようかとも考えた。
だが目の前にあるのに登らないのはしゃくだ。
そこでとりあえず西峰だけに登ることにした。


雪の積もった斜面を登る。
三俣山は慣れた山とは言え、いつもとはあまりにも違う。
時折立ち止まりながら慎重に登った。


ようやく西峰の肩に登ってきた。
ケルン越しに山頂方面を撮影した。
晴れていればこの写真の左上方に山頂標識が見えるはずだが・・・。


山頂に向かう。
これで方向を見失ったらやばいかも。


ようやく山頂にたどり着いた。
当然周囲の景色が見えるはずもなく、山頂標識を撮影してすぐに下山。


再びすがもり越に下ってきた。
時刻は10時前。ここで風を避け昼食とした。
昼食を作っていると、先ほどの4人グループの方々がもどってきた。
聞くと、北千里浜から久住分かれへと登るルートでトレースがなくなり、
無理をせず戻ってきたとのこと。



今日はカレーうどん。
うどんとレトルトのカレーを一緒に温め、
お湯を捨ててルーをかければできあがり。
寒いのでこんなお手軽メニューがいい。


カレーうどんは美味しいのだが、風景も見えないこんなところで食べていると、
我ながら物好きだなあと思えてきてしまった。

「何をいまさら」という声がその辺から聞こえてきそうであるが・・・。


食べているうちに雪が激しく降り始め、装備に雪が白く積もってきた。
急いで撤収し、歩いてきたルートを戻ることにした。

坊がつるに下って周回することも考えたが、また歩く機会があるだろう。


すがもり越からの岩場は降り始めた雪と風でトレースはほぼ消え、
所々に見えるポールと黄色いペンキを探して下る状況。
何度も下っているルートであるが、渡渉地点が見えたときにはほっとした。



下るうちに雪はやみ、おだやかな長者原に到着。
振り返ると三俣山は完全に雲に覆われていた。


いつものように白丹温泉に入って暖まり、自宅に到着。
山行データを確認すると、三俣山は今回が記念すべき50回目だと判明。
そうだとわかっていればもう少し粘ればよかったかな・・・。


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