坊がつる

2011年4月24日

 九重連山にも本格的な春が訪れてきた。そこで花散策を兼ね、御池か吉部から入山して大船山に登ろうと考えた。数日前から天気予報をチェックしていると、日曜日の天気は晴れのようだ。ところが土曜日にいつもの休日出勤を終え自宅に戻ってネットを開くと、「朝は晴れだが昼頃一時雨」という不思議な天気。私は一応理系人間なので天気図もチェックしてみると、どう見ても雨が降るような天気図ではない。これはもしかすると予報が大はずれするかも、と思いながら自宅を出発した。とは言え昼頃から雨が降る可能性を考えると、お手軽なルートを選ばなければならない。そこで、吉部から入山して坊がつるをめざし、もし予報がはずれて晴れているようであれば平治岳に登るつもりで出発した。
 すっきりと晴れ渡った青空を見上げて出発。これで雨が降るとはとても思えない。のんびりと歩いて大船林道の合流地点に到着して周囲を見渡すと、中岳方面にガスがかかっているのが見えた。上空にも黒い雲が広がってきて、残念ながら天気予報が当たりそうな気配。しかたなく坊がつるに向かう。
 坊がつるで再び思案したが、そのうち粉雪が舞ってきて観念し平治岳を断念。潔く下山することにした。

6:15吉部→7:05暮雨の滝(通過)→7:35大船林道に合流→8:00〜8:20坊がつる→大船林道経由→9:50吉部


吉部に到着し空を見上げると、きれいに澄み渡った青空が広がっている。
気温は低いが気持ちの良い朝だ。気分良く歩き始める。



吉部から鳴子川の左岸、暮雨の滝ルートを登る。
このルートはすぐにきつい急登が待っている。
去年の9月にここを下り、足を滑らせて尾てい骨を強打したことを思い出した。


急登を登り終えて歩くうち、エイザンスミレに出会った。


淡いピンク色もいい。


登路脇には「至る所に」という表現がぴったりなほど、あちこちにハルトラノオが咲いていた。


朝日を浴びた登路を歩
く。


木々の向こうに平治岳が見えてきた。
上空は青空。やっぱり今日の予報ははずれだと確信。


タイミンガサの子どもたちが朝日を浴びる。


ふと顔を上げると、コブシの花が薄暗い林の中で白く浮かんでいた。


足下にはバイケイソウが葉を広げている。
蛍光色の緑色が鮮やかだ。


遠く鳴子川のせせらぎが聞こえる。


のんびりと歩き、そろそろ大船林道との合流地点。



今日もアセビの撮影。
この季節、あちこちでアセビを見るのが私の楽しみ。


朝日を浴びたアセビ。


逆光で撮影してみた。


大船林道に合流。


周囲を見渡すと、中岳方面にはガスがかかっている。
残念ながら、どうやら予報は当たるようである。
しかたない、坊がつるに向かうとするか。


登らないならせめてもとマンサク越しに平治岳を撮影。
すでに上空は青空ではなく雲に覆われていた。


野焼きを終えた坊がつるに到着し三俣山を見上げる。


鳴子川沿いのアセビもきれいに咲いていた。


坊がつる野営場にはテントが数張り。
私もテント泊をしたいとは思うが、2日連続の休みがなかなか取れない。


坊がつるでまたも空を見上げる。
大船山はダメでも平治岳ならそんなに時間もかからず登れるはず。
ところが思案しているうち、粉雪が舞ってきた。
寒いと思ってはいたが、まさかこの季節に雪を見るとは思わなかった。
この雪を見て平治岳をあきらめ、下山することにした。



いまだ冬枯れの大船林道を下る。


このルートを今日選んだのはヒトリシズカが咲き始めているのではないかと思ってのこと。
目をこらして登路脇を見ながら下る。ヒトリシズカは見つかるものの、まだ咲いてはいなかった。



ユキザサはもうすぐ咲きそうである。


ハルリンドウもまだつぼみだ。


柔らかな苔の絨毯の上にエイザンスミレが咲いていた。


今日のもう一つのねらいはイチリンソウ。
だが咲いていない。がっかりしてあきらめた。

この寒さではまだ早かったのだろう。

ところが・・・



あきらめかけた私の目に飛び込んできたのは、
ようやく咲き始めたたった一輪のイチリンソウニリンソウ(※下記参照のこと)であった。


※重要な追記。
このページをUPした翌日(25日)に、以前からメールをくださっているGさんからメールが届いた。
私の撮影した「イチリンソウ」は、イチリンソウではなく「ニリンソウ」であるとのこと。
丁寧に写真まで貼付してくださっていて、一目瞭然であった。
う〜む、花の同定は難しい・・・。


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