坊がつる

2011年7月17日

 先々週7月5日(火)に職場での大仕事がようやく終わった。担当に決まった4月からこれまでストレスのたまる日々が続き、そのため気持ちに余裕がなく正直山行どころではなかった。今年は雨の多い年で、雨のために山行できないことも多かったが、実のところ「(雨で)山行できなくてよかった」という気分のときもあった。その大仕事も終わってほっとしたとたん、今度はそれまでにたまっていた仕事を次々にこなさなければならない状況が判明し、土日がつぶれた。ようやく今回の3連休でほっと一息ついたという次第。本当は土日はいつもの休日出勤が入っていたのだが、先輩に甘えて山行することにした。
 さてどこに登ろうか。迷った上、久しぶりに三俣山に決定。そころがそのコースがまた悩ましい。できれば長者原から雨ヶ池経由で南峰をめざしたいところであるが、雨ヶ池から南峰へ向かうルート(正確には雨ヶ池から小鍋までの部分)は通行禁止になっている。となると次に考えるのは坊がつるから南峰へ直登するルートであるが、久しぶりの山行とあってこのきついルートを登る自信がない。そこで長者原からすがもり経由で登り、南峰から坊がつるに下って雨ヶ池経由で戻るという、いわば私にとっての「逆コース」を歩いてみることにした。
 今日は巨大な台風が近づいてきており、その影響からか、山頂付近はガスで覆われている。晴れることを期待して長者原より入山。すがもり越に着いた頃にはガスのため周囲はほとんど見えず、どうしようか思案する。いっそのこと長者原に戻ろうかとも考えたのだが、わずかにガスが薄れてきたのを見て北千里浜に下った。さらに北千里から坊がつるへ。この天気でも多くの方が登ってくる。法華院温泉を通過し、坊がつるに到着。いくらか空が明るくなり青空も見えてきたが、山頂はやはりガスの中だ。
 雨ヶ池に近づくと楽しみにしていた花が咲いている。山頂は踏めなくとも、久しぶりの山行は楽しかった。

6:10長者原→7:35がもり越→8:45法華院→9:00坊がつる→9:50雨ヶ池→11:10長者原



6時過ぎに平治号と一緒に見上げる三俣山はガスの中。
手前の指山は山頂が見えている。

青空も広がっているし、晴れるかもしれないと思いながら入山した。


周囲の緑を眺めながらコンクリート道を歩いていく。


砂防ダムに注ぐ小川の水で顔を洗い、気分一新。


ここで硫黄山道路をショートカットする。


歩きながら星生山を見上げると、山頂のガスが切れている。これはいい傾向だ。
だが振り向いて三俣山を見てみると、完全にガスの中だった。


咲き始めたノリウツギ。


再び硫黄山道路に合流。三俣山は全く見えない。
こりゃ今日は撃沈かな?


振り返ると黒岩山に虹がかかっていた。


ガスの中を淡々と歩いていく。
そのうちガス雨まで降り始めた。
雨合羽を着るほどの雨ではないが、やはり気分は沈む。
とりあえずすがもり越をめざし、足下だけを見て歩く。



ようやくすがもり越に着いた。
風も強く、みんな風と雨をよけてじっとしている。
私も風をよけつつ待つことにした。


30分ほど待っていると、ようやく少しガスが薄くなってきた。
みなさんが北千里浜方面に動き始めた。

このガスでは三俣山に登っても何も見えないはず。
そこで三俣山はあきらめ、みなさんの後を追うように坊がつるに向かう。


北千里浜に下って久住山方面を撮影。
このガスの中を歩いていく人もいるが、私は坊がつるへ。


ガスの中、ケルンを目印に歩いていく。


法華院へ下る途中、何組ものグループとすれ違った。
やはり当初の目的地をめざすのだろう。
それに比べて私は気ままな単独行。
目的地だった三俣山はもうあきらめた。
またいつか来ることがあるさ。気楽なものである。



法華院山荘を通過。


ガスに煙る坊がつる。
こんな風景もいいものだ。


登路脇のベンチで小休憩し三俣山を見上げる。
だがガスはまだ晴れそうにない。


雨ヶ池方面に向かって歩き始めると、青空が見えてきた。(右は平治岳)
といって今さら三俣山に登る気にはなれない。


雨ヶ池が近づいてきた。



シモツケ。ミツバチが食事中。


これはチダケサシだろうか?


風に揺れるイブキトラノオ。


雨ヶ池に到着し三俣山を見上げる。


ウツボグサ


ヤマアジサイ。今日はこの花に会いたくてやってきた。


ノリウツギ越しにガスのかかる三俣山を望む。


あちこちにヤマアジサイの群落がある。
急ぐことはない、のんびりカメラを向ける。


ヤマアジサイが撮影でき、これで今日は満足だ。
あとは長者原に下るのみ。



タデ原が近づくと、オカトラノオが咲いていた。


アサギマダラのオスが吸蜜中。
キミも長旅ご苦労さん。


タデ原湿原に咲くノハナショウブ。


咲き始めたキスゲ。


九重連山にも本格的な夏がやってきた。


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