三俣山

2011年8月27日

お盆をはさんだこともあるが、この夏は雨が多くなかなか山行できなかった。
ようやくこの土日は天気もよく、いつもの先輩が「しばらく行ってないんやから行ってこい」
と言ってくれたので山行することにした。めざすは久しぶりの三俣山である。

今日はすばらしい晴天。さわやかな風を感じながらのんびりと歩いていく。
硫黄山道路に上がり三俣山を眺めながらすがもり越をめざす。
やがてすがもり越に到着し、朝日を浴びた三俣山を見上げる。
やっぱり山はいいなあ。直後に登ってきた初老の男性としばし歓談。

男性と別れ三俣山に取りつく。ところが西峰に向かっている途中、急にガスが押し寄せてきた。
西峰に到着すると周囲は真っ白。しかたなくそのまま本峰へ向かう。
本峰には数人の方が休憩中。ここでもガスは晴れず、南峰へ。
登路脇に咲くママコナを撮影しながら歩いていくと、南峰との鞍部で一輪だけリンドウを見つけた。
いつものテラスに向かい、昼食。ところが地面にはやたらとアリが多い。
たかってくるアリをはらいながら昼食を食べ、ようやく晴れ始めた大船山を撮影して坊がつるに下る。

その下る途中にトラブル発生!なんとか下った。

 坊がつるでは輪地切りの作業中。ベンチで休憩していると作業も休憩に。
一緒に休憩タイム、コーヒーを飲む。作業が始まったのを見て私も腰を上げ、雨ヶ池へ向かう。
雨ヶ池では目当てのマツムシソウとワレモコウを撮影し、満足の山行となった。

翌日は久しぶりの山行のせいの激しい筋肉痛と左腕の痛みに悩まされた。

5:40長者原→7:10すがもり越→7:50三俣山西峰→8:20本峰→8:55〜10:05南峰
→11:15〜11:35坊がつる→12:15〜12:35雨ヶ池→13:55長者原→タデ原で花散策




瀬の本から長者原に向かう途中、黎明を撮影。素晴らしい天気だ。
今日は山行自体が久しぶりであるが、三俣山となるとなんと4月9日以来となる。
もっとも前回はガスのためあきらめたのだが、今日はそんなことにはならないだろう。


5時半に長者原に到着し、すぐに出発。



硫黄山道路をショートカットする登路より、ノリウツギ越しに三俣山を臨む。
夏の九重連山を白く装うノリウツギも花期の終わりになったようである。


再び硫黄山道路に合流し、迫力のある三俣山を左に見ながら歩いていく。


正面には硫黄山の噴煙が青空に映える。


やがてすがもり越に到着。
見上げる三俣山西峰は朝日を浴び実にきれいだ。


しばらく休憩していると、一人の男性が登ってきた。私よりかなり高齢のように見える。
これからどちらへ、と訪ねると「三俣山に登って坊がつるに下り、それから大船山に行こうかと」
と言うのでビックリ。私にはとてもそんな体力も気力もない。


「では」と別れ、西峰に取りつく。
ところが中腹まで登った頃、急にガスが押し寄せてきた。
そういえばさきほど休憩中に見た大船山に雲がからんでいたっけ。
その雲が大船山を越えてやってきたんだろう。
まあ、こんなこともあるさと登り続ける。



西峰の肩に上がって振り返ると、天狗が城と久住山がガスに浮かんでいた。


ほどなく西峰に到着。だが周囲はガスで展望はあまりよくない。すぐに本峰へと向かう。



本峰をW峰との鞍部より本峰を臨む。
やはりガスがからんでいる。


本峰に到着。数人の方が休憩中だった。



ガスの切れ間にようやく大鍋が見えた。


草むらを見ていると、なんともかわいいナナホシテントウを見つけた。


咲き始めたアキノキリンソウ。



本峰から南峰へ向かう。



登路脇にはママコナが咲き乱れている。


南峰との鞍部に来たとき、1輪だけ咲くリンドウを見つけた。
まだ咲いていないだろうと思っていたのでうれしい誤算だ。
周囲にはほかに咲く気配はなく、この1輪だけが超早咲きのようだ。


南峰に到着し、いつものテラスへ向かう。



ここのリンドウはまだこのような状態。
咲き始めるまでにまだ1週間はかかりそうである。


今日もここで昼食。親子丼と梨。
地面には大きなアリが無数にいて、草の上に座り込んだ私にもたかってくる。
こんなにアリが多いのは初めてだ。


周囲の展望がきかないのが残念だが、しかたがない。


昼食を終えた頃、ようやくガスが切れ始めた。
ガスのかかる大船山、そして坊がつるを見下ろす。


さて、少々早いが下ることにする。



下る途中、中岳方面を臨む。ガスは徐々に晴れてきているようだ。


私の苦手な岩場にさしかかり、ここはきわめて慎重にクリアした。


ところがトラブルは意外なところで起きた。
滑りやすくなっている場所にロープがあり、
そのロープを左手に持って下ろうとした時のこと。
足がすべり、左手が不自然な形で伸びきってしまった。
かなりの激痛が左肩に走り、しばらく座り込んで動けない。
様子をうかがうと、どうやら脱臼ではなさそうだが、動かすと痛む。
いや、動かさなくても痛い。そこで、右手だけで下ることにした。
なんとか坊がつるに下ったときにはホッとした。



坊がつるに到着し、ススキ越しに三俣山を見上げる。


坊がつるでは輪地切り作業中。多くの方が草刈り機を持って作業していた。
こんな方々のおかげできれいな坊がつるを見ることができるのだから、ありがたい。
たとえば上の写真のススキだが、下界ではススキよりセイタカアワダチソウが目につく。
セイタカアワダチソウの繁殖力が強いからだと思われる。
そんな外来種の流入を野焼きで防いでいるのだから大切な作業である。


作業を終えた方々が場所を移動していく。


こちらは雨ヶ池に向かう途中の展望所より。
きれいに輪地切りされているのがわかるだろうか。


さて、雨ヶ池が近づいてきた。



今日のねらいはこのマツムシソウ。予想通り咲き始めていた。


そしてもう一つのねらいがワレモコウ。どちらも見ることができて満足。


木道より三俣山を臨む。


コバギボウシ


イヨフウロ


サイヨウシャジン



周囲の木々の緑を楽しみながら長者原へと下る。


もうすぐタデ原というところで、登路の端に座り込んでいる高齢のご夫婦に出会った。
特に男性の方は地べたにうずくまるように座り込んでいる。
具合でも悪いのかと近づいてみると、「ホトトギスが咲いてるのよ」と奥さんが教えてくれた。



ヤマホトトギス。お二人がいなかったら確実に見落としていた。


ほどなくタデ原に到着。何の調査か知らないがアンケートに答え、タデ原の花散策をすることにした。



コオニユリ



サワギキョウ


初めて見た、シラヒゲソウ。


青空に向かって伸びるヒゴタイを撮影し、満足の山行となった。


帰宅後、左腕の痛みと、激しい筋肉痛に悩まされた。
左腕は私の不注意によるものであるが、筋肉痛は日頃の準備不足のせいである。
次回の山行に備えて体力づくりと筋力アップに励むことにしよう。
なお、来週(2日と3日)は2日間とも休日出勤が決まっており、山行できない。
次の山行は9月10日頃になりそうである。


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