扇ケ鼻・久住山

2011年12月11日

 約1ヶ月ぶりの山行である。この間、最初の土日も翌週の土日も休日出勤。先週の土日は休日出勤と長女の引っ越し。
このところ職場が忙しくて山行どころではなかった。この週末はようやく一息ついた感がある。
折しも強い寒気がやってきている。天気予報はあいにく曇だが、これはなんとしても行かなければ。

 久住高原を走るうち路面が雪で白くなってきた。慎重に瀬の本まで来てみると「滑り止め必要」の表示。しかたなく赤川に戻ることにした。
 赤川より7時前に入山。雪を踏みながら扇ケ鼻をめざす。尾根に出て見上げると山頂付近は霧氷で真っ白。
そのうち霧氷群の中に入っていく。この冬初めての霧氷はやはりうれしい。
ところが1ヶ月のブランクのためか体力的にきつい。なんとか山頂に到着した。

ガスで展望がきかない中、まずは久住山避難小屋をめざす。避難小屋で小休憩ののち、御池へ。
やはり御池は全面結氷していた。周囲を歩いて迂回し、池の小屋へ。

 池の小屋には5人の先客。さっそく昼食作りにとりかかる。いつものように昼食をカメラに納める。
食べ終えて、さてコーヒーを入れようとお湯を沸かしているとき、先客の1人が声を掛けてきた。その方としばらく歓談。
 下山はアイゼンなしでは赤川ルートは危険なので、南登山道を下ることにした。
小屋を出て東千里浜を見てみると、ガスと雪でルートは見えない。
そこで一旦久住山に挨拶をし、神明水をめざす。神明水からはゆるやかな下り。
周囲の霧氷を眺めながら下る。開けたところで振り返り、青空に霧氷がよく映えた久住山を見上げた。

6:50赤川→8:40扇ケ鼻→9:05扇ケ鼻分岐→9:30久住避難小屋→9:55御池→11:05〜11:20池の小屋(昼食)→11:30御池→11:50久住山→12:15神明水→南登山道を下る→14:10赤川




ここのところなかなか山行できる状況になかった。天気のいい日は「こんな日に山行できたら気持ちいいだろううな」と思いながら空を見上げた。
昨日もいい天気だったがあいにく家庭の事情で山行できず、ようやく今日の山行となった。ほぼ1ヶ月ぶりである。

雪がうっすらと積もる路面に細心の注意を払いながらなんとか瀬の本に到着。
ところが牧の戸方面に走っていくと、「この先 滑り止め必要」の表示。
南国佐伯市で過ごす身のため「まだ大丈夫だろう」という思いがありチェーンは積んでいない。路肩に車を止め、思案する。
このHPをご覧のみなさんであればご存じのことと思うが、今年の1月3日に牧の戸駐車場で事故った身。
 (ご存じでない方は1月3日のBlogをご覧いただきたい)
ここで無理をして、もしまた事故ったりすれば、今度こそ何を言われるかわからない。
そこで、引き返して赤川から入山することにした。



うっすらと積もる雪を踏みしめながら登る。
私にとってはこの冬初めての雪。


やがて尾根に出ると、朝日を浴びた久住山が見えてきた。予想通り霧氷で真っ白である。
ガスがかかってはいるが、上空は青空。ガスが晴れることを祈ろう。


周囲にも霧氷が広がる。
朝日を受けてほんのり色づいた霧氷。


さらに登るうち、真っ白の扇ケ鼻が近づいてきた。


新雪を踏みしめながら登る。


周囲には見渡す限り霧氷が広がる。


きれいな霧氷を見られるのはうれしいのだが、なにせ1ヶ月ぶりの山行。
その間、トレーニングは全くしておらず、少々バテ気味。あえぎつつ、休みつつ登る。



ようやく扇ケ鼻の山頂直下までやってきた。
ちなみに標識の文字は霧氷のため読めなかった。


だれもいない扇ケ鼻山頂に到着。
しばらく岩陰で風を避けながら休憩。


一面の霧氷原を見下ろしながら西千里浜へと向かう。


周囲には見事な霧氷が広がる。
今日はこんな霧氷を見られただけで満足だ。


扇ケ鼻分岐に到着。ガスの中、淡々と西千里浜を歩く。


星生崎が近づいてきたが、久住山はやはり見えない。


久住山避難小屋でしばし休憩。


御池をめざし歩いていく。
一面の霧氷の中、先行する登山者の姿が遠くに見えた。


今日はどちらを向いても霧氷ばかり。


見上げてもやはりやはり霧氷が広がっている。
今日は完全にモノクロ写真である。
もちろんこれはこれでいいのだが。



今日の目的地、御池に到着。やはり全面結氷しているようである。
ようである、というのはガスで全貌が見えないためだが、まず間違いないだろう。


この風景を見たくてここまでやってきた。
できれば青空がほしいが、それはまた今度の楽しみとしよう。

御池が凍結しているだろうと予想していたにもかかわらずなぜかアイゼンを忘れてきてしまった。
湖面は滑るので周囲を歩く。


池の小屋に到着した。こんなとき、この小屋の存在は実にありがたい。


小屋には5人の先客がいた。男性3人組と男女のカップルである。
あいさつをしてさっそく昼食の準備にとりかかった。



今日のメニューはうどん。
鶏肉・ちくわ・白菜・白ネギ・天かす・卵を入れた。
こんな寒いときは温かい汁物が一番のごちそうだ。


うどんを食べ、デザートの柿も食べた。さてコーヒーを入れようかとお湯を沸かし始めたときである。
先客の男性3人のうちの1人の方が私の本名で声を掛けてきた。顔を見たが見覚えがない。
名前を聞いて驚いた。いつもメールで楽しい山行記録を送信してくれる福岡のGさんだった。
今までメールのやりとりと電話だけで、お互い顔を知らない。「いつかお会いしたいですね」とメールしていた。
大船山行では、下りの入山公墓前で休憩していたGさんご一行の間をそのまま通過してしまった(下山後の山行メールで判明)。

ではなぜ私だとわかったのか・・・?
私の行動を観察し、カメラで食事を撮影するのを見て確信したそうである。・・・なるほど。

「ようやく会えましたね」と喜び合いしばし歓談。
さらに、同行されていた方は2年前(2010年3月21日)大船山でお会いしたOさんだった。
OさんはBlog「九重逍遙」を開設されている。朝駆けをよくされているようだ。

今日の下山ルートの相談にものってもらった。


まだ粘ると言うGさん達と別れ、下山する。
南登山道を下ることにしたものの、できればこの小屋から神明水まで最短ルートで歩きたい。
だがそのルートは東千里浜。私がほとんど歩くことのないルートである上に、ガスと雪。

これではなあ、と立っていると、小屋から出てきた方が「yamachanさんですね」と声を掛けてきた。
私のHPを見てくださっているとのこと。ありがたい。
私が赤川に下るのを思案しているのを聞いて「(牧の戸から)赤川まで送りましょうか」と言ってくれたが、お気持ちだけお受けした。


悩んだ末、久住山に向かい、そこから稲星山方面に尾根づたいに歩くことにした。これなら大回りにはなるが、迷うことはない。



久住山頂に到着。


わずかな休憩の後、神明水へと下る。



下る途中、一瞬だけ稲星山が見えた。


神明水にて稲星山を見上げる。


南登山道を下る。ここからはトレースがない。
左に見えるのは神明水からのわき水が流れる沢である。


周囲に広がる見事な霧氷を眺めながら下る。


途中、登路で昼食中だった年配のご夫婦とすれ違い、会話を交わした。
汗をかきかきここまで来たとのこと。「ここで引き返そうかと思って」と言う。
きれいな霧氷を見られたことで満足している様子。それも「あり」だと思う。
山をどう楽しむかは人それぞれ。自分だけの形があるはずである。


しばらく下ると周囲が開けた。



霧氷で装った久住山が青空に映えていた。


下るうちに雪も消え、落ち葉を踏みしめる音を聞きながら赤川へと下った。


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