御池

2013年10月6日

10月に入った。大船山頂直下の御池の紅葉が気になる。
だが今回はその御池(おいけ)ではなく、天狗が城直下の御池(みいけ)である。

土日とも雨模様の予報だったのが、日曜日の昼前だけ晴れマークがついた。そこで山行決定。
だが竹田市を通過する頃には雨となり、悩んだ末、牧の戸からの入山となった。
牧の戸駐車場に到着し準備を調えていると上空に青空が広がってきた。
「やっぱり大船山にしとくんだったか」と思いながらコンクリート道を歩く。
沓掛を過ぎて歩いていくと、周囲には厚くガスが立ちこめ晴れる気配もない。
久住山避難小屋で小休憩し池の小屋へ。昼食を食べながら晴れるのを待つ。
だがガスは晴れるどころか本格的な雨になってしまった。
仕方なく下山。こんな雨の日でも登ってくる人とすれ違う。

最後にコンクリート道で花に出会い、温かな気持ちで牧の戸へと下った。

6:50牧の戸→7:10沓掛展望台→7:55扇ケ鼻分岐→8:25〜8:45久住山避難小屋→9:05御池→9:10〜10:50池の小屋(昼食)
→10:55御池→11:10久住分かれ→11:35扇ケ鼻分岐→12:15沓掛展望台→12:30牧の戸




10月になると九重連山の紅葉が気になる。
大船山頂直下の御池はそろそろ色づき始めた頃ではないだろうか。
だがここのところ週末になると天気が悪い。今週末も土日とも雨のようだ。
5日(土)はいつもの休日出勤。休憩中、先輩と「雨だから(今日の出勤も)全く問題ないですね」と会話。
実は先輩、最近九重登山にはまっており次回は三俣山と決めているとのこと。

夕方、期待せずに天気予報をチェックしてみると、6日(日)の昼前に晴れマークがついている。
台風が2つもあり、その気流の関係で九州の東側は雨が降り続いているのだが、
九重連山はもしかすると予報通り晴れるかもしれない。よし、山行決定。

6日早朝、車を走らせていると竹田市を通過する頃から雨になった。
これでは大船山に登る元気など出ない。しかたなく牧の戸へと変更。
ところが牧の戸駐車場に到着すると上空に青空が広がってきた。



先行する2人の後を追うようにコンクリート道を登る。
上空には青空が広がる。このときはこのまま晴れると信じていた。



沓掛展望台でこれから向かう山々を見ると、厚い雲に覆われている。
だが青空も見える。この雲がどいてくれることを期待しよう。


歩いていくうちガスの中に入っていく。周囲の展望がないので淡々と歩くのみである。



時折紅葉したドウダンが現れる。
九重連山がこの色に覆われるのももうすぐだ。



扇ケ鼻分岐を通過し、ケルンの並ぶ西千里浜を歩く。
ガスの立ちこめるこの風景。しかも前後には誰もいない。

こんなとき、「自分はもしかしたら変わり者なのかも」という考えが浮かんでくる。



やがて久住山避難小屋に到着。よし、この中には誰かいるはずだ。


ところが、意に反して小屋の中には誰もいない。

口に立って待機していると、よかった、ようやくご夫婦が到着。
天狗が城・中岳を経由して池の小屋へと向かうというご夫婦に、地図を出してルートを教えた。


「ではお先に」と言ったご夫婦の後を追って小屋を後にする。



御池に到着したものの、見えるのはこちらの岸辺のみである。



ガスの中、ようやく池の小屋へ転がり込んだ。


「きっと何人かが休憩しているはず」と思ったが、ここも無人。
まあいいや。その分のんびりすることにしよう。
することがないので購入したばかりのスマホ(アンドロイド)で音楽を聴く。


そうこうしているうちにお腹が空いてきたので昼食づくりに取りかかる。
そのうち久住山避難小屋でお会いしたご夫婦が中岳から下ってきて到着。
一緒に昼食づくり。



今日の食材。
もやし・卵・ニラ・ウインナー、豆板醤。


まずはウインナーともやしを炒め、ニラを投入。
そしてポイントとなる豆板醤を加える。

味噌ラーメンを作り、トッピングして完成。



ピリ辛でシャキシャキのもやしがおいしかった。


食べていると若者のグループと単独登山の男性が到着。
食後のコーヒーはご夫婦と同じタイミング。
そのうち単独登山の男性が「ここから赤川に下るにはどのルートを下ればよいですか」と問いかけ、
ご夫婦の旦那さん、若者グループのリーダーらしき男性、そして私が頭を寄せ、地図を見る。
結局私の持っていた「くじゅう山系登山地図」が決め手となった。
やっぱり登山する際はいざという時のために地図は必携だ。


みなさんが三々五々下山していく。
「11時までは待とう」と思って待機していたが、このガスは全く晴れる気配がない。



それどころか、ガス雨が本格的な雨に変わったようである。
あきらめて下山することにした。


ザックの奥に忍ばせておいた雨用の手袋をし、上下とも雨合羽を着る。
さらにザックとカメラバッグにもカバーをかぶせて出発。

こんなことになるとは思わなかったが、もしものときのために雨対策をしていたのが功を奏した。



ガスに煙る御池の畔を歩いていく。


下山中、いくつかのグループとすれ違う。
思わず「こんな雨の中、山に登るなんてありえないよなあ」と思ってしまう。
だが今の自分は正にそれをしているわけで、これは「う〜ん」である。



扇ケ鼻分岐を通過。
ここでもグループとすれ違った。



沓掛の岩場より振り返る。
ここが紅葉に染まった頃にまた来てみたいものだ。


後は淡々と下るのみ。
「今日は花と出会わなかったな」と思いながらコンクリート道を下っていく。



ふと道の脇を見ると、この雨の中、リンドウが咲いていた。


鬱々と下ってきた私に「ご苦労さま」と慰めてくれているような気分。
温かい気持ちになり、笑顔で牧の戸へと下った。


山行記録にもどる

inserted by FC2 system