黒岳(天狗岩)・大船山
2014年10月25日
先週末は2日間とも休日出勤。
今週末、急に休日出勤がなくなり山行決定。
大船山に加え、黒岳にも行ってみようと欲張った計画を立てた。
今水駐車場からヘッドライトをつけて出発し、風穴に到着。
木々の間から見上げる黒岳の山腹にはすばらしい紅葉が広がっている。
だが登路には多くの紅葉が散っており、ピークは過ぎているようだ。
天狗岩に到着し美しい紅葉の風景を眺めながらコーヒーを飲む。
やがて山頂には私1人。風景を独り占めだ。
しばらくして山頂を出発、紅葉越しに大船山を撮影しながら風穴に下る。
今度は大船山に登り返す。なんとか米窪壁に到着し、段原へ向かう。
さらにもう一頑張りでようやく大船山頂に到着した。
風景の撮影の後、食事。コーヒーを飲み、御池に下る。
御池の紅葉はやはりピークを過ぎているようだ。
鳥居窪で大船の紅葉を眺めながら今日3杯目のコーヒーを飲み、下山した。
5:15今水駐車場→5:25今水登山口→6:15岳麓寺ルート合流→6:50風穴→7:35天狗分かれ→7:50~8:30天狗岩
→8:45天狗分かれ→9:25風穴→9:35大船山取り付き→10:40米窪壁→11:00段原→11:25~12:40大船山頂(昼食)
→12:55~13:15御池→13:55~14:15鳥居窪→14:40岳麓寺分岐→(トラバース道)→15:20今水→15:30今水駐車場
先週末は2日間ともいい天気で、テレビでも「絶好の行楽日和ですね」と言っていた。
だが私は両日とも終日休日出勤。年間予定で決まっていたこととは言え、けっこうつらいものがある。
そんな2日間を過ごしている最中、先日結婚式を挙げた長女からメールが届いた。
「今日はお弁当持って大観峰に来たよ。とってもいい天気で景色がきれい!」
追い打ちをかけるように、夜には前任地で一緒だったN先輩からのメールが届いた。
星生山と久住山に登られたそうで、うらやましいこと限りなしである。
数日後、出張先でN先輩の奥さんと一緒になり、その山行の話で盛り上がった。
天気もよく紅葉もきれいで、楽しくて最高の気分だったそうだ。
これでやみつきになることは間違いない。
九重連山のどこかでN先輩夫婦とばったり、という日もそう遠くないような気がしてきた。
さて、今回の山行。
土曜日、いつもの休日出勤が急遽とりやめになった。即、山行決定。
天気もいいようだし、紅葉もまだ見られるだろう。
そこで私にしては欲張りなコースを考えた。
今水→大船山→風穴→黒岳→風穴→今水と周回しようというもの。
問題は2つ。1つは私の体力と気力が持つかどうか。
そしてもう1つは今水に駐車できるかどうかである。
5時に今水駐車場に到着。なんとか1台分のスペースがあり、すべりこんだ。
その直後、窓の外から声をかけられた。出てみると時々出会うYさんである。
今日は今水→風穴→黒岳→風穴→大船山→今水と周回するそうだ。
「私は反対回りです。どこかですれ違うかもしれませんね」と話した。
ところが装備を調えながら考えるうち、Yさんのルートの方がいいことに気がついた。
大船山頂に早く着くと、光線の具合が良くない。逆回りだと御池の紅葉を順光で撮影できる。
そしてもう一つ。私の考えたルートだと、大船山から風穴に下ったとき、
「疲れたから黒岳はもういいや」と安易になることが十分予想される。
今日はがんばるつもり。そのためにも自分に逃げ道を作らないようにしよう。
そこでYさんを追いかけるように歩くことにした。
5:15、ヘッドライトを点けて出発。
暗いため、立ち止まったり時には数メートル戻ったりしながら赤テープを確認して歩く。
岳麓寺からのルートが合流するT字路に着いたときは少しほっとした。
ここから風穴まではずいぶん久しぶりだが、迷う心配はない。
いったいいつ以来かと考えたがわからないほど久しぶりだ。
登路に散った紅葉を踏みながら歩いていく。
だれもいない風穴に到着した。
ひと休憩し、チョコレートで糖分補給して黒岳へ向かう。
さあ、ここからが本番だ。
登りながら大船山を振り返ると、木々の向こうにすばらしい紅葉が見えた。
みごとな紅葉の絨毯。
天狗分かれに到着。左に向かえば高塚山だが、今日は天狗岩のみ。
天狗岩山頂を見上げる。きっとYさんが一人でいるはず。
よっぽど呼んでみようかと思ったが、もしかして他にも人がいたらと思いやめておいた。
慎重に慎重に岩山を登る。
山頂には予想通りYさんがただ一人、山を眺めていた。
2人で山の話をしながら紅葉の風景を眺める。
「ピークは数日前だったみたいですね」と意見は一致した。
ピークを多少過ぎていても、私には十分満足だ。
大船山の裾野を切り取ってみた。
高塚山方面。
私のいる天狗岩の影が伸びている。
天狗岩の山頂より。
中央にいるYさんと私の影のツーショット。
岩に立つYさん。私はまだあそこに立つ勇気がない。
まだ8時過ぎ。さすがに昼食というわけにはいかない。
とはいえこのすばらしい景色を見てすぐに下るのはもったいない。
そこで大福を食べながらコーヒータイム。
やがて先に到着していたYさんが大船山に向かって下っていき、私一人が山頂に残った。
この絶景を独り占め。なんとぜいたくな時間だろう。
しばらく佇んで風景を眺めていると、単独男性が山頂に到着。
それを機に山頂から下ることにした。
天狗分かれから風穴に下っていく。
紅葉を見上げ、何度も足が止まる。
紅葉越しに大船山頂を見上げる。
紅葉の小窓より大船山頂を覗く。
この下りはガレ場で浮き石がやたらと多い。
登ってくる方も多く、石を落とさないように慎重に下る。
無事に風穴に下ったときにはほっとした。
小休憩し、ガレ場の下りで疲れた足のマッサージ。
風穴から5分ほど今水側に戻った場所が大船山へ向かう取り付き場所。
ここから米窪壁までの登りが今日一番きついところだ。
ゆっくりマイペースで登っていく。
そのうち15名ほどの団体が下ってきているのに出くわした。
みなさん休憩中だそうで、「どうぞ登ってください」と言う。
休憩中とは聞いたものの、どうも道を譲られているように感じてしまう。
そこでつい急ぎ足になり、かなり疲れてしまった。
見晴らしの良い場所で休憩。
みごとな紅葉の広がる黒岳を眺める。
見下ろす谷から、登山者の歓声が聞こえてきた。
ずいぶん疲れてきたが、米窪壁まではまだまだある。
ここががんばりどころだ。
ようやく米窪壁に到着。取り付きから1時間5分。やれやれだ・・・。
ここから反時計回りに回っていく。
米窪の紅葉を撮影。もっと日差しがあればなあ。
左上に見えるのが大船山頂である。
段原に到着。多くの人が休憩中だった。
紅葉越しに山頂を撮影。
さあ、もうひと頑張りだ。
大船山頂に到着。
いつもの場所には先客が座っていたが、そのそばの平らな石を昼食用に確保。
するとすぐに先に到着していたYさんが声をかけてくれた。
Yさんもここまで来るのに周囲の紅葉にたびたび立ち止まり、なかなか進まなかったそうである。
まずは周囲の撮影をする。
山頂下の紅葉は思いのほかまだきれいだった。
Yさんお勧めのアングルで。
段原の紅葉は今がピークかもしれない。
坊がつるを見下ろす岩に立ち撮影しようとすると、もっと端の岩の上に男性が一人。
いつものアングルで撮影するとその人が映りこんでしまう。
困ったなあと思ったものの、私もその岩に行ってみることにした。
その岩で男性の隣に座って撮影した。
ここからだと、鉢窪(中央やや左に見える)の手前に広がる紅葉を撮影できる。
「ここ、いい撮影ポイントですね」と男性に話しかけた。
だが山頂にいるほかの方々にとっては迷惑に違いない。
撮影した後は早々に戻ることにした。
ザックの場所に戻り、東尾根を下山するというYさんを見送った。
私の方は今から昼食。
今日の食材。
キャベツ・しめじ・しいたけ・長ネギ・にんじん・もやしと野菜をたっぷり入れたチャンポン。
そう言えば、初めてチャンポンを作ったのは、N先輩の奥さんの
「野菜が少ないよね」という一言がきっかけだったことを思い出した。
食事中、ヘリが頭上を舞っている。どうやら取材ヘリのようだ。
機体を拡大してみると、朝日新聞社のマークが見えた。
そこで朝日新聞デジタルを見てみると、このときの動画がUPされていた。
大分・くじゅう連山、登山客らでにぎわう 紅葉見ごろ
私も手を振ったので写っていないかと思ったのだが、一瞬のことでわからなかった。
のんびりとコーヒーを飲む。と言いたいところだが、今日は多くのグループでにぎやかで落ち着かない。
下山時刻も気になるので、御池に下ることにした。
下る前に山頂の岩の上に立って御池を見下ろす。
山頂下の台地に下り、岩の上に立って撮影。
御池のほとりでは多くの方がカメラを構えている。そこで私も2枚撮影したところで声をかけられた。
名乗っていただいて思い出した。2月の星生山で雪の中を一緒に歩いたMさんだった。
今日は明日まで坊がつるでテント泊だそうだ。実にうらやましい。
何がうらやましいって、山頂でビールを飲めるのがいい。しかも温泉に入ってまたビール。
私がテント泊をしたのはいつのことだったか・・・。
しばらくいろんな話をして楽しい時間を過ごした。
紅葉の御池を撮影して下山する。
紅葉越しに山頂を振り返り、ガラン台ルートを下っていく。
鳥居窪まで下ってきた。Mさんの情報通り、大船東壁の紅葉がみごとだ。
この紅葉を見ながら今日3回目のコーヒータイム。
下山してきた方も「ここはいいですね」と言って立ち止まる。
山頂でのんびり味わえなかった分、ゆっくりとコーヒータイムを楽しんだ。
さて、下山しよう。
岳麓寺とガラン台へのルートが分岐する場所で左折。
ススキ越しに遙か遠くの大船山頂を見上げ、疲れた体を持て余しながら今水へと下った。
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