平治岳

2015年5月24日


今日の天気はくもり午後3時頃から晴れという予報。
平治岳と大船山のミヤマキリシマの開花状況を確認しようと思い、吉部から入山。

平治岳北ルートの難所であるはしご場とその直後の急登をクリアし、いつものように大窓で休憩。
平治の尾に着いたもののミヤマキリシマはすべて虫害でやられている。
咲いているのはほんのわずか。がっかりしながら山頂へ向かう。
北峰山頂のミヤマキリシマの状況を確認し南峰へ。
南峰から大戸越側の斜面を見下ろし、大戸越に下る。

大戸越で、さてどうしようかと思案する。
明日は勤務日だし、ここで下ろうか。
そのとき、相次いで2人の方と出会い、2人とも北大船山へ向かった。
私はその2人を見送り昼食。さらにコーヒーを飲み、下ることにした。

久しぶりの下山ルート。途中の分岐を右折し大船林道へ。
暮雨の滝を撮影し吉部へと下った。

5:25吉部→6:00大船林道合流→6:25平治岳北登山口→7:00~7:15大窓→7:25平治の尾
→8:00~8:30平治岳北峰→8:40~8:50南峰→9:20~10:30大戸越(昼食)→10:45ルート分岐
→11:25大船林道→11:35暮雨の滝ルート分岐→12:10~12:20暮雨の滝→13:00吉部





先週の日曜日に職場の大きな行事が無事に終わった。
月曜・火曜と振替休日だったのだが、月曜は雨模様のため山行は見送り、
そのおかげで打ち上げ(飲み会)に心置きなく参加できた。
火曜日はいつもの休日出勤で山行できなかった。
今週末も土日とも休日出勤の予定で山行はあきらめていた。
だがいつものT先輩のOKが出て山行できるようになった。またも感謝である。


平治岳と大船山のミヤマキリシマが気になる。
開花はどのくらいすすんでいるのか、虫害はどうか。
ネットの情報によると、平治岳では虫害がひどいという。
これは自分の目で見てみないといけない。
というわけで吉部から入山し平治岳・大船山へ向かうことにした。

早朝5時半に吉部から入山。
順調に歩き大船林道に合流。
やがて分岐した4号集材路へ進む。



深まってきた新緑を眺めながら歩いていく。
やがて平治岳北ルートへと進む。



はしご場とその直後の急登を慎重にクリアした。



急登を登り終え、大窓で休憩。遠く由布岳が見える。
くもりの予報だったのに、意外にも青空が覗いている。



ここで毎年出会うシロドウダン。


大窓から少し登ると平治の尾に到着。
ところが・・・



まず1株目がこの状態。
見るも無惨な状態だ。



もちろんこのシャクトリムシのせいだ。



ここはミヤマキリシマが点在しているのだが、
どれ一つとしてまともに咲いていない。
がっかりしながら山頂へ向かう。



平治岳山頂に到着。



ミヤマキリシマはちらほら咲き始めている。
だが茶色く変色した株があちこちに点在している。
さらに、咲いている株も元気がなく、きれいに咲いた花がない状況だ。



一見良さそうなこの斜面も、この先きれいに咲きそろうのか心許ない。



次に南峰へ向かう。



こちらも北峰と状況は同じ。
多くの株が茶色に変色しているのがわかる。



大戸越を見下ろす斜面。
ここが一面のピンク色に染まるのを楽しみにしているのだが・・・


きれいな花が見つからず、マクロレンズの出番がない。
そんなとき、ふと足下を見ると、マイヅルソウが咲いていた。



この状況では長居してもしかたがない。
大戸越に下ることにした。


ところがさらに驚くべき状況が待っていた。



大戸越付近のミヤマキリシマは虫害でほぼ壊滅していた。
中には葉がすべて食べ尽くされ、白化している株もある。
あまりの状況に呆然とした。


今日はこの後、大船山に向かう予定だった。だがこの状況を見て考えた。
大船山のミヤマキリシマもまだあまり咲いていないはず。
天気もすぐには晴れそうにない。しかも明日は勤務日。
この状況で無理をしてまで行くことはない。今日はここまでとしようか。
どうせ一人なのだから、予定をどう変えようと誰にも文句は言われない。
それは単独登山の一番の利点かもしれない。

そう考えたそのとき。坊がつる方面から登ってきた方は、
私の尊敬する「ようこそ九重へ」のN氏だった。
N氏も大戸越のこの状況に驚いていた。
2週間前はここまでひどくはなかったそうだ。
それほどまでに虫害は一気に進むのだろう。
私が「今日はここで下ります」と言うと、N氏は北大船まで行くという。
「状況はHPで確認させてもらいます」と言ってN氏を見送り、
私は昼食準備に取りかかった。



アルファ米にちょっとどんぶり、
牛肉・タマネギ・卵にネギ。


ちょうど調理中のこと。私のそばを歩いていた人が私に気づいて声を掛けてくれた。大分市のMさんだ。
今日は長者原から雨が池経由で入山し、北ルートで平治岳に登ってきたのだそうだ。
かなり変則的なルートのようだが、Mさんもこの後、北大船山まで行くという。


というわけで,、北大船山へ向かう2人を見送り、私はここで昼食。



牛肉たっぷりの他人丼が完成。



昼食を食べ終え、コーヒーを飲む。
吹き抜ける風が冷たく、体が冷え、指先はかじかんできた。
下山することにしよう。


大戸越からの下山ルートを下るのは実に久しぶり。
いったいいつ以来かもわからない。



この場所が分岐。
ここをまっすぐ下れば坊がつる。
直角に右に折れれば平治岳の中腹を巻くルートとなる。
今日はここを右折する。


大船林道に合流し、暮雨の滝ルートの分岐へと向かう。



鳴子橋の手前で新緑越に三俣山を望む。


暮雨の滝ルートの分岐に到着。



あちこちにハルリンドウが咲いていた。



そして、ようやく虫害のないミヤマキリシマに出会えた。



時間はまだ早い。
そこで暮雨の滝に下り、新緑に染まる滝をカメラに収めた。



吉部へと下る途中、木漏れ日に気がついて見上げると、木々の隙間から青空が見えた。
あれれ、予報よりも早く晴れたみたいだぞ。
でもここまで下ったら今更登り返すなどできない。


吉部まで下って車を走らせると、周囲にはすばらしい青空が広がっている。
後悔したが、大戸越で下る判断を下したのは私自身なのだからしかたがない。



久住高原で車を停め、青空の広がる九重連山を振り返る。
よし、次はきっと大船山に行こうと心に決めた。


山行記録にもどる

inserted by FC2 system