天狗が城・中岳・星生山

2015年8月8日

今回は久しぶりの朝駆け登山。

2時45分に入山。いつもより急ぎ足で登る。
沓掛の岩場で見ると前方に2つの灯りが見えた。
私を追い越す人もあれば私が追い越す人もいる。人それぞれのペースだ。
天狗が城への登りで1人を追い越し、山頂に到着。
右隣の人にごあいさつしながらなんとか三脚を立てた。
まずは黎明の撮影。やがて光芒。さらに日の出を迎えた。
周囲の景色を撮影し、中岳へ。中岳で朝食。コーヒーを飲んで御池に下る。
あまりにも天気がいいので星生山経由で下ることにした。
星生山頂でも周囲を眺めながら小休憩。
その後は花を撮影しながら下った。

2:45牧ノ戸→3:00沓掛展望台→3:45扇ガ鼻分岐→4:15久住分かれ→4:40~5:50天狗が城
→6:05~7:15中岳(朝食)→7:25~7:45御池→8:00久住分かれ→8:45~9:15星生山
→10:00扇ガ鼻分岐→10:45沓掛展望台→11:00牧ノ戸





忙しい8月6日の1日を無事に終えた。
7月から準備した集会を朝のうちに済ませてほっとする間もなく、
午前中はバタバタと忙しく業務をこなした。
午後は研修の司会を仰せつかり気の抜けない2時間を過ごした。
夕方からはこれまた7月から準備してきた集会に参加。
運営の一員として関わっており、小さな役目を果たした。
片付けを含めすべて終了したのは9時過ぎ。
夕食を兼ねたビールのつまみを購入して帰宅。
妻に今日の様子を話しながら、ささやかな打ち上げ。
ビールが実にうまかったのは言うまでもない。

そういうわけでこの夏の2つめの山を越えた。


この土日、土曜日はいつもの休日出勤があったのだが、
いつもの先輩が数日前から「天気がよければ山に行っていいよ」と言ってくれていた。
毎度のことで恐縮してしまうが、今回もその言葉に甘えることにした。感謝、また感謝。


前回の雷には驚いたし、あんな怖い思いはもうしたくない。
さらに午後の(というより昼前からの)暑さも耐えがたいものがある。
涼しい早朝から入山して午前中には下りたい。
そこで久しぶりに朝駆けすることにした。
私はめったに朝駆けしない。
前回はいつかと調べてみると、1月3日。なんと7ヶ月ぶりだ。


深夜2時半の牧ノ戸駐車場には驚くほど多くの車が駐車していた。
入山準備をしている人もいるようで、私も急いで準備を調えた。
2時45分に入山。ヘッドライトに照らされた足下を見ながら淡々と登る。
沓掛の岩場を下ったところで1人を追い越し、その後1人に追い越された。
天狗が城への登りで1人を追い越し、1時間55分で山頂に到着。
山頂にはすでに7、8人の方が夜明けを待っていた。
見ると東を望む場所になんとかスペースが残っている。
右隣の方とあいさつを交わし、三脚を立てた。



まずは黎明の撮影だ。
このグラデーションは何度見ても美しい。



大船山のシルエット。



由布岳はまだ漆黒のまま沈んでいる。


早朝の山頂はさすがに夏シャツだけでは肌寒い。
薄手のウインドブレーカーを着込んだ。



夜明けを待つ皆さん。



光芒が伸びる。
日の出が近づいてきた。



目覚める前の久住山と御池。



もうすぐ日の出だ。



5時29分、荘厳な日の出を迎えた。


明るくなり、到着後にあいさつした右隣の方が「〇〇さんじゃないですか」と声を掛けてくれた。
見ると以前大船山でお会いしたWさんだった。


三脚からカメラをはずし、明るくなった周囲の撮影をする。



星生山のモルゲンロート。



久住山にもようやく朝日が届いたようだ。



三俣山も目覚めたかな。


そろそろお腹がすいてきた。中岳に向かうことにしよう。



朝日を浴びた天狗が城を振り返る。



中岳山頂



久住山方面には中岳の大きな影が伸びていた。



阿蘇五岳を拡大してとらえた。
今日は空気の透明度がすばらしい。



朝食準備にとりかかる。
まずは食材。



たっぷりの鮭を入れた雑炊が完成。


静かな山頂で風景を眺めながらゆっくりと朝食を味わった。

と書きたいところだが実際は「静かな山頂」ではなかった。
山頂には私の他に20代らしき男性5人のグループがいて、
私とほぼ同時に朝食づくりを始めたのだが、
この5人の朝食準備が実に賑やかなのだ。
油が少ないだの、「焦げ付いた!」だの
ゴーヤを入れるかどうか、なすは?タマネギを切らないと、
味付けはどうする、「なんかゴウヤチャンプルになったぞ」、
卵を割るのに失敗して叫んだり。
完成したら今度は「こりゃうまい!」「最高!」などなど。

それにしても楽しそうだったな。
賑やかだったがうるさくは感じなかった。
それはきっと私がいつも単独で、こんな登山がうらやましくなったからだろう。



大船山と三俣山、そして遠くの由布岳を眺めながらのコーヒータイム。


さて、そろそろ御池に下ろう。



ノリウツギ越しに天狗が城と御池を望む。



鏡のような御池越しの天狗が城。



久住分かれに下っていく。
正面に星生崎とその向こうの星生山が見えてきた。



久住分かれにて三俣山を望む。



まだ8時なのに日差しが強く、すでに暑い。
だがこんなにいい天気なので、そのまま下るのはあまりにもったいない。
そこで星生山経由で下ることにした。



大槍の久住山と小槍、遠くに阿蘇五岳。



星生崎より西千里浜を見下ろす。
この高度感。高所恐怖症なのでちょっとびびり気味にカメラを構えた。



尾根伝いに星生山をめざす。



こんな青空のもとでの稜線歩きは気持ちがいい。



星生の窓より阿蘇五岳を望む。



星生山頂



九重の山々を望む。



北西方向にカメラを向けた。
手前に黒岩山と泉水山、奥に涌蓋山。
さらにその向こうに万年山が見える。


石に腰掛けしばらく周囲の風景を眺める。


9時を過ぎ、いよいよ暑くなってきた。
早めに下ることにしよう。



尾根道をゆるやかに下っていく。


暑いから早く下ろうという気持ちはあるのだが、
花を見つけるとどうしてもカメラを向けてしまう。



ママコナ



イブキトラノオ



マツムシソウが咲き始めていた。



そう言えば今日は立秋。
こんな暑さだが、それでも季節は確実に秋に向かっている。



イヨフウロ



サイヨウシャジン



ワレモコウ


扇ガ鼻分岐を過ぎた木陰に2人の小学生を連れた家族が休憩中。
「あとどれくらいですか?」と汗だくの父親が尋ねてきた。
「ここが半分くらいですね」というと4人で「まだ半分~!」と悲鳴に近い声をあげた。
確かにこの強い日差しと暑さでは「まだ半分もあるのか」という思いになるだろう。
もしかすると平地の猛暑を避けて山に来たのかもしれない。それなのにこの暑さ。

しかし。よく考えてみると、このインターネットの発達した時代。
くじゅうの山は避暑地ではなく、日陰のほとんどない牧ノ戸コースが暑いのは調べればすぐにわかるはず。
さらに言えば「ここがコース全体のどれくらいの位置なのか」がわからない親では困る。
地図をダウンロードして印刷するのも今は簡単にできる。
安全に登ることが前提で山を楽しんでもらいたい。
(まあ、前回の山行を考えるとあまり大きなことを言える立場ではないが)

そんなことを考えながら下っていくと、
登ってくるいくつものグループとすれ違う。
すでに時刻は10時を過ぎている。下山は午後になるだろう。
熱中症にならないだけの水分は十分に持っているだろうか。
ちなみに牧ノ戸コースに水場はない。
日焼け対策も必要だ。帽子だけではなく日焼け止めクリームを。
お盆休みを利用して登山を考えているご家族もあるかもしれない。
しっかりと準備をして、できるだけ早朝の入山を心がけてもらいたいものである。



最後にヤクシマホツツジをカメラに収め、牧ノ戸へと下った。


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