天狗が城・中岳・星生山【朝駆け】

2016年7月31日


毎日暑い日が続いている。九重連山も山とはいえ暑い。
そこで久しぶりに朝駆けすることにした。
2時に牧ノ戸着。ペットボトルを2本購入してすぐに出発。
上空に星が見える中、淡々と歩く。
沓掛の岩場で確認すると前方に6個の明かりが見える。
今日は中岳に行く人が多く、天狗が城には先頭で到着。
三脚を立て、黎明が始まるのを待つ。
やがて黎明の撮影。
山頂がにぎやかになる中、日の出。
雲もガスもなく単調な夜明けだった。
中岳に移動して朝食。
コーヒーを飲み干して中岳を下り、御池へ。
その後久住分かれから星生山へ。
山頂で2杯目のコーヒーを飲み、西千里浜へ下る。
花の撮影をしながらゆっくりと牧ノ戸へ下った。

2:10牧ノ戸→2:30沓掛展望台→3:10扇ガ鼻分岐→3:40久住分かれ→4:05~5:40天狗が城
→5:50~7:30中岳(朝食)→7:50御池→8:15久住分かれ→9:05~9:40星生山
→9:55扇ガ鼻分岐→11:05沓掛展望台→11:20牧ノ戸





酷暑という言葉がぴったりするほど暑い日々が続いている。
そんな中で山ならば涼しいかと言うと、早朝はともかく日中は山でも暑い。
特に牧ノ戸コースは日陰がほとんどなく、暑いさなかに歩くのはなるべく避けたい。
そこで朝駆けすることにした。今年の1月4日以来。実に7か月ぶりだ。


前夜、久しぶりの朝駆け用に装備をチェックし、いつもより早く就寝した。
酒気帯び運転にならぬよう晩酌も控えたため、なかなか寝付けない。
それでもいつの間にか眠りに落ちていた。2時間ほどの仮眠で起床。
短時間の睡眠でもすっきりと起きられたのは、「朝駆けするぞ!」という気迫のおかげかもしれない(笑)。

予定より早い2時に牧ノ戸駐車場に到着。すぐに装備を調える。
ところがザックの下部が濡れているのに気づいた。
全部出してチェックすると、platypus(プラスチック製の水入れ)に小さな穴が開いていることが判明。
この水入れには1Lの水が入っている。そこで急遽自動販売機で水を2本購入。牧ノ戸でよかった・・・。


予定より早い2時10分に牧ノ戸入山。
コンクリート道をゆっくり上る。時間的に十分余裕があるので慌てることはない。
沓掛の岩場で眺めると、はるか遠くに1個、すぐそばに1個、その間に4個のライトが見えた。
歩いていく途中で振り返ると、後ろに3個のライトが見える。私は10人中の6番目だ。

すぐ前を歩く人はすぐに追い越した。
その先の4人もブロッコリーの丘で休憩中のところを追い越した。
だがその後1人に追い越された。
4時5分に天狗が城山頂に到着。牧ノ戸から1時間55分は予想通り。
私より先を歩いていた方々は星生山や中岳に向かったようで、
天狗が城にはだれもおらず、東端に三脚を立てた。
まだ黎明は始まっていない。
そのうち4人組の女性が到着して賑やかになった。



4時28分。東の空がようやくわずかに明るくなってきた。
闇に沈む中岳と大船山が見えるだろうか。
よく目をこらせば見えるはずである。



徐々に明るくなってくる。



このグラデーションがたまらない。



少しずつ夜明けが近づいてくる。
中岳に見える光点は中岳に向かう登山者のライトだ。



三俣山はまだ眠っているかのようだ。



東の空がオレンジ色に染まる。
中岳山頂で夜明けを待つ人の姿が見える。



こちらは天狗が城山頂で夜明けを待つみなさん。

じっと夜明けを待っていると、これがかなり寒い。
夏なので甘く見て、薄手のウインドブレーカーしか持ってこなかった。
ところが、特に手は白くなってしまうほどかじかんでしまった。
夏とはいえ朝駆けするときは(冬ほどでなくても)寒さ対策をしておく方がよさそうだ。



裏焼けの久住山を撮影。
この直後、「昇ってきた!」の声が聞こえた。



あわてて戻ると、地平線の雲間から朝日が昇ってくるところだった。



雲が焼けるわけでもなく、ガスもない夜明けだったが、
久しぶりのくじゅうの夜明けを味わった。



ノリウツギ越しに朝日を望む。


ガスが発生しそうな気配もないので中岳に向かうことにした。



朝日を浴びた天狗が城を振り返る。


中岳に向かう途中、中岳山頂で朝を迎えた方々とすれ違う。
到着した山頂にいたのはわずかに3人。実に静かだった。



久住山方面には中岳の影が伸びている。


大船山も撮影したのだが、早朝のため完全な逆光であきらめた。
ところがその状況にも関わらず、ノリウツギや山々を熱心に撮影している2人組がいる。
「どちらから?」「大分県の佐伯市です」で話が始まった。
2人とも私と同じ佐伯市在住。しかも1人は一度お会いしたことのあるMさんだった。
Mさんの写真は以前佐伯市のレストランに掲げられており、感心して見させてもらっていた。
今回は逆光だが、どんな写真に仕上がったのだろう。



カメラを構えている2人と時折会話をしながら、私は朝食準備にとりかかる。
まずは食材。大根・人参・椎茸、白菜、卵。



朝食らしく鮭たっぷりの鮭雑炊が完成した。
デザートは今が旬の桃。



食事を終え、コーヒーを飲む。
ノリウツギ越しに大船山を撮影。



山頂標識の横に立ち、私の影とともに久住山方面を撮影。


やがてMさんとお連れのHさんは山頂から下っていった。


私も荷物を撤収し中岳を後にした。



花の撮影で立ち止まっていたのか、MさんとHさんに追いついた。
会話を交わし2人は天狗が城へ、私は御池へ。



御池を見下ろす。周囲は一面ノリウツギで白く装っている。



ノリウツギ越しに御池と天狗が城を望む。
岩の上では男性が自撮りの準備中だ。



湖畔よりノリウツギと天狗が城を望む。



久住分かれにて久住山を見上げる。
久住山も手前の草原もまさに夏色だ。



久住分かれで立ち止まり、星生山を経由すべきかどうか思案する。
時刻はまだ8時過ぎ。上空にはすばらしい青空。
これでは星生山をパスする理由がない。
しかもとどめを刺すように、7人ほどのグループがとりついた。
私もその方々を追うように登る。



久住山の向こうに祖母山が見える。



ノリウツギ咲く尾根道を望む。
見ると、岩の上にすっくと立つ男性がいる!



星生の窓より阿蘇五岳を望む。



星生山頂が見えてきた。
ちょうどご夫婦が岩場をこちらへ下っている途中だ。



星生の小窓より三俣山を覗き見る。
よし、今日は忘れなかったぞ。


星生山頂に到着。
けっこう広い山頂では、みなさん思い思いに岩に腰掛け休憩中。
私も北を望む場所に腰掛け、風を受けつつ休憩することにした。



正面に見えるのは左が黒岩山、その右が泉水山。
奥に見えるのは涌蓋山だ。

実は今日、職場の同僚が家族と一緒に黒岩山に登山中。
「今日は黒岩山です」「星生山に着きました」とメールのやりとり。


帰宅して、その同僚からメールが届いた。
黒岩山から星生山を撮影したそうだ。



これがその写真。
中央に立っている人の左側に3人座っている人が写っているが、
その中の左端が私。たぶんコーヒーを飲んでいるのだろう。
それにしても、こんなに遠くても撮影できるんだと驚いた。
1つ前の写真と見比べていただきたい。



コーヒーを飲み終え、山々を振り返って下ることにした。



いつもはなだらかに尾根道を下るのだが、
今日は西千里浜へまっすぐ下ることにした。
そういえばこのルート、登ったことはあるが、下るのは初めてかもしれない。



下りながら立ち止まり、ママコナを撮影。



西千里浜に下ってきた。


星生山からまっすぐ西千里浜に下ってきたのは理由がある。
ここから下ったところに花が多く咲くポイントがあるためだ。
やがてそのポイントに下り、花を撮影する。



今、くじゅうの至る所で咲いているノリウツギ。
ちなみにノリウツギはアジサイ科アジサイ属。



ノギラン



ワレモコウ



ホソバシュロソウ



シモツケソウ



イヨフウロ



サイヨウシャジン



のんびり花の撮影を終え、扇ガ鼻分岐に到着。
するとほぼ同時にMさんとHさんも到着。
お互いのんびりですねと会話を交わした。


さらに花の撮影をしながら下っていく。



イブキトラノオ



コバギボウシ



ヒヨドリバナ



沓掛の岩場で尾根道を振り返る。



ヤクシマホツツジ



コオニユリ



牧ノ戸に下る途中、第1展望台にて三俣山とタデ原湿原を望む。


今日も多くの花に出会え、満足して牧ノ戸へ下った。


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