平治岳

2017年6月4日


この週末、休日出勤が予定されており山行はあきらめていた。
ところが土曜日の夕方、T先輩から「山に行ってきたら」との電話。
毎度のことながら、感謝しつつ甘えることにした。
ねらいは開花が遅れた平治岳のミヤマキリシマである。
そこで、男池から平治岳までのピストンに向かうことに決定。

早朝5時に男池から入山。
薄暗い樹林帯の中を歩く。かくし水に到着して小休憩。
東尾根ルートの入口で思案し、初めてのルートに挑戦することにした。
東尾根はかなりの急登だ。こんなときはとにかくマイペースに限る。
途中4回ほど立ち止まって息を継ぎ、1時間15分で山頂に到着した。
山頂から西斜面に下り、斜面越しの風景を眺めながら休憩。
6、7分咲きのミヤマキリシマと青空、そして九重連山を眺める。
南峰へ向かい、南斜面と大戸越斜面を撮影して下る。
大戸越には多くの人が休憩中。私もその中に混じって昼食。
今日は夕方に所用があるため長居できず、早々に下山した。

4:55男池→5:20かくし水→5:55東尾根ルート分岐→7:10~8:00平治岳(北峰)
→8:10~8:45南峰→9:05~10:25大戸越(昼食)→11:15ソババッケ→12:20男池





今年は花の開花が例年に比べ1週間から10日ほど遅れているようだ。
例年なら6月上旬にピークを迎える平治岳のミヤマキリシマもまだ満開の便りはない。
そう安心していたのだが、念のためとYAMAPをチェックして驚いた。
すでに大戸越は満開、山頂は5分咲きというではないか。
私のこの週末は、土曜日の午前中は強制出勤、午後はそのせいでスライドしたいつもの休日出勤。
日曜日も午前中にいつもの休日出勤が予定されていた。
翌週の火曜日に大きな行事があり、その直前の週末はいつもこんな状況。
当然山行できるはずもないとあきらめていた。
ところが、土曜日の夕方、いつも一緒に休日出勤を担当しているT先輩から電話。
「明日は天気がいいんだろ?だったら山に行っといで」。
甘えていいものか一瞬悩んだが、ミヤマキリシマ見たさに負け、お言葉に甘えることにした。


さて、どこから平治岳に向かおうか。
土曜日なら吉部から入山し平治岳・大船山と経由するのだが、
翌日が平日なのでそんなに無理はできない。
それに、平治岳北尾根ルートが使えないのが痛い。
そこで、お手軽に男池からのピストンとした。

早朝4時半に男池駐車場に到着。
驚くことに、下の駐車場は既に満車。
上の駐車場も3分の1ほどが埋まっていた。



ようやく明るくなった5時に入山。


薄暗い樹林帯を歩いていく。
ヘッドライトを点けずになんとか歩ける程度の明るさだ。




かくし水に到着。小休止。


その直後に到着した3人グループ。その1人の女性が私の顔を見て「あ」と言った。
見ると知人のYさんだ。以前の職場で知り合った縁で、大分市の山渓でばったり会ったこともある。
YAMAPに「みのりん」という名前で活動日記をUPしている方だ。
最近娘さんも登山を始めたそうで、その話で盛り上がった。


「お先に」と言って大戸越をめざす。
途中、ふと立ち止まり「今どの辺かな」とYAMAPの地図で確認。
YAMAPはGPSで現在地がわかるのがありがたい。
見てみると、そこはちょうど平治岳東尾根ルートの分岐点だった。
今日の予定はソババッケ→大戸越→平治岳のピストン。
だが東尾根はまだ歩いたことがない。行ってみたいがどうしようか。
思案しながら立ち止まっていると、先ほどのみのりんさん達が到着。
するとリーダーさんが「私はこのルートを50分で登りました。きつかった」と言う。
地図を見ると急登で、所要時間1時間40分とあるのに50分とは尋常ではない。
ともあれ私でも行けないルートではなさそうだ。
そこで意を決して初挑戦することにした。



そういうわけで急登を登っていく。
これはみのりんさんが撮影してくれたもの。
腰の両側に黒いものが見えるが、
右はNIKONのカメラの入っているバッグ、左はマクロレンズの入った袋である。



尾根道の歩きやすい道だ。
踏み跡もしっかりしており、わかりやすい。
(後で山歩さんに聞いた話だが、以前は通る人が少なく、道もはっきりしていなかったそうだ)



予想していた通りの急登。
しかもその急登がずっと続く。
こんなときはとにかくマイペースに限る。
私の場合、ポイントは「鼻呼吸で歩ける」こと。
口で息をしなければならないようになったらオーバーペース。
ゆっくりゆっくり、1歩1歩歩いていく。



途中、登路からわずかにはずれると大船山が見えた。



ミヤマキリシマが現れた。
となれば山頂はもうすぐだ。



ようやく山頂(北峰)に到着。
東尾根の分岐より1時間15分。
55才にしては頑張った方ではないだろうか。


山頂では多くの人が休憩中。
その中の単独男性が私に声を掛けてきてくれた。見るとMさん。ちょっと久しぶりだ。
今日は長者原から入山し、この後は久住山で行われる山開きに参加するそうだ。
しかもその後は黒岩山を経由して下るつもりと言うのだから驚いた。



先を急ぐMさんを見送り、私はミヤマキリシマの撮影。



山頂標識のそばで撮影。
数日前は5分咲きということだったが、6,7分咲きだろうか。
それでも十分に見応えがある。


今日は平治岳だけなので時間はたっぷりある。
ミヤマキリシマの間を抜けて下っていくことにした。



ミヤマキリシマ越しに九重連山を望む。
この季節、花は咲いていても天気がイマイチのことが多い。
今日は天気もよく、最高だ。


しばらくミヤマキリシマと九重連山を眺めた。
今日ここに立たせてもらっていることに感謝。


行動食を食べながらのんびり休憩した。
そろそろ南峰へ向かおう。
山頂にもどるとひよっこさん、山歩さんとお会いした。
2人と会うのはかなり久しぶりだ。


北峰から南峰へ向かう道は1本しかなく、しかも狭い。
すでにあちこちで渋滞が始まっていた。
なかなか進まない時、焦ってもしかたがない。
自分もこの渋滞を起こしている原因なんだから、お互いに譲り合っていく。


ちょっと時間がかかったが、南峰に到着。
すぐにミヤマキリシマの撮影だ。



満開にはもう数日かかりそうだが、青空の下でこの風景を見ることができて大満足。



西側の端まで下り、腰を下ろした。



北峰を振り返る。
見事な咲きっぷりだ。



場所を移動し、大戸越を見下ろすポイントで撮影。
こちらはすでに満開のようだ。



ゆっくりと下り専用道を下っていく。



ミヤマキリシマ越しに黒岳を望む。



似たようなアングルだが、これだけミヤマキリシマがきれいに咲いていると、どうしても撮影したくなる。



大戸越には多くの人が休憩中。



大戸越よりミヤマキリシマ咲く南峰を見上げる。


ここで昼食にしよう。



今日の食材。
白菜・しめじ・白ネギ、人参・椎茸、豚肉、パーポー、うずらの卵、わかめスープ。
中央にある「パーポー」は手軽に八宝菜が作れるので重宝している。



中華丼とわかめスープの完成。
デザートは大分産のデコポン。



この風景を見ながらの食事。
ひと味もふた味もおいしく感じる。



今日はこの天気とあって笑顔があふれている。
ツアーでいらした方も多かったようだ。


食後のコーヒーをゆっくり味わった。
まだ時間は早いが下山することにしよう。



大戸越からソババッケまでを歩くのは実に久しぶり。
九重連山に登り始めた頃に何度か歩いたことがあるのだが、
平治岳と大船山に向かう日はほとんどが吉部からの入山だった。
久しぶりなのでルートの様子もまったく覚えておらず、新鮮な気分で下っていく。



ソババッケに下り、平治岳を見上げる。
新緑が美しい。



かくし水で水を補給。



かくし水の近くにバイケイソウが咲いていた。



今まで見過ごしていたが、よく見るときれいな花である。



男池に下り、おいちゃん家で鴨の炭火焼きを購入。
T先輩の大好物の赤霧島と一緒に、感謝のお土産。


次回の山行は6月9日(金)。かなり前から有給休暇を取ってある(笑)。
天気もよいようで楽しみにしている。


山行記録にもどる

inserted by FC2 system