大船山【テント泊・朝駆け】

2017年10月7日~8日


珍しいことに体育の日(9日)を含め3連休。
そこで数年ぶりにテント泊に向かうことにした。
今回は午後からの入山予定。1時に吉部から入山した。

重いザックを背負いゆっくり歩く。
坊がつる北端に到着し山々を見上げると雲が多い。
野営場に到着し、テント設営にとりかかる。20分でなんとか設営完了。
法華院に向かい、温泉に浸かって生ビールを飲む。
夕食は一人焼肉。ところがここでトラブル発生!
焼肉を食べながらビールを飲み、持参した焼酎も飲んでしまい、酩酊して就寝した。

3時のアラームで目覚めたが、昨夜飲み過ぎたため体調は最悪。
大船山に登れるか不安だがなんとか山頂をめざすしかない。
大船山に取り付きゆっくり歩いていく。1時間40分で山頂に到着。
すでに黎明が始まっていた。三脚を立て、撮影。
やがて夜明けを迎えた。久住の山々のモルゲンロートも撮影。

山頂で朝食を食べ、コーヒーを飲み、風景を眺める。
今日は御池の紅葉の進み具合も一応確認しておきたい。
予想通り紅葉はまだ始まったばかり。数枚撮影しただけで山頂に戻る。

下山中、Yさんとすれ違い会話。久しぶりのテント泊でのトラブルを話して別れた。
坊がつるに下るとひよっこさん親子に遭遇。
テントを撤収後カップうどんを食べ、コーヒーを飲む。
吉部に下途中、時間があるので暮雨の滝に下り、滝を撮影して下山した。


13:00吉部→14:20坊がつる北端→14:50野営場(テント設営)→16:00法華院(温泉・生ビール)→16:50野営場(夕暮れ鑑賞・夕食)
3:45坊がつる→5:05段原→5:25~8:15大船山(朝食)→8:30段原→9:30~11:20坊がつる(昼食)→12:20暮雨の滝→13:10吉部





土日、月曜日の体育の日と続く三連休。
普段はいつもの休日出勤があるのだが、今回はなし。
そこで完全な三連休となるわけで、そうなればテント泊をしたい。
前回のテント泊はいつだったっけ…と考えても覚えていないほどだ。
HPの山行データを見ると、最後のテント泊は2012年9月。なんと5年ぶりである。

前日が職場の飲み会なので早朝出発はあきらめ、午後の入山。
竹田市の丸福食堂で鶏天定食を食べてから吉部に向かい、午後1時に入山した。



いつもよりずいぶん重いザックを背負い、木漏れ日の射す登路を歩いていく。



ハガクレツリフネソウにご挨拶。



大船林道はまだ秋色になっていない。



それでも砂利の上には小さい秋が転がっていた。



坊がつるの北端に到着し、輪地切りを済ませた場所から山々を見上げる。
空には雲がいっぱいだ。今日は晴れの予報だったのに…。



草むらにリンドウが咲いている。



真っ直ぐに伸びるススキの中の道を歩く。



ヤマラッキョウがたった1輪だけ咲いていた。



坊がつるの野営場に到着。ここまでは順調だ。


私が以前テントを立てていた場所(この写真のほぼ中央)にはすでにテントがある。
そこで、静かな場所を探すべく野営場を歩き回る。



しばらくしてここに決定。


さあ、テントの設営だ。ザックからテント用具一式を出し、「さて」と思案する。
というのも、5年ぶりなのでテントの設営手順を思い出せないのだ(笑)。
特に困ったのは、テント本体に通したポールをどうしたら固定できるか。
「もしかして用具を1つ忘れたのかも?」と思うほど、どうしていいかわからなかった。
ようやくポールの差し込み口を思い出したときには一人で笑ってしまった。



20分かけて設営完了。
これで今日の大仕事が終わったぞ。


さて、これからどうするか。
予定では2つ候補がある。
1つは三俣山への夕駆け。
だが雲が多く、撃沈の可能性もある。
もう1つは法華院で温泉に浸かり、生ビールを飲むというもの。

三俣山の上空を見上げつつしばし思案したが、
「雲が多いから」という理由で夕駆けをあきらめるのは実に簡単だった(笑)。



法華院温泉は家族連れなどの多くの人で賑わっていた。

とりあえず温泉に浸かり、汗を流す。



そしてお待ちかねの生ビール。
風景を眺めながら飲む生ビールは実においしかった。



ガスが流れていく。



この絶景を眺めながら野営場に戻る。


テントに戻ったが、することもないので夕暮れをじっくりと眺める。



すがもり越の向こうから光芒が伸びてきた。



すっきりと晴れた空。
大船山に夕日が射している。



大船山頂に最後の夕日が射しているが、この後徐々に暗くなり、
結局アーベントすることなく終わってしまった…。


夜になれば後は夕食とアルコールを楽しむのみ。
そこで冷えた缶ビールを求めて再び法華院山荘に向かう。


無事に缶ビール2本を購入しテントに戻り、一人焼肉の準備だ。
ところがここで重大な忘れ物をしたことに気づいた。

箸がない!

普段は予備も含めて数本の箸を持ち歩いているが、今日はテント泊なのでザックが違う。
どこをどう探してもないものはない。
さてどうしようか。
焼肉なのでスプーンやフォークというわけにもいかない。
そこでその辺の枝(たぶんイタドリ)を折り、先っぽを焼いて消毒して箸にした。




箸は使いにくかったが、それでも一人焼肉はおいしかった。


缶ビールを2本飲み、さらに持ってきた焼酎(たぶん1合くらい)も飲み干した。
翌朝に車の運転がない気楽さゆえ、普段以上に飲んでしまった。
結局酩酊して撃沈…。


翌朝、3時にスマホのアラームで目が覚めた。
起きられずそのまま寝てしまい、3時10分、2回目のアラームで起きた。
ところが体調が最悪だ。昨夜飲み過ぎたため、まだ酔っ払っている感じがする。
しかもお腹の調子もよくない。わずかに吐き気まである。
これでは大船山に登るのは無理かもしれない。
そう思いながらテントから空を眺めると、わずかに雲があるものの大船山方面は晴れている。
これで大船山に登らなかったら、坊がつるで酒を飲んだだけになってしまう。
そこで、やはり大船山に向かうことにした。


3時45分に取り付いた。
いつも以上にマイペースで登る。
10分ほど歩いたとき、立ち止まっている単独男性に追いついた。
男性いわく「大船山にはこの道で合ってますか?」
聞けば初めての大船山だという。初めてが朝駆けでは不安だろう。
そこで、なんとなく私が先導することになってしまった。
だが私は体調が最悪。実にゆっくりのペース。男性は黙ってついてくる。
5合目に到着し「ここからは一本道ですから」と先に行ってもらった。


段原に到着。ここからはもうひと頑張り。




1時間40分で山頂に到着。
体調が悪い割には順調だった。


すぐに三脚をセットし、撮影の準備。



すでに黎明が始まっていた。



徐々に明るくなっていく。
この色を見るために頑張ってきた。



夜明け前の九重連山を撮影。
上空には月が輝いていた。



徐々に夜明けが近づいてくる。
今まで見えなかった御池のライオン岩が見えてきた。



山頂には私を含め10人。



6時13分、夜明けを迎えた。



久住山方面を振り返るとガスが流れていくところだった。



しばらく眺めているとガスが通り過ぎ、すっきりと晴れた。
わずかにモルゲンロートする九重連山を望む。



夜明けの撮影を終え、朝食の準備に取りかかる。
野菜とウインナーは昨日の夕食の残り。



朝の定番、鮭雑炊の完成。
温かい雑炊を食べて体調もようやく復活してきた。




食後、コーヒーを飲みながら周囲を眺める。
朝日を浴びたドウダンの紅葉越しに段原方面を望む。


今日来たからには御池の紅葉の進み具合も気になる。
そこで下ってみることにした。



予想通り、御池の紅葉はまだ始まったばかりだ。



逆光の中、紅葉をチェック。
この状況ではピークになるにはまだ1週間以上かかりそうだ。



再び山頂に戻り、雲が流れる九重連山を撮影し、下ることにする。


下る途中、先週も会ったYさんとばったり。
Yさん、今日は大曲から入山し、三俣山を経由して大船山に来たそうだ。
大船山の後は白口岳から牧ノ戸に戻るという。相変わらず健脚だ。
私はと言えばテント泊で時間はたっぷりあるのに、登るのは大船山のみ。
だが山の楽しみ方は人ぞれぞれだから、比べる必要もない。
話の中で箸を忘れて困った話もした。


坊がつるに下ると「九重連山のひよっこ」さん,「くじゅうを山歩」さん親子が今から大船山に登るところだった。
ひよっこさんに会うのも久しぶりだ。この季節なので紅葉がいつになるかという話になる。
これに関してはひよっこさんの情報の方が上だ。彼の予想によると18日頃なのではという。
これからの冷え込み方次第だが、さてどうなるだろう。


大船山に向かうひよっこさん達を見送り、テントに戻って撤収の開始。
その合間に顔を上げると、先ほど大船山の下山中にすれ違ったYさんが立っているではないか。
「早いですねえ」と声をかけると、「箸をあげようと思って」と言う。
私が箸を忘れてきたことを聞き、坊がつるでの昼食時にと思って下さったようだ。ありがたい…。
テントを撤収した後、軽い昼食を食べることにした。



私にしては珍しいカップうどん。
昨日の夕食の締めに食べようと思って持ってきたものだ。
箸はもちろんYさんがくれたもの。



食後のコーヒーを一緒に飲みながら山の話をする。
紅葉のピークは大船山と三俣山がほぼ同時にやってくる。
両方とも行きたいのだが、どこからどう歩けば楽だろうか。
Yさんは健脚なので楽勝かもしれないが、私はできるだけ楽をしたい。
もっとも、ピークと休みが合い、しかもその日が晴れているという前提での話である。



2人で一緒に野営場を後にする。
すると実に立派なリンドウを見つけた。



私の後に同じリンドウを撮影するYさん。
きっと私もこんな感じで撮影しているんだろうな。


牧ノ戸に下るYさんとはここでお別れ。
また今度くじゅうのどこかで会いましょう。



大船山を振り返りながら下っていく。


昨日は大船林道を上がってきたので、今日は暮雨の滝ルートを下る。



サラシナショウマ



タンナトリカブト


時刻はまだ12時過ぎ。そこで久しぶりに暮雨の滝に下ることにした。



三脚を据えて撮影。
写真だと音が伝わらないのが残念だ。



このルート最後の急坂を下る。
「慎重に」とつぶやきながら下った。


5年ぶりのテント泊、無理せず私なりに楽しんだ山行となった。


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