御池

2017年11月19日


真冬並みの寒気が日本列島にやってくるという週末。
初雪か霧氷を見られるはず、と山行決定。

牧ノ戸から入山しコンクリート道を歩き始める。
第1展望台に上がると沓掛山は霧氷で真っ白。
上空は曇り空、おまけに時折ガスで展望は厳しいが、
それでもこの冬初めての霧氷を眺めながら歩くのは楽しい。
わずかに薄く積もった雪を踏みつつ久住山避難小屋で小休憩。
冷たい風を感じながら御池を過ぎ、池の小屋に到着した。
やがてゴマさん夫婦と、ゴマさんのブログ仲間のKさんが到着。
外はガスなので、まずはのんびり腹ごしらえ。
デザートを食べたが、まだガスは晴れない。
ゴマさんたちが下山したのを追うように私も池の小屋を出る。

ガスで展望はなかったものの、初霧氷を見ることができて満足した。

6:35牧ノ戸→6:55沓掛展望台→8:00扇ガ鼻分岐→8:30~8:45久住山避難小屋→9:05御池→9:15~10:40池の小屋
→御池→11:00久住分かれ→11:25扇ガ鼻分岐→12:10沓掛展望台→12:30牧ノ戸





天気予報によると、週末に真冬並みの寒気が訪れるという。
普通の人は「寒くなるのか、やだなあ」という反応。まあそれが普通だろう。
私はというと「よしよし、ようやく寒くなってきたか~」と心の中でほくそ笑む。
もちろん九重連山の雪景色や霧氷を見られるのがうれしいからである。
だが、うれしいからと言ってそれを表に出すことは控えてきた。
なぜなら露骨に「変なやつ」扱いされるからである。
でも今年は違う。寒くなることを一緒に喜び会える仲間がいる。そう、ゴマさんだ。
仲間がいれば、多少変人扱いされたとしても、耐えていける(笑)。
そういうわけで、仕事がひと段落した18時頃、「土日、どうする?」と情報交換。
休日出勤や家庭の事情もあり、結局日曜日に山行することになった。
晴れの予報だが、山の天気は行ってみなければわからない。
でも霧氷は見られるだろうと確信していた。


6時過ぎに牧ノ戸駐車場に到着し、のんびりと装備を調える。
出発しようとした6時半、ゴマさんから「今、牧ノ戸に着きました」とメール。
ゴマさん夫婦と会い、「後ほどお会いしましょう」と一足先に出発した。



第1展望台に上がると、沓掛山は霧氷で真っ白。
今年初めての霧氷だ。
上空は曇り空だが、それでもテンションが上がる。



沓掛展望台に上がる階段にはうっすらと雪が積もっていた。



沓掛展望台に上がると一面の霜柱。
これを踏むザクザクという快い音を聞きながら先へ進む。



冬に何度も通る霧氷のトンネル。
今日はまだささやかだが、この冬何度ここを通ることだろう。



沓掛の岩場を越える頃、周囲のガスが晴れてきた。
霧氷に覆われた尾根道の向こうに三俣山が見える。


だが、すぐにまたガスに覆われてしまった。



ガスで展望がないものの、周囲に広がる霧氷を眺めながら歩くのは楽しい。



今日はまだささやかな霧氷しか見られないと思っていたのだが、どうして、立派な霧氷だ。
ただ、この向こうに山が見えていないのが残念…。



扇ガ鼻分岐手前より。
この霧氷の向こうには星生山がそびえているのだが、ガスで見えない。
しかたがない、下山時に晴れていると期待しよう。



扇ガ鼻分岐を通過。



ガスの中、淡々と歩いていると、ガスが晴れ、星生山の上空に青空が広がってきた。
一気にテンションが上がり歓声がもれる。
これはそのうち晴れるに違いない。



正面に久住山も見えてきた。
だがそれもわずかな間。すぐにガスで見えなくなる。



霧氷越しに星生崎を見上げる。



わずかに積もった雪を踏みつつ歩いていく。



ガスに煙る中、久住山避難小屋を見下ろす。


久住山避難小屋で休憩し、チョコで糖分補給。
ガスが晴れないので、とりあえず池の小屋をめざすことにした。



ここは久住分かれから空池の縁に向かう途中。
この左上には天狗が城があるのだが、ガスで全く見えない。



空池(右)の縁を御池へと歩く。実に荒涼たる風景だ。
だがこれも冬の九重連山の一風景であることは確かだ。



御池に到着。
てっきり一部が凍っていると思っていたが、意外にも全く凍っていなかった。



御池を過ぎ、池の小屋へ向かう。
道標は霧氷で真っ白。何と書いているかもわからない。
右に写っている岩には「イケノコヤ」という文字と矢印が黄色いペンキで書かれている。
ここは冬期にはホワイトアウトになることがあるという。
そんなとき、この道標と岩の存在は実に大切なはずだ。



道標と岩から歩いて数分。強風が吹く中、池の小屋に転がり込んだ。


外は強い風が吹き抜けているが、小屋の中は風もなく快適。
と言っても気温は氷点下なのは間違いない。
しばらく休憩していると、ゴマさん夫婦と北九州から来たというKさんが到着した。
会話しながら昼食づくりにとりかかる。



今日から冬メニューのうどん。
たぶん冬場はほとんどがうどんだろう(笑)。
白菜・椎茸、鶏肉、卵。



寒いのでたっぷりと七味唐辛子をかけた。



うどんを食べ終え、次はデザート。
寒い時は温かいデザートがうれしい。
材料はバナナとブルーベリー入りのヨーグルト。



作り方は超簡単。
バナナを切って鍋(フライパン)に入れ、ヨーグルトを入れて加熱するだけ。
だが寒いときに温かくて甘いデザートは実にうれしいものである。


時折小屋から外を覗き、「晴れないなあ…」と落胆。
すでに山頂に立つことはあきらめている。
やがてゴマさんたちが「じゃあ、下ります」と言って小屋を出た。


その直後、「御池が見えてる!」というゴマさんの声が聞こえた。
何はともあれ、この一瞬を逃してはならない!
取るものも取りあえず、カメラだけを持って外に駆け出した。



ほんの一瞬ガスが晴れ、御池を望む。



振り返ると中岳も見えている!
ゴマさん、ゴマさんのおつれあいさん、Kさんと一緒に歓声を上げる。
だが手袋も上着もない身では寒さに耐えられるはずもない。
この写真を撮影し、すぐに小屋に逃げ込んだ。


やがてゴマさんたちを追うように小屋を出て下山。



久住分かれを通過。
このガスでは星生山を経由しようなんて思わない。



西千里浜を下っていく。
下山する登山者もガスに煙っている。



扇ガ鼻分岐を過ぎるとガスが一瞬晴れ、星生山が見えた。
霧氷に覆われた西壁が美しい。


後は淡々と下るのみ。
隣国の方々がツアーでやってきたのだろう、次々にすれ違う。



薄く雪の積もったコンクリート道を怖々下っていく。
やはり冬の登山にはアイゼンが必要だ。


牧ノ戸に下り、レストハウスでお茶を飲みながらゴマさん夫婦やKさんと楽しく情報交換。
今日は青空がなかったけれど、この冬初めての霧氷が見られて満足。
まだ冬の季節は始まったばかりなので、霧氷と青空のコラボはまた次の機会にということにしよう。


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