三俣山

2017年12月3日


今日はゴマさん夫妻、Kちゃんと大曲から三俣山に向かう。
私を含めた4人で入山。妙に温かく、一向に冬らしくない。
霜柱もなくぬかるんだ登路を慎重に登る。これでは霧氷もまったく期待できない。
硫黄山道路に合流し歩いていくうち、徐々に青空が広がってきた。
すがもり越に到着する頃には西峰にも青空が広がった。小休憩の後、とりつく。
西峰山頂で周囲の撮影をしていると、ガスがきれいに晴れ、山々が見渡せるようになった。
気持ちよく本峰へと歩いていく。さらに本峰を経由して南峰へ。
南峰に到着しすぐにいつものテラスへ。テラスで楽しく昼食。
4人で話をしながら、のんびりと昼食を食べ、コーヒーを飲む。
下山はⅣ峰との鞍部から巻き道を歩くことになり、すがもり越に下る。
すがもり越でデザートを食べ、大曲に下る。
だが、あともうすこしというところで事件発生。
笑い話に終わってよかったが、ひやりとした。

7:15大曲→8:10~8:20すがもり越→8:50~9:00三俣山西峰→9:30~9:40本峰→9:55~11:25南峰→12:30~12:55すがもり越→13:50大曲





1週間ちょっと前から不覚にも風邪をひいてしまった。
熱はなくただ鼻水が出る程度の軽いものなのだが、なかなか治らない。
先週末は天気が悪かったこともあり、養生して山行はあきらめた。
この週末は天気さえ良ければ山行しようと思っていた。
風邪を治すためには山行して気合いとエネルギーを充填することが必要だ。

12月2日(土)は本来は休日だったのだが、午前中は勤務を命じられ、
(もちろん私だけではない。職場の全員)
絶好の晴天の下、おもしろくもない講演を聞いた。
午後はいつもの休日出勤がスライド。15時まで。
その後も職場に残り、残務処理をこなしたため、
結局18時まで休日出勤をしてしまった。
何人か残っていた同僚と、「なんでこうなるんだろうね?」とぼやきつつ、
「こんな生活をしているから風邪が治らないんだな…」とつぶやいた。
それをきいた同僚が「明日(日曜日)はどうするんですか?」と聞いてきた。
そこで私「風邪を治すために山に行きます!」
それを聞いた同僚の反応はご想像にお任せする(笑)。

今回は珍しく単独行ではない。
数日前から職場でゴマさんと天気がどうなるかやきもきしながら相談していたのだが、
日曜日が晴れの予報になったため、Kちゃんを誘うという。
「天気図からすると霧氷も雪もなさそうだから、三俣山に行きます」と私が言うと、
「じゃあ私たちも三俣山に行こうかな」となり、
それなら同行しましょう、となった次第。


早朝6時過ぎに大曲に到着。7時入山と聞いていたので、さすがに早すぎた。
のんびり装備を調えていると、向かいの車のご夫婦が声をかけてくれた。
なんどかお会いしているご夫婦だが、このお二人、私の秘密を知っているのだ(笑)。
どんな秘密かはここでは書けないのだが、そんな話で楽しく過ごした。
やがて7時になり、そろそろ到着するはずなのだが、ゴマさんたちはまだだ。
もしかしたら予定を変更したのかも…それならもう出発しようか…と思って歩き始めようと思ったその時、
車が到着して背中から私を呼ぶ声がした。ゴマさん達だった。
そういうわけで4人がそろい、7時過ぎに入山した。



4人で元気よく出発。上空はまだ曇り空。
6時には三俣山はすっぱりとガスに覆われていたが、今はほぼ取れている。
今日は晴れの予報だし、きっと大丈夫だろう。


ところがこの直後、いきなりのぬかるみ。
今日はこの季節にしては異様に暖かく、霧氷も雪もないどころか、霜柱さえない。
ぬかるみに足を滑らさないように慎重に登っていく。



硫黄山道路を歩くうち、西から青空が広がってきた。
泉水山に射している朝日は、たぶんすがもり越あたりの雲間から射したものだろう。



ゴマさん夫妻はここを何度も通過しているが、Kちゃんは初めて。
たぶん「あれが指山、そしてあそこが長者原」などと教えているのだろう。



順調にすがもり越到着。



工事の施工を知らせる看板が立っている。
ここに立っているからには、この小屋(?)を修理するのだろうか。



裏を見てみると、斜面に工事用の木材が立てられている。
どうやらこのあたりの工事をするようだ。



休憩している間も雲が流れていく。
チョコで糖分を補給し、西峰に向けて出発。



三俣山の上空は晴れているのだが、久住山方面はまだガスに覆われている。



ガスが少しずつ晴れていく。



西峰の稜線に上がり、4人で一息つく。
ちょうどガスが本峰を通り過ぎていく。
さっきまでガスがかかっていた大船山の山頂も見えてきた。



西峰の山頂に向かう。



ガスが晴れつつある久住山方面の山々を撮影するKちゃん。
これは初めてでなくても絶景だ。



西側の山々を撮影。
こちらはすっきりと晴れている。
中央手前に黒岩山と泉水山。
その向こうに涌蓋山が見える。



本峰方面もすっきりと晴れた。
実にいい気分。やっぱり山はこうでなくっちゃ。


気分良く本峰に向かう。



本峰に到着し北峰と大鍋を見下ろす。
遠く由布岳がくっきり見える。
ゴマさん夫妻が「お鉢巡りの入り口はどこですか?」と聞いてきたので
北峰へと向かうルートの入り口まで案内した。
今日は三俣山が初めてのKちゃんがいるので無理だけど、
シャクナゲの時期か紅葉の時にでもぜひお鉢巡りに挑戦して下さいね。



続いて南峰に向かう。



南峰山頂より久住山方面を望む。
阿蘇五岳はまだガスに霞んでいたが、
星生山の右、遙か遠くに雲仙普賢岳が見えた。


すぐにみなさんと一緒にいつものテラスへ。
ゴマさんいわく、「南峰の食堂に行きましょう」
確かに、昼食を食べるには最適の場所だ。



今日も冬メニュー。きつねうどん。
白菜・椎茸・白ネギ、卵、揚げ玉、揚げ。



揚げ玉が入るとがぜんおいしくなるから不思議だ。




ゴマさんたちの昼食はというと、具だくさんのポトフ。しゃれてるなあ~



コーヒーを飲みながら絶景を眺める。
このひとときが最高だ。
しかも今日は気の置けない仲間と一緒。
いろんな話題が飛び交い、笑いが絶えない。


さて、そろそろ下りますか。



南峰の山頂にもどり、登ってきたルートを下るのはおもしろくないので、Ⅳ峰との鞍部に下る。



鞍部からはそのまま巻き道へと下ることになった。



このルート、下る途中で大船山を正面から眺めることができる。
私はこの大船山が好きだ。



このルートからすがもり越にもどるには、西峰の稜線まで登り返さなければならない。
それを嫌って途中で左下の北千里浜に下ると、最後にガレ場が待っている。
多少きつくても登る方が正解だ。



稜線まで上がり、南峰と歩いてきた巻き道を振り返る。



すがもり越へと下っていく。



すがもり越に下り、デザートタイム。
前回に続きバナナのヨーグルト煮。
ただ、一応ヨーグルトの味を代えた。



完成したバナナのヨーグルト煮に、ゴマさんからもらったホイップクリームをトッピング。
ゴマさんもバナナの牛乳煮を完成させた。



この深い青空をいつまでも眺めていたいが、そうもいかない。
みなさん、そろそろ下山することにしましょうか。



アセビの花芽越しに三俣山を振り返り、大曲へと下っていく。


ところが、あと少しで大曲到着というところで事件が起きた。
ここまで、ゴマさんのご主人、Kちゃん、私、ゴマさんの順番で下っていた。
だが疲れもあるのか、それぞれの間が広がってしまったようだ。
最後のぬかるんだ下りの入り口で、ゴマさんのご主人が私が下るのを待っていた。
だがそれは私を待っていたのではなかった。ご主人いわく「Kちゃんは?」
ご主人と私の間を歩いていたはずのKちゃんは一体どこにいるのだろう?
ゴマさんが呼んでみたが返事はない。嫌な胸騒ぎがする。
そこで、大声には自信がある私が精一杯の声で呼んでみた。すると…



登山道から見下ろす砂防ダムの中から「は~い」と返事が返ってきた。
「なんでそんなところにおるん?」
「わからないんですけど、道を歩いていたらなんか変だな、となって…」
「とにかくそこから上がっておいで」


というわけで無事に合流できて笑い話で済んだのだが、
下山しながらKちゃんに聞くと、「なんかおかしい、と思ってとても怖かったです」とのこと。
そこで道に迷ったときの鉄則を教えた。

迷ったと思ったら、先に進まず引き返すこと。
落ち着いて引き返せば、間違えたところまで戻ることができる。
それができない場合は、その場にじっと動かないこと。
特に下山時は間違ったルートを下るほど、本来のルートからはずれてしまう。
一番大事なのは、まず落ち着くこと。


というわけで、4人の楽しい山行が無事に終わった。
いつも単独で山行しているが、こんな山行もいいなあ。


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