御池

2017年12月11日


先週末、九重連山に本格的な雪が降った。
だが私は土日とも休日出勤のため山行不可。
そこで月曜日に振休を取り、山行することにした。

道路に雪はなく、6時に牧ノ戸駐車場に到着。先着はわずか2台。
ガチガチに凍ったコンクリート道を歩く。
沓掛展望台に上がると、やはり山々はガス。
周囲の雪を眺めながら歩く。足跡のない雪を踏んで感触を楽しんだ。
久住山避難小屋で小休憩。小屋を出て御池をめざす。
御池はやはり完全に凍結していた。氷の感触を楽しみながら渡る。
ガスの中なので池の小屋へ。昼食を食べ、コーヒーを飲む。
ガスが晴れそうにないので、撤収し下山。
再び御池を渡り、淡々と下っていく。
グループや単独登山の方とすれ違いながら淡々と牧ノ戸へ下った。

7:05牧ノ戸→7:30沓掛展望台→8:30扇ガ鼻分岐→8:55~9:10久住山避難小屋→9:30御池
→9:45~11:10池の小屋(昼食)→11:15御池→11:25久住分かれ→11:55扇ガ鼻分岐→12:40沓掛展望台→12:55牧ノ戸





先週末、九重に本格的な雪が降った。それを確認してゴマさん夫妻は土曜日に山行。
ガスだったそうだが、Yさんやひよっこさんと会えて楽しかったようだ。う~んうらやましい。
私は土日とも休日出勤のため山行不可。
そこで前もって月曜日に振休を取り、山行することにした。

前日の日曜日に九州を寒冷前線が通過し、降水があったことは確認済み。
だがそれが雨だったのか雪だったのかは不明。気温が高かったから雨かもしれない。とにかく行ってみるしかない。
道路に雪はなく、新調したチェーンを巻くことなく、6時に牧ノ戸駐車場に到着。
先着はわずか2台。しかもそのうちの1台はいつの間にかどこかに行ってしまった。



出発時に駐車場を振り返る。
こんな閑散とした牧ノ戸駐車場も珍しい。
駐車車両はわずか2台(右が私の愛車)。
なお、道路は除雪されているが駐車場には雪が残っており、しかも凍っている。
駐車場では慎重な運転が必要だ。



ガチガチに凍ったコンクリート道を歩く。



新調した簡易アイゼンがいい感じ。
今まで使っていたアイゼンは九重連山ではオーバースペックだという情報を得て、
Amazonで簡易アイゼンを購入した。
このアイゼン、爪が小さいのもいいが、なによりいいのは、
装着するのが実に簡単なこと。
ゴムを伸ばして靴に引っかけるだけ。
あとは耐久性があれば文句なしだ。



第Ⅰ展望台に上がり沓掛山を見上げる。
わずかに白くなっているのは霧氷。
木々に雪がないのは、昨日降ったのが雪ではなく雨だったということだろう。



沓掛の岩場にて尾根道を俯瞰する。
山頂付近はすっぽりとガスに覆われているが、
今日は雪の予報なのでこの状況は予想の範囲内だ。



ガチガチに凍った登路を歩いていく。
アイゼンをつけているため滑る心配もなく、快適に歩ける。



登路の端には誰も歩いていないところが残っている。
その部分を歩いて雪の感触を楽しむ。
残念ながら新雪のふわふわ感はなかったが、久しぶりの雪の感触は楽しかった。



雪景色の中を歩いていく。

先週末、職場の先輩が竹田市に出張したのだが、
「道路の周りに雪があってよ~」と興奮気味に話していたっけ。
こんな風景を見たらなんて言うだろうな…。
だが、その先輩はいつも「山の何がいいんかのお」と笑い飛ばしてくるので、
ここに来ることは絶対にないのだけれど。



りっぱな霧氷も見えてきた。



西風に背中を押されるようにしながら西千里浜を歩いていく。

今日の夕方から強い寒気が訪れて冬型が強まるというので
風が強いかもと心配していたが、それほどでもなくほっとした。
だが、下山時はこの風を正面から受けながらになるんだよな…



久住山避難小屋に到着。
実は今日、ここまで誰にも会っていない。
あまりにもさみしいので、誰かいるといいな、と思いつつ小屋に入る。
もし誰かいるとすれば、牧ノ戸に駐車していたもう1台の人のはずだ。
だが期待は裏切られ、中には誰もいなかった。


一人さみしく小休憩をとり、御池をめざして出発。



ここは空池縁に向かうところ。
左には天狗が城があるのだが、ガスで見えない。



御池に到着。予想通り凍結している。



氷の上を歩いてみる。
アイゼンをつけているので滑る不安はない。
「まさか氷が割れたりしないだろうな」とわずかに不安になるが、
春じゃあるまいし、大丈夫だろう。



氷の上にはほぼ真っ直ぐにのびる割れ目があった。
これは「神渡」ができる前兆なのだろうか?



岩氷のついた岩と霧氷。
こんな厳冬期を感じられる風景が好きだ。



そんなに大きな岩ではないのだが、迫力がある。



御池から畔へと上がってきた。
岩に書かれた「イケノコヤ」の文字がかろうじて見える。



ようやく池の小屋に到着。
今度こそ誰かいるだろうと中に入ってみる。
だが残念ながら誰もいなかった。

確かに今日は平日だし、晴れてもいない。寒いし危険もある。
だが、誰一人会わないなんてことがあるだろうか。
私がとてつもなく変人に思えてきた。


気を取り直して昼食作りにとりかかる。



今日の食材。
キャベツ・人参・シメジ・椎茸、うずらの卵、豚肉。



具だくさんで熱々のチャンポンが完成。
やっぱり寒い冬は暖かい食事が一番だ。



チャンポンを食べ終わったとき、小屋の外に人影が見えた。
今日初めて見る人影にテンションが上がる。
若い男性だ。するとその人が話しかけてきた。
「中岳はどっちですか?」
てっきり小屋で休憩するものだと思っていたので意表を突かれた。
だがそこは冷静に「ルートはあそこです。山頂はこちらの方向になります」と教えた。
その男性は「ありがとうございます」と丁寧にお礼を言って行ってしまった。

このガスでは山頂に立っても展望は全く望めない。
それがわかっていて山頂に向かうなんて、物好きだなあ…。
と思ったのだが、よく考えれば(考えなくても)
雪の積もっている凍えそうな山にわざわざ登ってきている私だって物好きに違いない。
これを人は「目くそ鼻くそ」と言う。
ついさっき、男性のことを「物好き」と感じたことを撤回した。



気を取り直して、デザートを。



バウムクーヘンを焼いた「焼きバウムクーヘン」。
唇がジュッと言わないように気をつけて食べた(笑)。


池の小屋に到着後、ほぼ1時間半が経ったが、ガスは一向に晴れる気配がない。
今日はあきらめて下山することにしよう。



久住分かれまで下って来た。
このガスなので星生山を経由せず、そのまま西千里浜を下ることにした。



西千里浜を下っていく。
風がそれほど強くならなくてよかった。



扇ガ鼻分岐にて星生山を振り返る。
もっとも、星生山はガスで見えないのだが。



沓掛の岩場まで下って来たが、
ガスは相変わらず深くたちこめたままだった。


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