久住山【朝駆け】・天狗が城・中岳

2018年1月3日


今年の九重連山初山行は朝駆け。
気合いを入れて深夜に起床し、3時前、牧ノ戸駐車場に到着。しっかりと装備を調えて3時半に入山した。
沓掛展望台に上がると今回もガス。淡々と歩き、久住山避難小屋に入って休憩。
ガスは時折晴れて久住山が姿を現すものの、強烈に寒い。
そこで小屋の中で行動食を食べて時間調整。
しばらくして小屋から出ると久住山はまだガスの中。気持ちが折れ小屋で時間をつぶす。
だが、到着した方の「晴れてますよ」の一言で出てみると、確かにすっきりと晴れている!
あわててザックを背負い久住山東端をめざす。
ところが登っていくうちガスってきた。東端に到着したときには完全にガスの中。
結局そのまま夜明けの時間を迎え、撃沈。
その後、ガスの晴れ間に朝日を撮影したのがせめてもの救い。
久住山頂に向かうと、山頂標識直前、Yさんに声をかけられた。
まずは強風の中、ガスかかる山を撮影。だがあまりの強風にすぐに撤収。
岩陰で朝食を食べる。雑炊を食べるうちにガスがスッキリ晴れた。
未だ強風の吹く中、山々を撮影し、Yさんと一緒に天狗が城を経由して中岳へ。
青空の下、霧氷越しに大船山を撮影して満足。御池に下る。
御池のほとりでコーヒーを飲み、下山。
扇ガ鼻分岐でYさんと別れ、牧ノ戸へと下っていく。
朝とは打って変わって日差しが熱く感じられる。
上着を脱ぎ、日焼け止めを塗って下山した。

3:25牧ノ戸→3:45沓掛展望台→4:35扇ガ鼻分岐→5:05~6:45久住山避難小屋→7:05~7:35久住山稜線東端
→7:45~9:20久住山(朝食)→9:55~10:05天狗が城→10:20~10:25中岳→10:35~11:25御池
→11:45久住山避難小屋前→12:10扇ガ鼻分岐→12:55沓掛展望台→13:10牧ノ戸





一日、二日と家族と一緒にのんびり過ごし、いよいよ今年の初山行。
例年、その年の初山行は朝駆け。自分にとってはくじゅうでの初日の出のようなものだ。
天気はまあまあのようだが、暮れの31日に降った雪はもう融けているだろう。
牧ノ戸への路面にも雪はなく、順調に到着。駐車しているのは10台ほどと少ない。
しっかりと装備を確認し、3時半に入山した。


沓掛展望台に上がるとガス。
この風景はこの冬何度見たことか。
沓掛の岩場で前を見てみたが、濃いガスのため1つの灯りも見えない。
歩きながら時折後ろを振り返っても灯りは見えず、
ずいぶん寂しい思いをしながら歩いていく。
扇ガ鼻分岐を通過するとき、ようやく前にライトが見えた。
単独登山の男性に挨拶して追い越した。
星生崎下に着くと小屋の灯りが見下ろせた。ガスはそれほど濃くないようだ。
小屋の中に入ると3人の男性が休憩中。
私も時間調整のため休憩することにした。


時折外に出てみると、ガスが薄れ久住山が見えるときがある。
中岳方面はずっとガス。よし、今日は久住山の方がよさそうだ。
だが外は強烈に寒く、強風が吹いている。
あまり早く山頂に着いてしまうと、強風を避ける場所がないため凍えてしまう。
そこでのんびり小屋の中で待つことにした。
この判断が間違いだったと後で悔やむことになるとは…。


6時を過ぎ、久住山を見上げると再びガス。
これでは今日の黎明は無理だな…とあきらめ、日の出に合わせて登ることに変更。
小屋の中に残っている男性(この方は前日に入山し小屋で寝たらしい)と会話をしていたそのとき…
到着した男性が「すっきり晴れてますよ。行かないんですか?」
慌てて外に飛び出すと、確かにガスがきれいに晴れているではないか!
しまった!これなら黎明の撮影ができたのに…と思ったが、今からでも遅くない、出発だ!
ザックを背負い急いで小屋を出て久住山の東端に向かう。
途中で小屋にいた別の男性を追い越し、あえぎつつ登る。
だが、やはりというべきか、再びガスってきてしまった。
久住山稜線の東端に着いたときには、周囲はガスに覆われてしまっていた…。
今年の初山行なのに、せっかくのチャンスを逃してしまった。


気を取り直して三脚を立て、カメラを構える。
だが、強風のため、三脚が揺れ動き、カメラが静止しない。
これではぶれてしまう。これほどの強風は初めてだ。
両手で三脚を押さえても、風は強弱を繰り返し、三脚を揺らす。
そうしているうち日の出の時刻を過ぎてしまった。
日の出を撮影できず、がっかり…。
それでもガスが晴れることを期待して粘ってみる。



東端到着後20分ほど経ち、ようやくガスが薄れてきた。
霧氷越しにガスに煙る稲星山と朝日を望む。



西から次々とガスが押し寄せてくる。
中岳や天狗が城だとガスの中だったかもしれない。
そう考えれば東端を選んだのは正解かもしれないが、
寒さと強風にひるんだ自分がなさけない。


気を取り直し、久住山頂に向かう。


山頂標識に近づくと、そこにいた男性から声を掛けられびっくり!見るとよく山で会うYさんだ。
驚いたのは、今日の私は寒さ対策のため、フードをかぶり顔の一部しか見えなかったはずだから。
さらにその後、「今日は天狗か中岳の方かと思ってました」というYさんの一言。
おわかりだろうか。私が今日朝駆けすることもお見通しなのだ。


Yさんに「後でゆっくりと」とお断りして、まずは撮影をする。



まずは南側の岩陰で風を避けて1枚。



次に山頂標識の北側に移動し、星生山を撮影。
ところがこのとき風にあおられて後ろ向きに転倒しそうになった。
カメラを構えるのも大変なほどの風だ。



中岳方面を撮影。
ガスが強風にちぎれて流されていく。



ブロッケンも現れた。


岩陰で風を避けてYさんと一緒に腰を下ろし、朝食タイム。



白菜・大根・椎茸、卵、鶏ごぼうつみれ



強風を避けるために風防で囲ったのだが、風で風防ごと倒されてしまう。
そこでYさんにも手伝ってもらい、岩で即席のコンロ(?)を作った。



熱々の鶏雑炊の完成。
こんな寒い日だからこそ温かい食べ物がおいしい。



しかもこんなすばらしい風景を眺めながらなんて、贅沢だ。
もちろん寒いし登ってくるのも大変だが、それだからこその価値がある。



食べ終えて山頂に上がってみると、ガスはすっきりと晴れ、すばらしい青空が広がっていた。



中岳と天狗が城のガスも晴れた。


荷物を片付け、Yさんと一緒に移動を始める。
Yさん「どこに行きます?」
私「中岳か天狗が城あたりに、気分次第で歩きましょう」
それで通じるのだからありがたい。



空池の縁を中岳方面に歩いていく。



Yさんが先に歩き、天狗が城に向かうことになったのだが、これが失敗。
Yさんはかなりの健脚。私のほぼ1.5倍ほどの速さで登っていく。
あえぎながら登るのは今日2回目だ。


山頂に到着し、周囲の撮影。



霧氷越しに三俣山を望む。



今度は中岳と大船山をバックに。



凍結した御池を見下ろす。
半円状に白い模様が見えるのは、周囲から凍ったためなのだろうか?
それともその逆なのかもしれない。



次は中岳だ。



鞍部より霧氷越しに中岳を見上げる。



中岳山頂に到着。



久住山方面を振り返る。
すっきりと晴れた青空がうれしい。



霧氷原越しに大船山を望む。
大船山にはわずかに雲がかかっているが、
陽の射した純白の霧氷が実に美しい。


まだ風が強いため、休憩はせずに御池に下ることにする。



池のほとりの大岩より、御池を見下ろす。



私の好きなアングルで。



池のほぼ中央に立ち、天狗が城を見上げる。
池に立っているのはYさんだ。



池のほとりに2人で腰を下ろし、一緒にコーヒーを飲む。
この景色にコーヒーがおいしい。


ここでものんびりと過ごし、いろんな話ができた。
さて、そろそろ腰を上げましょうか。



久住分かれへと下っていく。



久住分かれにて三俣山を望む。
そう言えば今日は由布岳が見えなかったな。



避難小屋前より久住山を見上げる。



少しずつぬかるんできた西千里浜を下っていく。



扇ガ鼻分岐にて、雪も霧氷もない星生山を振り返る。


赤川から入山したYさんとここでお別れ。
Yさん、またご一緒しましょう。



木々の間にしか雪が残っていないのが残念。
純白のこの景色を霧氷越しに撮影できたら最高だろうな。
もちろんバックは青空で。


下っていくうち暑くなってきた。どんどん冬装備を脱いでいく。
目出し帽を脱いで、帽子を忘れたことに気がついた。
だが、極寒の朝の寒さから考えると、こんなに暑くなるとは予想できなかった。


完全にぬかるんだ登路に辟易しながら下っていく。



凍ってはいないものの、滑りやすそうなので安全のため軽アイゼンを付けた。
下りながら足下を観察すると、あちこちに滑った跡が見える。
やはり冬山にはアイゼンが必要のようだ。


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