久住山・鳴子山・中岳

2019年6月23日


晴れ時々くもりの予報。
オオヤマレンゲに会うため、鳴子山に向かうことにした。

4時半に牧ノ戸から入山。
第1展望台に上がると三俣山の左に朝焼けが見えた。
やはり早朝はすがすがしくていい。
順調に尾根道を歩いていく。
やがて久住山避難小屋前で小休憩。
九重高原側には雲海が広がっている。
そこで予定を変更し久住山に向かうことにした。
山頂で雲海を眺めながら休憩。
東千里浜を経由して中岳下から稲星越へ。
さらに稲星越から鳴子山に向かう。
やがてオオヤマレンゲの群生地に到着。
一旦山頂に向かい、小休憩して引き返す。
慎重に花を探すと、ようやく2輪見つけた。
中岳山頂に到着し、ゆっくり昼食。
コーヒーを飲んで下山。御池のほとりを通って下っていく。
下山中、西千里浜で何年かぶりの花を見つけた。

4:30牧ノ戸→4:50沓掛展望台→5:55扇ヶ鼻分岐→6:25久住山避難小屋前→7:05~7:30久住山
→7:45神明水→東千里浜→7:55中岳下→8:05稲星越→8:50~9:05鳴子山→9:55稲星越→10:05中岳下
→10:25~11:40中岳(昼食)→11:55御池→12:20久住分かれ→12:50扇ヶ鼻分岐→13:40沓掛展望台→13:50牧ノ戸





今年の梅雨入りはずいぶん遅れている。
山行する私にとっては好都合だが、農家の方は困っているのではないだろうか。
そんな状況の中、23日(日)の天気はくもり時々晴れ。
この季節、雨でないことだけでラッキーだ。
そこで、咲き始めているはずのオオヤマレンゲに会いに行くことにした。


日中は暑いだろうということで早朝入山。4時半に牧ノ戸を出発した。
まだ暗いのだが、下弦の月のわずかな明かりだけでコンクリート道を登っていく。
(別にヘッドライトを忘れたとかいうことではない。念のため)



第1展望台に上がると三俣山の左に黎明のグラデーションが広がっている。
上空には雲一つない。これは予想外だった。




沓掛展望台に上がってカメラを構える。
わずかに阿蘇五岳が見えているのだが、わかるだろうか。



久しぶりに沓掛山の山頂に立ってみた。
これから向かう尾根道を望む。



ブロッコリーの丘から眺めると雲海が広がっていた。


扇ガ鼻分岐に到着する直前、花に気づき、足が止まる。



ベニドウダン



そのすぐ隣にシロドウダン。
まるで姉妹のように仲良く並んで咲いていた。



ほどなく扇ガ鼻分岐に到着。
昇ってきた朝日とともに星生山を望む。



久住山避難小屋前の岩に腰を下ろして小休憩。
新緑の久住山を見上げながら行動食を食べる。


今日は牧ノ戸からまっすぐに鳴子山に向かうつもりだった。
だが休憩しながら気が変わった。久住山頂から雲海が広がる風景を見たい。
そこで予定変更。こんなとき単独山行は気楽でいい。



久住分かれより三俣山を望む。
雲一つなく晴れているのだが、霞んでいて由布岳は見えない。
だがそんなことで文句を言うと罰が当たってしまう。
それほど今日の天気はこの季節にあり得ないほど素晴らしい。



咲き残ったミヤマキリシマ越しに久住山を見上げる。
よく見れば久住山の山腹もわずかに色づきが残っている。



静かな山頂に到着。
人気の久住山だが、さすがに7時だと人はわずかだ。


まずは風景の撮影をしよう。



久住高原をほぼ覆っている雲海を撮影。
これを見ようと予定を変更したのは正解だった。



雲海に浮かぶ阿蘇五岳がわずかに見えている。



続いて祖母傾山系方面を撮影。
こちらは雲海に覆い尽くされていて山は見えなかった。



扇ガ鼻を望む。手前には肥前ガ城。
その肥前ガ城の絶壁に久住山の影が伸びている。


岩に腰を下ろし、風景を眺めながら小休憩。


さて、本来の目的地、鳴子山に向かおう。



神明水に下り、東千里浜に向かう。
元気があれば稲星山に向かうのだが、今日はパスしよう(笑)。



ここはちょっとした分岐。
直進すれば池の小屋に向かう。右に折れれば中岳下。
以前(何年前だったか忘れた)、この分岐を直進した記憶がある。
池の小屋までの登りが意外にきつかったのではなかったか。
今日は稲星山を避けて東千里浜を歩いている。
となれば、楽な方を選ぶのは当然。


分岐から歩き始めて、草に朝露が付いているのに気づいた。
だがスパッツをつけるほどではないと考えてそのまま進む。
ところがこの判断は失敗だった。
ズボンがどんどん濡れてきてしまった。



稲星越に到着。
ここは五叉路になっている。
私は中岳下から歩いて来たわけだが、
左に折れれば白口岳、右に折れれば稲星山、
直進すれば沢水に下る(現在は通行禁止)。
さらに直進と左折の間、斜めに向かうルートがあり、
それが鳴子山に通じている。


そのルートを鳴子山に向かって歩き始めたが、
ここは普段歩く人が少ないのか、枝がずいぶん茂っており、
朝露がズボンだけでなく上着まで濡らしてしまう。
そこでせめて上だけでもと雨合羽を着用した。
(この判断は正解だったようだ)


やがてオオヤマレンゲの群生地に到着。
すると単独女性がまさにオオヤマレンゲの撮影中。
聞けばこの方はレゾネイト(沢水)から入山し直登してきたそうだ。
鳴子山山頂からこの場所まで、花はほとんどがつぼみだという。
そう言いながら1輪の花を撮影している。
今日はもっとたくさん開花していると思って来たのだが…
思わずそうつぶやくと、その方も全く同感だったようだ。


その女性を見送り、代わりに私が花を撮影。



3年ぶりとなる再会。


他にも咲いていないかと探しながら歩いたのだが、
見つけられないまま山頂まで来てしまった。



だれもいない山頂で小休憩。



歩いてきた中岳方面を振り返る。



久住高原の雲海が上がってきて大船山を飲み込んでしまいそうだ。


小休憩の後、歩いてきた道を引き返す。
今度は慎重に花を探しながら歩く。
せめてもう1輪でも見つけたい。



するとようやく1輪、開いたばかりの花を見つけた。



さらにもう1輪。撮影後にはかぐわしい香りもかいだ。
これで今日はよしとしよう。


来た道を歩いて行く。
途中何組かのグループとすれ違った。
当然みなさんオオヤマレンゲねらいなのは間違いない。



中岳下に到着。
まだ10時だが、今日は朝が早かったため、お腹が空いてきた。
早く山頂に着いてお昼ご飯にしたい。がんばろう。



中岳山頂に到着。
上空に雲が広がってきた。
展望は今ひとつだが、おかげで暑くなくて好都合だ。



昼食作りにとりかかる。
まずは食材。


アルファ米にお湯を注ぎ、しばらく待つ間に風景の撮影。



久住山方面を撮影。
中岳山頂のミヤマキリシマはまだわずかに咲き残っている。



サンマの蒲焼き丼とわかめスープの完成。
デザートはびわのゼリー。



いつものように食後のコーヒーをのんびり味わう。
気がつけば山頂で1時間以上経っている。
そろそろ下山することにしよう。


曇ってきて展望が今ひとつなので天狗が城はやめて御池に下る。



やっぱり曇ってしまうとテンションが下がるなあ…



淡々と下るのみである…


扇ガ鼻分岐に到着すると、女性のグループが花を撮影しているところ。
どうも花の名前が不明だったようなので、「ベニバナニシキウツギですね」とつぶやくと「そんな名前なのね~」と納得するみなさん。
さらに私がカメラを構えて撮影しようとすると、女性の1人が「カメラがいいからきれいな写真が撮れそうね」と言う。
それを聞いた別の女性が「カメラじゃなくて腕がいいからって言わないと失礼じゃない?」と言ってみなさん爆笑。
聞いている私は苦笑するしかなかった。




星生山を振り返る。



星生山の西壁の新緑が美しい。


下りながら、かつてこの辺りで一度だけ出会った花があることを思い出した。
確かちょうど今の季節のはず。場所もこの辺り。
そこで何度も立ち止まってはよく目をこらす。
すると、やはり咲いていた。記憶は正しかった!



バイカツツジ。梅の花に似ているからこの名前だそうだ。
出会ったのは何年ぶりだろう。


自分の記憶通りに見つけられ、いい気分で下っていく。



沓掛の岩場で新緑に覆われた尾根道を振り返り、牧ノ戸へと下った。


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