坊がつる

2019年8月18日


台風や家庭の事情、そして何より足の手術のために山行できなかった。
そんな折、職場の同僚の若い女性2人が「山に行きたい」と言ってきた。
初心者2人を案内するということで、超お手軽な吉部から坊がつるまでのピストンに決定。

吉部駐車場でゴマさんと合流し、4人で出発。
早速の急登をじつにのんびりと登る。
急登を終えてものんびりペースは変わらず。
やがて暮雨の滝に下り、滝を見ながら休憩。
坊がつるの北端に到着したが、上空は曇り空。
「暑くなくていいや」と言いながら法華院山荘をめざす。
法華院山荘でゴマさんのご主人・マルワイさんの2人と合流し、6人で賑やかに昼食タイム。
デザートとコーヒーを味わい、下山開始。再びのんびりと歩き始める。
6人で楽しく話しながら下るのだが、花を見つけると撮影会が始まりなかなか進まない。
無事に吉部に下山。初心者2人には楽しかった初山行だったようだ。

6:20吉部→7:35~8:05暮雨の滝→8:45坊がつる北端→9:25~11:10法華院山荘(昼食)→11:30坊がつる北端→大船林道→13:40吉部




8月9日に足の手術をした。
昨年の4月に骨折した際、折れただけでなくズレてしまった骨を固定するため、
手術をお願いし、金具とボルトで固定してもらった。
今回の手術はその金具とボルトを外すためのものである。
半身麻酔をする本格的な手術なので、2泊3日の入院となった。
昨年同様、綿密な検査をしてもらい、骨折以外の体の不調の状況も再確認。
いずれは本格的に専門医の診断を仰がねばならないだろう。
手術自体は無事に終わり、退院時は自分の足で歩いて帰宅した。
だが10㎝ほど切開して縫っているため、靴をはくと擦れて痛む。
今回、登山靴を履いてみるとやはり痛みがある。
だが骨折して下山したときと比べればなんでもない(そりゃそうだろう)。
そこで予定通り山行することにした。


時間は前後するが、8月上旬のある日、職場で若い女性(まだ20代)のRさんから
「登山してみたいんですよね~」と話しかけられた。
するとそれを聞いていたこれも若い女性のMさん(まだ20代)も
「私も行ってみたいです~」と言う。
ゴマさんが異動した後、山の話をする人がおらず寂しい思いをしていたので、
「気が変わらないうちに」とすぐに日取りを決めた。
コースはすぐに決まった。
以前ゴマさんとKちゃんを初めて山に連れて行ったときと同じ、
吉部から法華院山荘までのピストン。
あとは当日の天気次第だな。


山行当日、佐伯市の某所で待ち合わせ。
早朝にもかかわらず、2人とも遅刻することなくやってきた。
私の車に同乗してくじゅうに向かう。
6時過ぎに吉部駐車場に到着すると、ゴマさんが先着していた。
ところが一緒に山行するはずのご主人の姿が見えない。
聞けば、今回のルートだと物足りないので、
大曲から三俣山を経由して坊がつるで合流するそうである。


ということで私とゴマさん、それと初心者のRさん・Mさんの4人で出発した。



出発したはずだが、300円駐車場の入り口にキツリフネが咲いている。
これは幸先がいい。ゴマさんと2人でカメラを向ける。
RさんとMさんはほったらかし…(笑)



すぐに急登に到着。
ここが今回の山行の最大のポイント。
初心者の2人のペースに合わせて、とにかくゆっくり登っていく。



ほぼ半分まで登ってきた。2人ともまだ元気だ。
これならクリアできそうだぞ。


なんなく急登をクリアし、一息ついてから先へと進む。
ここからは花も咲いておらず、淡々と歩くのみ。



暮雨の滝の分岐に到着。
慎重に、と声を掛けて下っていく。



今日は三脚を持ってきていないので、手持ちでの撮影。



誰が作ったのか、笹舟が岩の上に2艘停泊している。



岩の上にカメラを固定して撮影。



じっと佇むRさんとMさん。
一体何を考えて(感じて)いるのだろう。


登山道にもどり、再び淡々と坊がつるをめざしていく。



吉部から2時間以上かかってようやく坊がつるの北端に到着。
輪地切りされた坊がつる越しに三俣山を望む。



湿原越しに遠く大船山頂を望む。
残念ながら上空は曇り空。
それでも「暑くなくていいよね~」と前向きに捉えておこう。



コバギボウシ越しに三俣山を見上げる。
だがこの曇り空ではなあ…



ゲンノショウコ



今日の目的地、法華院山荘に到着。


談話室にはすでにゴマさんのご主人とマルワイさんが到着していた。
私たちを含めて6人の大所帯となり、談話室のテーブルの周りに腰掛ける。
今日は幸いにも登山者が少なく、ほぼ貸し切り状態。
すると、すぐに昼食作りが始まった!



今日の食材。
3人分ということで、いつもの倍の量。
3倍でないのは、2人が若い女性だということを考えてのこと。
アルファ米2(1袋で茶碗に2杯と書いてある)、タマネギ・ネギ、しめじ、
卵4個、ちょっとどんぶり2袋、豚汁3つ。


私が調理している間にも、ゴマさん夫妻とマルワイさんが手際よく調理していく。
ゴマさん夫妻はウインナーを炒め、ホルモンを温め、鶏肉の炭火焼きに火を加える。
マルワイさんは今日初めてというホットサンドメーカーを使い、
ハンバーグ入りと卵焼き入りの2つのホットサンドを完成させる。
ぼうぜんとその様子を眺めるRさんとMさん。
登山初心者の2人にとっては、まさか山の中でこんな調理が行われるとは予想外だっただろう。



私にとっては定番の親子丼と、豚汁の完成。



マルワイさん作成のホットサンド。
卵焼き入りの方をいただいたが、優しい味でおいしかった。



そしてゴマさん恒例のパフェ。
当然コーヒーも付いてくる。
これはまさに至福のひとときだ。


食べ終えてもまだ話に花が咲く。
でもそろそろ腰を上げましょうか。



下りがなければなあ…と言っていたRさんだが、下らなければ家に帰れないよ。



下山は話が盛り上がり、笑いながら下っていく。



ヒヨドリバナを吸密しているアサギマダラ



大船林道から離れ、登山道を下っていく。



まるで「ゲゲゲの鬼太郎」に出てきそうな目玉おやじを発見。

山行時は「キノコだろうな」としかわからなかったのだが、
下山後、ゴマさんから「クチベニタケ」(口紅茸)だと教えてもらった。
だが私には「目玉親父茸」の方がぴったりに思えてしかたがない。
なお、ゴマさんによる命名は「充血目玉親父茸」だそうだ。



ソバナ




ヤマホトトギス
なんとなく、なにかの花に似ているなあ…と思っていたら、
「ツクバネソウ」と似ていると思い至った。
調べるとどちらもユリ科のなかまである。



「まさかこの花の名前がわかるはずはないよな」と思って適当に撮った1枚。
九重連山山行脚」の「花の図鑑」を見ると、あった!
ヒナノウスツボだそうだ。


賑やかに話をしながら、時には花の写真撮影にしばらく停滞しながら、
無事に吉部に下ってきた。


下ってもなお、花の撮影に勤しむ我ら。
すぐそこに駐車場があるというのに。
(Rさんはとうにあきらめたようだ…笑)



キツネノカミソリ



ハガクレツリフネソウはまだほとんどがつぼみ。



フシグロセンノウ


RさんとMさんを載せて佐伯市に戻る。
バックミラーで2人の寝顔を眺めつつ、慎重に車を走らせた。


次にRさんMさんと一緒に山行する日がくるのを楽しみにしている。


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