御池

2010年2月1日


今年の冬は異常な暖かさ。
ようやく平年並みに寒くなり、くじゅうに雪が降った。
そこで職場の同僚ふーみんと一緒に雪山を歩くことにした。

7時過ぎに牧ノ戸から入山。新雪を踏みながら登っていく。
ふーみんにとっては初雪山・初霧氷。その感激がこちらにも伝わってくる。
ふーみんに合わせてたびたび立ち止まるためなかなか進まない。
久住山避難小屋で小休憩し、御池をめざす。
ところが完全に凍結していると思っていたのに、半分ほどしか凍っていない。
合流したマルワイさんと3人で湖面を歩き、池の小屋へ。
小屋が満員のため、風を避けて小屋の東側に腰を下ろして食事とする。
やがてりこさんも到着し、4人での賑やかな食事となった。
ずいぶん長い休憩の間もガスは晴れそうでなかなか晴れない。
しかたなく下山することにした。
御池を過ぎ久住分かれまで下った頃、ようやく青空が広がった。しかしまたガス。
マルワイさん・りこさんと分かれ、ふーみんと2人で下っていく。
やがて西千里浜を通過する頃、ようやく本格的に晴れてきた。
やはり霧氷には青空が似合う。
何度も立ち止まって霧氷と青空を撮影しながら牧ノ戸に下った。

7:15牧ノ戸→7:45沓掛展望台→9:00扇ガ鼻分岐→9:35~9:45久住山避難小屋→10:15~11:00御池
→11:05~13:20池の小屋横(昼食)→13:35~13:40御池→14:10久住分かれ→14:55扇ガ鼻分岐→16:10沓掛展望台→16:25牧ノ戸




今年の冬は全く冬らしくない異常な暖かさが続いている。
先週の日曜日(1月25日)は雨の予報。
それでも「もしかすると山は雪かもしれない」と思い、牧ノ戸まで車を走らせた。
6時前に牧ノ戸駐車場に到着したものの、やはり雨。しかたなくそのまま帰宅。
なおこの日は妻の誕生日。花とケーキを買って帰った。

今週は少しずつ寒さが訪れ、水曜日(1月29日)には待望の雪が降った。
山行前日の金曜日(1月31日)にもわずかに積雪があったようである。
そこで、職場の同僚ふーみんを誘って山行することにした。


山行当日の早朝に佐伯市の某所(駐車場)で待ち合わせ。
寒いのでエンジンをかけ車内でスマホをいじっていると、窓ガラスを叩く人がいる。
「こんな時間に誰だろう」と窓を開けてみると…警察官が2人。
「何をされているんですか?」ときた。職質だ!
こんな早朝の広い駐車場に停めているので、怪しいと思われてしまったようだ。
もちろんやましいことは何もないので、すべて正直に話すことにした。
「今日は登山するんです」「同僚とここで待ち合わせしています」
すると警察官「確かに登山靴を履かれてますね」
話を聞きながらもそんなところまで見てるなんて。さすがは日本の警察だ。
納得してもらえて無罪放免となり、その後ふーみんが到着。早速の笑い話となった。


7時に牧ノ戸駐車場に到着。準備をして7時過ぎに入山した。



前日に降った新雪を踏みながらコンクリート道を登っていく。
ふーみんにとっては初の雪山。当然テンションが上がる。



第1展望台に上がり沓掛山を見上げると一面の霧氷。



ささやかな霧氷だが、初めて見る霧氷にテンションMAXのふーみん。
早速スマホで撮影を始めた。
ちょっと歩いては撮り、また歩いては撮影するので全然進まない。



沓掛の岩場より尾根道を望む。わずかだが青空が覗いた。いいぞいいぞ。
ところがこの後は再びガスが広がってしまった。


ガスが広がってしまったが、そのガスさえもふーみんには初めての体験。
とにかく今日はすべてが新鮮に映っているのだろう。
ふーみんの感激が伝わってきて私も新鮮な気持ちになる。
もう10年以上も前、初めて雪山に登ったときのことを思い出した。


ふーみんは形の違う霧氷を見つけてはカメラを構え、
霜柱がふわふわだと言っては立ち止まる。
満面の笑顔のふーみんにつられて私も笑顔になる。



私も1枚おつきあい。
こんな針状の霧氷は珍しい。



雪を踏み、霧氷を眺めながら歩いていく。(ふーみん撮影)



やがて星生山が見えるポイントにやってきた。
この霧氷の向こうに見えるはずなのだが…
しかたがない、下山時に期待することにしよう。



ケルンの並ぶ西千里浜を歩いていく。
今日は風が弱い(というかほとんどない)のが幸いだ。



星生崎下の岩場を通過。ここは久住山避難小屋を見下ろすポイント。
正面右に見えるはずの久住山が全く見えない。


とりあえず小屋に入って小休憩。糖分補給をして御池に向け出発。



久住分かれを過ぎて歩いていくとわずかにガスが晴れ、天狗が城が見えた。
御池はもうすぐだ。きっと全面凍結しているはず。



ところが御池に到着してみると、全面凍結どころか半分ほどしか凍ってない。なんてことだ!



それでも笑顔で氷の上に立つふーみん。(素敵な笑顔を見せられないのが残念!)



到着直後にガスが晴れ、天狗が城山頂が見えた。
だがそれも一瞬のこと。すぐに再びガスってしまった…。


朝駆けしたマルワイさんが私たちを見つけて合流してくれ、3人で凍結した湖面を歩く。



他の人が歩いていたところは大丈夫だろうが、さすがに融けている中心部に近づくのはやめておいた。(ふーみん撮影)



湖面に突き出た岩には一面に「エビのしっぽ」が着いている。



なぜかそこだけ融けている場所がある。
そしてなぜかそれを楽しそうにつんつんするふーみん。



半分にせよ凍った湖面を楽しんだ。
ガスっているので池の小屋に向かう。



池の小屋に到着し、中を覗いてみたが満員だ。
このガスだ、みんな考えることは同じなわけで…


幸い今日は風が弱い。
そこで、わずかな風を避けて小屋の東側に回り、少し下ったところで食事をとることにした。
この辺りを知り尽くしているマルワイさんが腰を下ろす板を教えてくれ、ふーみんと並んで腰掛けた。
するとマルワイさん、長者原から来る予定のりこさんを久住分かれまで迎えに行くという。
私とふーみんは待ちきれず、一足先に食事作りにとりかかることにした。



今日の食材。
白菜・長ネギ・椎茸。鶏のつみれ。



寒いので今日はキムチ味。



雪見うどんの完成だ。
そばに見えているのはマルワイさんの大きなザック。
この中にはほしいものが何でも入っている(ホントです)。



食事の後のデザートその1。
ふーみんが持ってきてくれたバウムクーヘンをガスでこんがり焼いた。
これがけっこうおいしい!


やがてりこさんが到着し、マルワイさんの分も一緒に食事を作り始めた。
見ると野菜などの具材をあらかじめ家で火を通して来ているという。
これなら調理時間が短縮されていい。(ただその分、家での準備に時間がかかってしまうが…)



私もお裾分けをいただいた。
野菜たっぷりの豚汁。


デザートその2は私が持ってきた焼き芋。
ガスで温め直したのでほかほかだ。
さらに締めはふーみんが入れてくれたコーヒー。
さすがにこれは食べ過ぎ飲み過ぎかもしれないな。


食事の後はマルワイさんが最近購入したニコンのZ6を触らせてもらった。
このZ6、昨年末から私が買おうか見送ろうかと悩んでいるもの。
マルワイさんから「早く買って使い勝手を教えて」と言われていたのだが、
私が悩んでいるうち、マルワイさんに先を越されてしまったというわけだ。



食事を終え、撤収してもまだガスはなかなか晴れない。



待っていると稻星山の上空に青空が覗いた。


だがそれもわずかな時間のみ。すぐにまたガスに戻ってしまう。
いずれは晴れるとは思うが、残念ながらそろそろ下山しなければ。



2月初旬とはとても思えない御池のほとりを下っていく。



下山中にガスがわずかに晴れ、霧氷越しに天狗が城を振り返る。



久住分かれ手前より霧氷越しに三俣山を望む。



霧氷越しに星生崎を望む。
青空が広がってきた。



久住分かれの標識には「これでもか」というように巨大な霧氷が着いていた。



マルワイさんとりこさんは長者原へと下るため、ここでお別れ。
お二人ともまたくじゅうのどこかでお会いしましょう。


再びふーみんと2人になり、のんびりと下山していく。



巨大な霧氷越しに星生崎を見上げる。



純白に装った久住山を振り返る。



雪が融け始めた西千里浜を下っていく。
登るときに私が「この季節は雪は下るまで融けないよ」と言っていたのに…



ケルンの横を下っていると、ようやく青空が本格的に広がってきた。



霧氷越しに星生山を見上げる。
やっぱり霧氷には青空が似合う!


今日ここまで歩きながら「青空ではないけど霧氷がきれい」と言っていたふーみんだが、
青空をバックに見る霧氷の美しさを見て納得したようだ。
今日、晴れてよかった…。



扇ガ鼻分岐にて霧氷越しに星生山を振り返る。



角度を変えてもう一枚。



登ってくるときはガスっていたが、下山時に見ることができてよかった。



青空が広がる中、日射しを受けて輝く霧氷を見ながら下っていく。
なんてことはない見慣れた風景なのに、霧氷と青空があると全く違って見えるから不思議だ。


いつもは長く感じられる下山道だが、全く疲れを感じないほど楽しく下っていく。
もっとも今日は実にのんびりゆっくりと歩いてきたし、どの山頂にも立っていないのだから、
疲れていないのも当然かもしれない。



沓掛の岩場より尾根道を振り返る。
星生山と三俣山はまだ真っ白だ。



今日歩いた風景を振り返り、大満足の中、牧ノ戸へと下った。




今日一緒に歩いたみなさんの山行日記もご覧下さい。
ふーみん
マルワイさん
りこさん


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