大船山

2020年3月15日


寒気が訪れ冬に舞い戻った日曜日。
職場の同僚ふーみんを誘って大船山に登ることにした。

6時20分に吉部を出発。
先頭は私、続いてふーみん、ミッチさん、修さん。
賑やかに話をし、笑いながら歩いていく。
暮雨の滝で小休憩。
坊がつるに到着すると周囲の山々にはガス。
避難小屋で小休憩して大船山に取り付く。
ふーみんにとっては初めての大船山なのでひたすらゆっくり登っていく。
上空からすごい風の音が聞こえてくる。
やがて段原に到着。なんとか山頂は見えているが、まだ雲が多い。
そこで避難小屋で昼食。ここでも賑やかに過ごした。
昼食を終え、山頂に向かう。
山頂に到着し、強風の中、風景を撮影。
御池に下り、薄く凍った湖面で遊ぶ。
その後はなぜか雪だるま作り大会が始まった。
山頂に戻り、段原へと下っていく。
坊がつるまで下るのもふーみんに合わせて超ゆっくりのペース。
その後もふーみんに合わせて下り、なんとか5時半に吉部に到着した。


6:20吉部→7:15~7:25暮雨の滝→8:15坊がつる北端→8:35~9:00坊がつる野営場→10:25段原→10:35~11:55避難小屋(昼食)
→12:30~12:50大船山頂→13:00~13:30御池→13:40大船山頂→14:10段原→15:35坊がつる→16:10坊がつる北端→大船林道→17:35吉部




先週からふーみんと山行の相談。
ふーみんはまだ超の付く初心者。まだ6回しか山行していない。
山頂に立ったのは、三俣山2回、中岳1回、天狗が城1回、久住山1回、星生山1回。
初心者として普通に思えるが、このうち三俣山の1回は紅葉のピーク。星生山は朝駆け。
なかなか充実した山行を経験している。
そこで、そろそろ大船山のデビューの時期ではないかと思い、誘ってみると、
「ぜひ登ってみたいです!」との返事。
そこで、天気の良さそうな15日(日)に吉部から大船山をめざすことにした。

この日を選んだのは、週間天気予報で穏やかに晴れそうだったから。
初心者のふーみんには、最初は雪も霧氷もガスもない、シンプルな大船山を見せようと思っていた。
大船山は展望があれば他に何もいらない。その素のままの大船山を見てもらいたかった。
ガスや雪や霧氷の大船山はその後でいい。


ふーみんに合わせてゆっくり歩くことを考え、6時に吉部出発とした。
できればもっと早く出発したかったのだが、そうすると佐伯市の集合時刻がとんでもない時刻になってしまう。
6時前に吉部の300円駐車場に到着し準備をしていると、2台の車が到着した。修さんとミッチさんだ。
4人で賑やかに出発した。



まずは杉林の急登を登る。修さん撮影)



かなり登ってきたと思って見上げるとまだ半分。


ようやく平坦な道になり、4人で楽しく話をしながら歩いていく。



暮雨の滝に少し寄り道。(修さん撮影)




女性2人、元気いっぱいだ。


登山道にもどり、再び歩き始める。
やがて坊がつるの北端が近づいてきた。



坊がつるの手前にあるマンサクの大木はまだ見頃だった。
しかも今日はバックに青空が広がっている。



坊がつるの北端に到着して大船山を見上げる。
上空には一面の雲。その雲が風に流されているのがわかる。
時折山頂が雲間に見える。



三俣山も中岳も山頂付近はガスに覆われている。


4人で話しながら野営場に向けて歩いていく。
上空からは風の音が聞こえてくる。
きっと山頂付近は暴風で極寒の世界だろう。
もしかすると展望もないかもしれないね。
そんなことを話しながら、修さんとミッチさんが「やめとく?」と言う。
なにしろついこの間、その極寒で展望のない大船山に行ってきた2人の話だから説得力がある。
私もつい「じゃあ法華院山荘までのピストンってことにする?」とふーみんに問いかけると、
ふーみん「いや、今日は行きましょう!」ということでやっぱり山頂に向かうことに。



野営場に着くとテントが数張り。
「こんな寒いときにテント泊なんて、あり得ないよね。」
これは4人共通の感想。



ミッチさん撮影



避難小屋の中に入って休憩。
本格的な登りの前にしっかり行動食を食べて糖分補給。



避難小屋のすぐ近くから大船山に取り付いた。
ここから段原(だんばる)までが今日の一番きつい登りだ。
ふーみんに私の合い言葉を教えた。それは「段原まで頑張る!」


私が先頭。ふーみんに合わせ、ゆっくり登っていく。
登りながら会話できるくらいのペースだ。



登っていくと次第に雪道になってきた。



ようやく5合目に到着。
向かいに見える山々にはやはりガスがかかっている。
山頂に着く頃、このガスが晴れてくれるといいよな…



修さん撮影



段原が近づくにつれて少しずつ雪が深くなってくる。


若い男性が2人、山頂から下ってきたので聞いてみた。
「風はどうでした?」「ちょっと強かったですね」
ちょっと?と思ったのでもう一度「強風でしたか?」と聞くと「強風でした」との返事。
そこでもう1人の男性に「暴風でしたか?」と聞くと「暴風でした」と返ってきた。
なんだか誘導したみたいだが、風が強いのは確かなようだ。


実にゆっくり登っていく。
登れるか心配していたふーみんもまだ大丈夫だ。



やがて強風の吹く段原に到着した。



しかも到着してすぐに青空が覗き、山頂が見えた。



ミッチさん撮影


一瞬青空が見えたものの、これはまだ長続きしない。
しかも山頂はここ(段原)以上にすごい風が吹き荒れているはず。
そこで避難小屋に向かい、昼食を取ることにした。



すぐに避難小屋到着。修さん撮影)



昨年秋にできたばかりの小屋はきれいで快適。
風がないので暖かいとさえ感じてしまう。
実際には気温は2℃なのだが…


さっそくみなさんの昼食作りが始まる。



私の食材。
キャベツ・ニラ・もやし・ホルモン。
今日はみなさんにも食べてもらおうとたっぷりのもつ鍋とした。



ふーみんは豪華なチャーシューメン。
温泉卵とネギがこれまたいい。



修さんとミッチさんは協力して本格的なミートスパゲティを作り上げた。



お互いシェアしながら賑やかに食べる昼食は実においしかった!



食後はコーヒータイム。
私のコーヒーは昨日(3月14日)の誕生日に長女が送ってくれたもの。
「昨日が誕生日」と言うとミッチさんがHAPPY BIRTHDAYを歌ってくれた(照れくさかった)。



食後のデザートにとみなさんが持って来たのを集めてみた。
いや、さすがにこれ全部は無理でしょ。
ということで私が持ってきた「一口香」を食べる。


食べ終えて撤収する頃、単独男性が小屋に到着。
交代して小屋を出ることにした。



小屋を出て尾根道を山頂へと歩く。



歩いていくと山頂が見えてきた。
雪と霧氷に覆われた大船山頂は実にかっこいい。


ここからは強風との闘い。
片足を上げるとよろけるほどの強風だ。



そんな強風の中、見上げると青空に霧氷が映えている。
思わず「ムヒョー!」(マルワイさんのマネ)



吹き荒れる強風の中、大船山頂に近づく。
霧氷越しの大船山頂を見上げる。これもかっこいい。



ようやく大船山頂に到着した。



ふーみんもよく頑張りました!(修さん撮影)
修さんからふーみんの満面の笑顔の写真ももらったのだが、掲載できないのが残念…


強風の中、歓声を上げながら風景の撮影。



霧氷越しにくじゅうの山々を望む。



段原方面。手前の霧氷に日が射しているのがうれしい。


強風が吹いて寒いので御池に下ることにした。



御池は半分以上凍っていた。
だが厳冬期とは違って氷は薄く、乗ってみるとミシミシと音がする。
それでも乗ってみたいのが人情というもの。



そのうちミッチさんが氷を踏み割り、ボチャン!
これにはみんな大爆笑。
幸い靴の中は濡れなかったようで、よかったよかった。
でも修さんは決定的な瞬間を撮影できずに悔しがっていた。



ふーみんはアイゼンでガシガシと氷に穴を開けようとしている。



出た!ミッチさんの得意技。


この後、私にとっては唐突と思えるのだが、3人が「雪だるまを作るぞ」モードになってしまった。
私だけぼーっとしているわけにもいかないので、私も作り始める。
なるべく大きいのがいいかな…と思いながら雪を丸めていくが、なかなか丸い形にならない。
上の(つまり頭部)の玉を作っているとき、早くもみなさんが完成しつつある…これは焦る!
見るとすでに3人とも完成させて湖面に設置しているではないか。
そこで私も2つの玉を湖面に置いた…が、まだ顔がなにもない!
そこでその辺にあった小石を2個押しつけて、なんとか雪だるまの完成だ。



見事に(?)完成した4人の雪だるま。
私のがどれなのかは書かなくてもわかるでしょう(笑)



時刻を見るとすでに1時半。
修さんとこそこそ相談する。「そろそろ下山した方がいいですよね」
青空の広がる御池の風景を撮影し、山頂にもどることにした。
(右下にはしっかり雪だるまが写っている)



山頂下より御池を見下ろす。
あー楽しかった。



山頂に戻ると、青空が広がり山々が見えている。
そこで、坊がつるを見下ろすポイントに立ち、久住山方面の山々を撮影。
このポイントは大船山頂で私が一番好きな場所。


ふーみんに声をかけ、その場所に来てもらった。
今日大船山に誘ったのは、この風景を見せたかったから。
この開放感はここに立った人しか味わえない。



ミッチさん撮影



修さん撮影


さて、下ることにしましょうか。



段原から下りながら大船山を振り返る。


下山時も私が先頭。続いてふーみん、ミッチさん、修さんの順。
登りはゆっくりだったがさすがに下りはもう少し早く下れるだろう。
そんな私の期待を裏切るようにふーみんのペースは上がらない。
そのうちふーみんの後ろを歩いているミッチさんが
「ふーみん、右足が痛いんじゃない?」と尋ねた。
すると「そうなんです」の返事。なるほどそれでペースが上がらないんだ。
そうであればふーみんに合わせてゆっくり下るしかない。
そこで先頭をふーみんに譲ることにした。
大船山のルートは枝道がいくつかあり、分岐が時折現れる。
その分岐の選択をふーみんに任せながら下っていく。



実にゆっくりのペースながら、無事坊がつるに下ってきた。



今日登った大船山頂を振り返る。
「あんなに遠く見えるのに、右・左・右・左って足を出していると山頂に着くんですね」


登山道脇のベンチに4人で腰を下ろして最後の休憩。
段原の避難小屋で食べられなかったミッチさんのデザートを食べる。


時間が気になる。下りましょう。


ところが時間が気になっているのはどうやら私だけのようで、3人は楽しそうに話しながらゆっくり下っていく。
大船林道から吉部へ向かうルートに分岐した後も、実にゆっくりゆっくり下っていく。
さらに、途中に現れた分岐で「どっちに行く?」とふーみんに聞くと、
私が最近歩くルートとは違う方へ向かうことになってしまった。
いくぶんぬかるんだ下山道でさらにペースが落ちる。
ところが下っていくうちに気がついた。このルートは私が以前よく歩いていたルートだ。
そう思って下っていくと、確かに風景に見覚えがある。
懐かしく思いつつ下っていく。


吉部到着5時35分。
修さんと「なんとかギリギリセーフですね」とどちらともなく話した。


ふーみんにとっての初大船山は思いがけず厳しい山だったが、楽しんでもらえたのではないだろうか。




一緒に歩いたみなさんの山行日記もぜひご覧下さい。
ふーみん
修さん
ミッチさん




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