新百姓山

2020年4月18日


何も予定のない土曜日。天気は朝まで雨だが回復模様。
そこでゴマさんたちに同行して祖母傾山系の新百姓山に登ることにした。

7:40に杉ヶ越登山口から登り始める。
何度もアップダウンを繰り返すうち、ねらいのアケボノツツジが現れてきた。
その度に足を止めカメラを向ける。当然なかなか進まない。
その後も幾度となく現れるアップダウン。
ようやく山頂に到着し昼食タイム。
のんびり話を楽しみながら食べ、コーヒーを飲みながら話に花が咲く。
下りも花の撮影をしながらのんびりと下った。

7:40杉ヶ越登山口→10:20~12:25新百姓山(昼食)→14:55杉ヶ越登山口


今回は地図を2枚載せておく。



まずは広域地図。地図の北西に祖母山、北東に傾山。南東には大崩山がある。
今回登った新百姓山は傾山の南東にある。
傾山から夏木山に向かう縦走路の途中にある山だ。
この縦走路は大分県と宮崎県の県境でもある。



今回登った杉ヶ越から新百姓山へのルート地図。
尾根道を歩く道で小さなアップダウンがあることが読み取れる。




何も予定のない土曜日。
天気は深夜に雨、早朝からは回復して晴れるという予報。

山行前日の夕方、勤務を終えふーみんと職場で相談する。
この季節、花はまだ山麓にしか咲いていない。
しかも早朝まで雨ならば牧ノ戸コースはどろだらけのはず。
でも運が良ければ雲海が見られるかもしれない。
そこで、だめもとで牧ノ戸から中岳方面に向かうことにして帰宅した。

ところが、帰宅後、心配性の私の性分が頭をもたげた。
運悪く雲海が見られなかったら?
花もなく霧氷も雪もない泥だらけの登山道を往復することになる。
私1人ならそれでよいのだが、ふーみんも一緒となると悩んでしまう。

そんな状況のとき、ゴマさんからLINEが届いた。
明日はあずきさんを誘って新百姓山に向かうのだそうだ。
地図で確認すると、尾根伝いの道のようだ。
これなら初心者のふーみんでも大丈夫だろう。
しかもゴマさん情報によると、アケボノツツジが咲いているはずだという。
もちろんふーみんはアケボノツツジを見たことがない。
そこでゴマさんに同行させてもらうことにした。

私にとっても新百姓山は初めての山。
祖母傾山系には、昨年初めて大崩山と祖母山に登っただけ。
ちょうどアケボノツツジが満開の時で、その艶やかさに感激した。
そこで大崩山と祖母山は「年に2回の浮気」ということで
毎年の恒例行事にすることにしたのだった。
その2山には今年もゴマさんに連れて行ってもらうことになっている。
ということは、今年はその2山に加えて「年に3回の浮気」ということだ。


ゴマさんから「7時に宇目唄げんか大橋道の駅に集合」という連絡。
めったに行かない場所なので、ふーみんと早く待ち合わせたところ、6時過ぎに着いてしまった。
することもないので、看板が出ていた「チューリップ畑」まで車を走らせてみた。



昨夜の雨のしずくが残る早朝のチューリップを撮影。
背景に鳥居があるのがおもしろい。


道の駅に戻ると、やがてあずきさん、ごまさん、ミッチさんがそれぞれ到着した。
ゴマさんの車を先頭にして登山口に向かう。


30分ほどで登山口に到着し、狭い路肩に駐車。
思わず「え?ここに停めるの?」と言ってしまった。
ミッチさんによれば、ここに停められるだけラッキーなのだそうだ。


装備を調え登り始める。



標識には「傾山」の文字も見える。
ここを左に向かえば傾山に至る尾根道が延びている。
経験のあるミッチさんによれば、何度も急な登り下りのある、難易度の高いルートだそうだ。



壊れかけた社の横を通り、斜面を登っていく。
この斜面、それほど急ではなく、長くもない。
話をしながらのんびりと登る。
先頭はゴマさん。続いてあずきさんとミッチさん。
その後にふーみん、最後が私。
ふーみんはなかなかのマイペースなので、どうしても間が空いてしまうが、
3人はその度に待っていてくれた。


地図で確認した通り、アップダウンが何度も続く。
だがまだ十分元気なので大丈夫だ。


そのうち周囲にアケボノツツジが現れ始めた。
一気にみなさんのテンションが上がる。
登山道から遠いので撮影しづらいが、それでも足を止めカメラを向ける。



淡いピンクの花びらが風に舞っている。



これはクロモジの花だそうだ。
ゴマさんが教えてくれた。



このルートには倒れた巨木が多数。これもその1つ。
小ピークの頂上にすっくと立っている姿は何かのオブジェのようだ。
さっそくスマホで撮影するふーみん。



私は回り込み、真下から見上げてみた。
まるで恐竜のような生き物が威嚇しているように見える。



小さなピークを登り終え、下っていく。
すぐに次の登りがある。その繰り返し。



周囲には新緑の蛍光色。気持ちいい!



アケボノツツジ越しに山を望む。
残念ながらその山が何山なのかがわからないのが悲しい…(笑)



背景に山はなくてもアケボノツツジはきれいだ。



アケボノツツジと青空、最高!



アケボノツツジのゾーンを過ぎ、山頂をめざす。



あちこちに巨木がある。
圧倒的な存在感だ。
これで一体どれくらい生きているのだろう。



いいかげんアップダウンに飽きてきた(笑)。
「もうそろそろ山頂じゃないの?」
「たぶんこれが最後の登り。この上が山頂だよ。」



残念ながらそこは単なる小ピーク。
山頂はまだまだ先。写真の中央やや左が山頂のようだ。
YAMAPで現在地を確認。「え~まだこんなにあるの?」
YAMAPでは杉ヶ越登山口から新百姓山までのコースタイムは1時間10分。
我々はとてもそんな時間ではたどり着けない。
いったいどんな健脚な人が歩いたんだ?

気を取り直し、みなさんで行動食をシェアして食べる。
よし、甘いものを食べて元気になった。頑張るぞ!



ようやく山頂が近づいてきた。
だがこれからも偽ピークが何度も現れるのだ。
それをまだ知らない私たちは単純に喜んでいた…



山頂が近づくとヒメシャラの林が現れた。
ゴマさんによれば、この辺りはヒメシャラの美林が広がっているという。

ところがその話を聞いた後、歩いているとふーみんが…
「びりんのびって何ですかねえ?」と発言。
「びって『美しい』だよ.。美しい林で美林」
「そうかあ、顕微鏡の微だと思ってました~」
ふーみん、それはないよ…(笑)



山頂が近づいてきた。
だがこの「山頂まで5分」、どれだけ信用できるんだろう?
何しろ「1時間10分」だからなあ…



「人吉のかめさん」の「山頂まで5分」は本当だった。
ようやく山頂に到着。
登山口より2時間40分もかかってしまった。



木々の間から山頂が見える。


山頂の風が当たらないところに腰を下ろし、昼食タイム。
みなさん思い思いに作り始める。



今日は新メニュー。
前回の山行で修さんが作ったビビンバがおいしかったので、私もマネしてみた。


まずはアルファ米にお湯を注ぐ。
アルファ米ができる間に具材つくり。



と言っても簡単。フライパンに油を敷き、味付きナムルと牛肉を炒めるだけ。



アルファ米を入れてさらに火を加え、半熟卵をトッピング。
最後に仕上げの豆板醤を加えて混ぜ合わせれば完成。

簡単な上においしい。
これはお薦め!




目の前には3つの山が見える。
地図を開いてみなさんと一緒に山の同定。
その結論。右は五葉岳、
中央(木に隠れている)は夏木山、
左は木山内岳。


食後のコーヒーを飲みながら楽しい会話が続く。
その話はコーヒーを飲み終えても終わらない。
中でもミッチさんが最近体験した「鶴見岳と由布岳の一気登山」には驚愕した。
別府湾沿いから出発し、まず鶴見岳に登り、下ってから今度は由布岳に登って由布駅まで。
その距離、山に登らなくても(つまり車道を歩いたとしても)とんでもない距離だ。
ミッチさんは修さんに誘われて歩いたのだそうだが、
私ならたとえ誘われても絶対断る(笑)。


楽しい時間がいつまでも続いて欲しい。
でもそろそろ下りましょうか。


下山はゴマさんの提案でふーみんが先頭。続いて私。
その後ろをミッチさん、あずきさん、ゴマさんが歩く。
初心者のふーみん(弟子)がちゃんと歩けるか、私(師匠)がチェックしながら下るようなもの。
下っていくと、何度かふーみんが登山道から外れて下ってしまう。
優しい師匠である私(笑)がその都度指摘して正しい道にもどるのだが、
何度目かは指摘せず、私がかってに正しい道に向かうことにした。
後ろから来るはずの私たちが来ないことに気づいたふーみん「あれ~また間違えましたか~」



下山時もアケボノツツジを撮影。







山をバックにアケボノツツジを撮影。
あの山は何?と聞いても、誰からもはっきりとした答えが返ってこない。
周囲の山々が一望に見渡せれば地図と照らし合わせて山の同定ができるのだが、
木が邪魔をして見渡せないため、単独の山だけでは同定できないのだ。



数は少ないがミツバツツジも咲いている。


登り初めにあった壊れかけた社まで下ってきた。


ゴマさんによれば、この辺りにはフデリンドウが咲いているはず。
探してみると、すぐに見つけた。



埋もれそうなほどの落ち葉の中から顔を出している。



「今日の登山の締めになりましたね」と誰かがつぶやいた。


みなさん、同行させてもらってありがとうございました。
おかげでいい山を1つ知ることができました。


車に分乗して登山口から下り、私とふーみんは唄げんか大橋の道の駅にもどって、からあげ&コーヒータイム。
ふーみんによれば、ここのコーヒーは佐伯市にある「Coffee 5」の豆を使っているそうだ。
ブレンドを頼んで見ていると、豆を挽き、実にていねいにドリップしてくれた。
窓の外の新緑とツツジを眺めながらのコーヒーはおいしかった(からあげも)。ふーみん、ごちそうさま。


一緒に山行したみなさんの山行日記もぜひ。
ゴマさん
ミッチさん
ふーみん
(ふーみんの日記はいつUPされるか不明。笑)


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