星生山・久住山・天狗が城・中岳

2020年6月21日


晴れの予報の日曜日。牧ノ戸から入山し気ままに歩くことにした。

早朝3時45分に出発。急ぎ足で登っていく。
1時間で扇ガ鼻分岐を通過。星生山頂をめざす。
ところが山頂手前で朝日が昇ってきてしまった。
山頂で風景を眺めながら休憩し、久住山に向かう。
久住山頂ではほかに人はおらず、私1人。
雲海を眺めつつ休憩する。
その後、天狗が城へ。山頂でガスの流れる山々を撮影。
中岳に向かい、風景を見ながらの昼食。
コーヒーを飲み、山頂を後にする。
御池、久住分かれ、西千里浜を経由して下っていく。

牧ノ戸に到着し、車でタデ原に移動し花散策。
さらにスキー場へと移動。
猟師山ふもとのオオヤマレンゲを撮影し、山行を終えた。


3:45牧ノ戸→4:00沓掛展望台→4:45扇ガ鼻分岐→5:15~6:00星生山→6:40久住分かれ
→7:10~7:55久住山→8:30~8:50天狗が城→9:10~10:40中岳(昼食)→10:50~11:05御池
→11:20久住分かれ→12:00扇ガ鼻分岐→12:55沓掛展望台→13:05牧ノ戸




ミヤマキリシマがすでに花期を終えてしまった。
土曜日は久しぶりに休日出勤で山行できなかったため、日曜日に山行。
ところがミヤマキリシマが終わったとなると、何をねらいにするか難しい。
考えたものの、結局ねらいが定まらないまま就寝してしまった。

深夜に起床し牧ノ戸に向かう。
早朝3時半、牧ノ戸駐車場に到着して驚いた。
下の駐車場は満車。上の駐車場も半分ほど埋まっている。
装備を調えてザックを背負い、歩きながらナンバープレートをチェックしてみた。
すると下の駐車場の数十台のうち、大分県は3台のみだ。
みなさん、県外移動自粛要請をきちんと守られていたのだろう。
それがようやく解除となり、晴れてくじゅうに来ることができたということだと予想した。
その喜び、私にも痛いほどわかる。
ぜひ今日の1日を楽しんでもらいたいと思った。


さて私はというと、この1週間腰痛に悩まされてきた。
真っ直ぐ立っているときは何ともないのだが、
いすに腰掛けていた後に立ち上がるとこれがいけない。
しばらく腰を伸ばしてでないと歩けない状態だ。
靴下を立ってはくこともできないなさけなさ。
ザックを背負えるのか心配していたが、
無事に背負うことができてほっとした。
歩いても特に異常も痛みもない。
これなら山行できそうだ。


3時45分に牧ノ戸から入山。
今日は朝駆けと決めたわけではないが、できればどこかの山頂で朝日を見たい。
扇ガ鼻か星生山なら間に合うかも、と思っていた。
そこで、少し急ぎ足でコンクリート道を登っていく。
沓掛展望台に着くと4時。15分で登ってきた。これは最近の私では頑張った方だ。

沓掛の岩場を越えても急ぎ足は変わらない。
もっとも暗闇では見るものもなく、ただ歩くのみ。



扇ガ鼻分岐手前で星生山の左を望むと、
由布岳の上に黎明が広がっているのが見えた。



ちょうど1時間で扇ガ鼻分岐に到着した。


ここで立ち止まり思案する。
今日は夏至。1年で最も日の出が早い日だ。
たぶん5時過ぎだと思われる。
ここからだと扇ガ鼻になら間に合うだろう。
星生山だと間に合わない可能性が高い。
どちらにするか悩ましいが、悩んでいる時間ももったいない。
結局、間に合わないかもしれないが星生山に向かうことにした。



登りながら稜線を望むと、その上には黎明の空が広がっている。


私はいつもマイペースで登るのをモットーとしている。
のんびりゆっくり周囲の風景を眺めながら歩くのが私の流儀。
だが今はそんな悠長なことは言っていられない。
あえぎながら登っていく。とにかく急ぐ。
なんとか朝日に間に合うために。



ところが、そんな私の頑張りや願いをあざ笑うかのように朝日が昇ってきた。
朝駆けではなく「なんちゃって朝駆け」になってしまった…。



右が星生山。あと5分あれば間に合ったのに…


朝日が昇ってしまえば急ぐ理由はない。
いつものマイペースにもどり、ゆっくり山頂をめざす。



山頂には多くの方がいるようだ。
みなさん朝早くに入山したんだろうな。
私ももう10分早く入山するんだった…



ようやく山頂に到着し、間に合わなかった朝日を望む。



朝日射す山頂。
数えてみると20人以上いらしたようだ。


さて、気を取り直して周囲の撮影をしよう。



扇ガ鼻の向こうに阿蘇五岳を望む。
扇ガ鼻山頂にも朝日が射している。
あそこをめざしていれば間に合っていたかもしれない…



涌蓋山と万年山を望む。
左に見える雲海は小国町あたりだろうか。



三俣山と平治岳、左に由布岳を望む。
平治岳の右には朝日が海に映っている。



改めて阿蘇方面を眺めると、細長い雲海が伸びているのに気づいた。



時刻は6時前。
車中で朝食を食べているとは言え、すでに小腹が空いている。
そこでコンビニおにぎりを食べることにした。
この炭水化物がこれから徐々に効いてくるはずだ。



おにぎりを食べ終え、久住分かれへと向かう。



すぐに星生の小窓を通過。
小窓越しに三俣山を覗く。



星生崎に到着し西千里浜を見下ろす。



あんな岩の上に女性が立っている。かっこいい!
高所恐怖症の私には絶対にムリだ…



久住分かれへと下る途中、小槍越しに久住山を望む。
中学生くらいの男の子が一人久住山を見上げている。


久住分かれを経由して久住山へ向かう。
この登りものんびりマイペース。



山頂下には遅咲きのミヤマキリシマが咲いていた。


ほどなくだれもいない山頂に到着。
時刻は7時過ぎ。朝駆けの方は多くが下山し、早朝登山の方はまだ到着しない時刻。
いつも賑わっている久住山を独り占めできるなんて贅沢だ。



先程までいた星生山を望む。



雲海と阿蘇五岳



雲海に浮かぶ祖母傾山系。


雲海を眺めながらしばらく休憩。
いつもは賑やかな久住山だが、今日は実に静かだ。


のんびりと休憩した。そろそろ次の山に向かうことにしよう。



コケモモ



新緑の天狗が城を見上げる。


一頑張りで天狗が城山頂に到着。



いつものように御池を見下ろす。


山頂到着直後からガスが山々にかかるようになり、しばらくの間ガスのショーが始まった。



右側の坊がつるから上がってきたガスが三俣山を次々と越えていく。



大船山に広大な雲海の波が打ち寄せているようだ。



御池にもガスが流れ込んできた。



今にも飲み込まれそうな中岳。



雲海に浮かぶ稲星山。



一旦はホワイトアウト状態になったのだが、それは長続きせず、
再びガスが晴れ辺りが見渡せるようになった。


天狗が城山頂から中岳に向かう。



マイヅルソウ



中岳に到着し、天狗が城と久住山を振り返る。


山頂をわずかに下ったテラス状の場所で昼食とする。



キャベツ・ピーマン・にんじん・タマネギ、豚肉。



野菜たっぷりの焼きそば定食が完成。



食後のコーヒーをゆっくり味わう。
このひとときのために山行していると言えばさすがに言い過ぎかな。
でもそれに近いものがあるほど山頂のコーヒータイムは最高だ。


いつものように山頂到着後1時間半経った。
そろそろ下山することにしようか。



御池のほとりを通過。
あの岩の上での昼食もいいなあ。
一人だと気が引けるので、今度何人かで来たときにやってみたい。



水量が多く湖畔の道が水没しているので高周り。
天狗が城と中岳を望む。



御池を半周回ったところで、いつもは行かない岩の上に行ってみた。
カップルが風を避けて休憩中だったので長居しなかったが、
この場所での休憩もいいかもしれない。


御池を後にして久住分かれへと下っていく。



久住山避難小屋前では多くの方が休憩中。



老朽化した避難小屋がきれいに取り壊され、
新しい小屋の基礎が作られていた。
小屋はたぶんこの夏に建てられるのだと思われる。
山とはいえ標高の低いくじゅうは暑い。作業は大変だろう。


西千里浜を下っていく。



扇ガ鼻分岐にて。ベニバナニシキウツギ越しに星生山を振り返る。



ほのかに色づいたベニドウダン



新緑の星生山西壁。



バイカツツジは咲き始めたばかり。



沓掛の岩場で尾根道を振り返った。


牧ノ戸に13時に下山。
まずはソフトクリームを食べて元気をもらてから、
車で長者原に下る。



タデ原湿原の木道を歩き、花を探す。



風に揺れるイブキトラノオ



草の間にひっそりと咲いているシライトソウ



この花(?)はなんて言う名前なのだろう。
どなたかご存じの方がいらしたら教えてください。

早速掲示板であきらさんが教えてくださった。
カヤツリグサ科の「ゴウソ」だそうだ。
ウィキペディアによると、湿地などで比較的よく見られるものだそうである。
あきらさん、ありがとうございました。
(2020年6月24日追記)



気の早いキスゲが咲き始めていた。


タデ原での花の撮影を終え、今度はスキー場の駐車場に移動。
ゲレンデの斜面を登り、猟師山の山裾へ。



オオヤマレンゲ
「山の貴婦人」の名にふさわしい気品ある花だ。





つぼみさえ愛おしく感じ、シャッターを押した。




下山後、無事に帰宅。
腰痛はどうなったかというと、完全によくなったわけではないが、かなりいい。
少なくとも山行前に比べるとずいぶんよくなっているのは確かだ。
登山は腰痛にいいと実感した。(
注:個人の感想です)


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