天狗が城・久住山・肥前が城
2007年8月16日
 盆休みの中、家族との予定がぽっかり空いた16日。前日の15日からすばらしい青空が広がっており、衛星画像でも九州地方に雲はなく、16日もすばらしい青空が予想された。そこで、「九重の四季」さんや「九重連山の光と影」さんのホームページなどで見てあこがれていた、九重連山の夜明けの撮影に挑戦することにした。
 前日は目覚ましをセットし早々と就寝。起きてコーヒーを飲んですぐに出発。牧ノ戸到着は2時50分だった。意外にも10台以上の車が止まっており、その中の1台から2人の男性が出発した。私も後を追うように3時15分出発。焦らず普通のペースで沓掛展望台をめざす。沓掛展望台ではヘッドライトを消して空を眺めてみた。まさに、これぞ満天の星空。星座名は残念ながらわからないが、本当にきれいな星空を見上げ、しばし休憩。
 しかしあまりゆっくりしている暇はなくすぐ出発。暗いとはいえ歩き慣れた道であり、ヘッドライトの光で十分歩ける。先行していた2人を沓掛を下ったところで追い越し、さらに男性2人組を追い越した。次いで扇ケ鼻分岐でご夫婦を追い越す。非常に順調だ。ところが西千里浜にさしかかった頃、東の空が赤みがかっていることに気づいた。「これではねらいの薄明の空に間に合わないのでは?」との思いがよぎり、ひたすら急ぐことにした。久住分かれを過ぎた頃から息が上がり始めた。私は普段息が上がらないように歩いている(つまり登りはとにかくマイペースで登ることになる)が、今日ばかりは仕方がない。息を切らしてようやく天狗が城に到着したのは4時55分。牧ノ戸から1時間40分であった。まだ薄明の空は待っていてくれた。
 山頂には1人の男性がすでに三脚とカメラをセットして待機していた。この方にいろいろと教えて頂きながら明るくなっていく空を撮影する。荘厳な感じのする青と、グラデーションのかかったオレンジ色の地平線が、本当に美しい。日の出は5時38分、大船山頂のほんのわずか左側から。残念ながら山々がピンクに染まることはなかったが、初めて九重連山の夜明けを撮影することができておおいに満足した。
 どこで朝食を食べようか迷ったが、阿蘇がきれいに見えていることを期待して、久住山で食べることにした。久住山に移動してみると、予想通り阿蘇はくっきりその姿を現していた。そのうえ私以外はだれもいない。絶景を独占しながら朝食を食べた。
 朝食後は星生山を経由して下山しようとも思ったが、まだ歩いたことのない肥前が城を歩いてみることにした。初めルートが見つからなかったが、星生崎に近いところから登り始めるとすぐに見つかった。意外にもしっかりした道が続いている。あたりはママコナを初め、いろいろな花が咲いていて、開放感のある楽しい道だ。花を撮影しながら山頂標識にたどり着いた。下りは途中から別ルートを歩いて西千里浜にもどった。
 次は星生山下の池塘へ花散策。ここもさまざまな花が咲いていたが、特にワレモコウが多く咲いているのがうれしかった。
 下山中、多くの登山者とすれ違った。子どもと一緒の家族連れも目立った。子どもはみな元気だったが、日中はさぞ暑かったことだろう。
3:15牧ノ戸出発→3:35沓掛展望台→4:15扇ケ鼻分岐→4:55〜6:15天狗が城→6:50〜7:35久住山→8:50肥前が城→9:35池塘→10:50牧ノ戸
天狗が城山頂にて。今日はこれを撮るためにやってきた。右は大船山。
薄明の空(498KB)
左は大船山、右手前は中岳。
みなさん思い思いに撮影する。無言になった。
朝日が大船山のわずかに左から昇ってきた。
山々はほとんど染まらなかった。モルゲンロートがそんなに簡単に撮れるはずもない。
緑深い三俣山。遠くには由布盆地の霧に浮かぶ由布岳。
三俣山と遠く由布岳(454KB)
天狗が城に1時間以上いて撮影し、十分満足した。一緒に撮影していた他の5人の方々のうち、ご夫婦は先に中岳に向かわれたようだ。3人の方は山頂から離れた位置でまだ撮影をしている。いろいろ教えて下さった方にお礼も言いたかったが、戻ってくる様子もないので久住山へと向かった。
予想通り阿蘇は多少ガスがかかってはいるが、きれいに見えていた。
左に眼を向けると祖母・傾もくっきり見える。
今日はこの絶景を独占しながらの朝食だ。だがメニューは至って手抜き。コンビニのおにぎり弁当に、即席のボルシチ。このボルシチは、いつか山で食べようと買っておいたものだが、いつまでも置いておくと古くなるので今日持ってきた。いわば在庫処分である。
食べているうちに阿蘇にかかっていたガスも晴れてきた。今日の空気は透明度が高く、山々が本当にきれいだった。
久住山を下り、星生崎を過ぎてすぐのところから肥前が城へと向かう。ここは星生崎の岩場が終わったすぐのところ。
意外にもしっかりと踏み跡がある。
この写真の一番奥に見えるところに山頂標識がある。
登路脇にはいろいろな花が咲いている。これはママコナ。後ろは久住山。
ノギラン
ワレモコウ
ホソバシュロソウ
山頂(?)には小さな標識があるのみ。
標識地点より阿蘇を望む。
帰りは途中から左に分岐したルートを歩き、西千里浜にもどった。
次いで池塘へと向かう。イブキトラノオが風に揺れていた。
ワレモコウもゆらゆらと・・・。
サイヨウシャジン
これはオトギリソウだろうか?
牧ノ戸へと下山する。途中、何組もの親子連れとすれ違った。
星生山の緑が濃い。
下山中にイヨフウロを見つけた。
三俣山と由布岳を振り返ってから、コンクリートの道を下った。
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