久住山
2008年1月6日
 冬山には登らないつもりでいたが、新年早々みなさんがあちらこちらの山に登られているのをネットで拝見しているうち、どうしても登りたくなってしまった。そこで、前日に大分市にある山渓に行ってアイゼンとストック、それにブレスサーモアンダーウェアの上下を買い、タイヤチェーンも購入した。九重登山を始めて4年目にしていよいよ冬山に初挑戦である。
 ここ数日暖かい晴天が続いており、路面は幸い凍結していなかった。チェーンを使うことなく牧ノ戸に到着。駐車場には雪が残っているもののなんとかチェーンを使わずに駐車することができた。さっそくアイゼンを装着し入山。
 沓掛展望台までの登路は予想通り雪で真っ白。ゆっくり踏みしめながら登った。今日は雲一つない晴天で、阿蘇五岳も由布岳もくっきりだ。雪の残る沓掛の岩場をこわごわ下り、周囲の雪を見ながら歩く。しかしここ数日の陽気でかなり融けたようだ。
 久住山頂まで3時間かけてゆっくり登り、絶景を味わう。今日は空気がすばらしく澄み渡っており、雲仙普賢岳や大崩山、四国の山々まで見えた。御池や中岳に足を伸ばす予定だったが、この絶景を見ながら昼食。のんびり景色を楽しんだ後、赤川からのグループが登ってきてにぎやかになった山頂を後にした。
7:15牧ノ戸出発→7:45沓掛展望台→8:55扇ケ鼻分岐→9:40久住分かれ→10:10〜11:20久住山→12:25扇ケ鼻分岐→13:20牧ノ戸
スタート時の牧ノ戸駐車場。ご覧の通り10台以上駐車していた。
私が準備している間にも数台が到着した。
登路は予想通り真っ白。さっそくアイゼンの出番だ。
登路の雪の厚さはほんの数pくらいだろうか。
でも私の住む南国(?)佐伯市では雪はほとんど降ることがなく、
積もるとなると10年に1度くらいである。私にとってはこんな雪でも珍しい。
第1展望台に上がってきた。三俣山と、遠く由布岳を望む。
振り返ると湧蓋山に朝日が射していた。
かまくらに入ったかわいい雪だるまがあった。それとも雪ねずみだろうか?
沓掛展望台にあがってきた。予想通り阿蘇五岳がくっきりだ。
正面の鍋谷に残る雪。
温度計は4.5℃を指していた。冬とは思えない暖かさだ。
沓掛の岩場を過ぎた頃、稜線から朝日が見えてきた。
北面に雪の残る三俣山。
圧雪された登路を歩いていく。
両側に残る雪を見ながら登る。
純白の雪がとてもきれいだ。
星生山西斜面が見えてきた。
扇ケ鼻分岐より星生山を望む。数日前なら雪で真っ白だったことだろう。
扇ケ鼻。青空に白い雪が映える。
周囲を眺めながらゆっくり歩き、ようやく星生崎までやってきた。
バイオトイレの「バイオレット」。
ドアには「冬季につき閉鎖中です」の張り紙がある。
久住分かれ付近より雪の残る三俣山を望む。
雪の残る三俣山(496KB)
ようやく久住山頂に到着。ゆっくり歩いてきたため3時間もかかってしまった。
山頂の温度計は7.5℃を指していた。こんな日はそうないだろう。
三俣山から大船山までを一望する。
阿蘇五岳を撮影。薄くもやがかかっているが、きれいだ。
阿蘇五岳(481KB)
祖母傾山系もきれいに見えている。左端が傾山、中央やや左が祖母山。祖母山の右側にはるか遠くの山が見えるのだが、宮崎県の山だろうか。
今日は天狗が城と中岳まで足を伸ばし、御池のほとりで昼食をと思っていたのだが、この絶景をみて気が変わり、ここで昼食とした。
ところがラーメンを食べるべくお湯を沸かし始めたときに、箸がないことに気がついた。ザックの中をどうさがしてもないものはない。ラーメンはあきらめて、カレーパン、カロリーメイト、魚肉ウインナーですまそうかと一旦はあきらめた(コンロが使えない場合の予備食である)。だが待てよ・・・と思いついたのが、いつもザックの底に忍ばせているアルファ米の中にスプーンがあったはず!というわけで写真の状況になった次第。
卵とたかな漬け入りのラーメン。
昼食を終えて北側を見る。こちらも遠くの山々が見える。手前は星生山、その右側は万年山で、遠くは英彦山だろうか。
東側には大船山。その右側にはかすかに四国の山々が見えた。写真では見えづらいかと思うが・・・。
そういえば近くの登山者が話していた。「目では見えるのに、このカメラじゃ写らんだろうなあ。すると人の目って性能がすごいんだ。」同感。
久住山から下山の途中、振り返ると道なきところを歩いている人を発見。
すごいなあとよく見ると、膝の上まで雪に埋もれている!数日前はあちこちがこんな様子だったのかもしれない。
木々に降った雪もすっかり消えた登路を下山する。
沓掛山頂を通過。
これからが冬本番だが、木々の芽吹きはもう春の準備を始めている。(沓掛山頂より。後ろは湧蓋山)
沓掛山頂のそばでは風景を絵に描いている人がいた。かっこいい!
雪に凍えているアセビの花芽に「お互い春が待ち遠しいなあ」と声をかけて下山した。
山行記録にもどる
inserted by FC2 system