星生山・天狗ケ城・中岳・扇ケ鼻
2008年6月1日
 深夜に起きるつもりで目覚ましをセットしたはずであったが目が覚めたのは予定より2時間も遅かった。急いで準備をして自宅出発。今日は久しぶりに星生山・天狗ケ城・中岳をめざした。
 九重連山のメインルートである牧ノ戸から久住山へのルートを歩くのは3月1日以来、なんと3ヶ月ぶりである。前回ここを歩いた3月1日はまだ完全な雪景色だった。したがって雪解けしてからは初めてとなるわけで、こんなにも間が空いたのは、やはり山行できる回数が減ったためということが一番の理由だが、他のルートの方が私を引きつける花が多いということが大いに関係している。
 7時の牧ノ戸駐車場は予想通りすでに満車。自転車を置き、大曲へと下る。当然大曲も満車で、路肩に駐車して朝食を済ませ、7時半スタート。予定では5時半か6時には大曲を出発するつもりだったのだが仕方がない。
 中腹のミヤマキリシマはかなり咲いており、撮影しながら登る。途中、例によって1組のカップルを含む数人に追い越され、のんびり1時間半かけて星生山頂到着。小休憩し久住分れへと向かい、さらに久住分れを経て天狗が城へ。
 天狗が城で休憩していると、いろんな高校の生徒たちが続々と通過していく。聞くと高校県体の、山岳部の試合(?)だという。それを眺めているとき、なんと20年ぶりの旧知の人と出会った。「お久しぶりです」と挨拶。
 続いて中岳へ。平治岳を見ると、南斜面がピンク色になっている。もしかしたらあっちに行くべきだったかも、と思ったが、今日は九重連山の山開きが大船山頂で行われている。きっとすごい人だろう。私は雑踏の中、行列に並んでまで山に登るつもりはない。
 中岳から御池へと下り、いつもの場所で昼食をと思ったが、そこは先人が座っているため、すぐそばの草の上で昼食。ゆっくり休憩し、緑の濃くなった天狗が城の景色を楽しんだ。
 下山途中、ミヤマキリシマの咲き具合を見るべく扇ケ鼻へ向かった。南斜面はかなり咲いているが、台地はまだ咲き始めたところ。来週あたりがいいかもしれない。それとももっと遅くなるかも。
 眼が染まるような星生山やナベ谷の緑を見ながら牧ノ戸へ下山。さらに自転車で5分、大曲に到着した。
牧ノ戸に自転車を置く→7:30大曲出発→9:00〜9:15星生山→9:45久住分れ→10:10〜10:25天狗が城→10:35中岳→10:50〜11:50御池(昼食)→12:50扇ケ鼻→14:15牧ノ戸
大曲から星生山への直登ルートを登る。このルートはいきなりの急な登りから始まる。
焦らずゆっくり登っていくと、やがてミヤマキリシマが迎えてくれた。背景は三俣山。
登るにつれて徐々に辺りが開けてくる。星生山頂が見えてきた。
風景を撮ろうと準備をしているところへ若いカップルが登ってきた。そこで断りなく被写体になってもらった。
ミヤマキリシマが咲いているとやはり撮らずに通り過ぎることはできない。
咲き誇るミヤマキリシマ(475KB)
可憐なツクシドウダンの花を見つけ撮影していると、先ほどのカップルが追いついてきた。
「これはベニドウダン」と間違って教えてしまった。訂正したいのだがもう遅い。
可憐なツクシドウダン(471KB)
イワカガミはすでに盛りを過ぎようとしていた。
大曲から約1時間半で星生山頂に到着。
山頂は多くの人でにぎわっていた。
右から大船山、平治岳。手前に三俣山。その左にははるか遠く由布岳。私の好きな風景だ。
山頂標識のそばでは風景を描いている男性がいる。
私は絵心がないのですごくあこがれてしまう。
九重連山のすてきな絵が完成しつつあった。
尾根道を歩き久住分かれに向かう。その途中、星生崎で緑の濃くなった久住山を撮影。
天狗ケ城山頂に到着。
多くの高校生が通過していく。今はまさに高校県体の季節である。
この生徒たちは各高校の山岳部。昨日から今日にかけて県総体を行っているとのことだ。
この直後、20年ぶりに旧知の方とばったり出会った。この方は私に山を登る楽しさを教えてくれた方である。
当時この方に連れられて何度か九重連山に登ったのだが、残念ながらどこをどう歩いたものかほとんど記憶にない。
ただ、ガスがかかり岩のゴロゴロする峠を歩き、そこにあった小屋で休憩したことをかすかに覚えている。
今から思うと、あれはかつてのすがもり小屋だったのだろうか。

・・・しまった!それを聞けばよかった!
御池を見下ろす。これでミヤマキリシマが咲いていればもっと絵になるのだが・・・
しかしこの季節、きれいなのはミヤマキリシマだけではない。
天狗ケ城山頂には純白のマイヅルソウが咲いていた。
続いて中岳へと向かう。
中岳山頂に到着し、大船山と平治岳を一望する。
ここから見ると、平治だけの南斜面がピンク色になっている。
かなり咲いているのだろうか。う〜む気になる。しかし人が多いだろうなあ。
坊がつるには多くのテントが並んでいた。
天狗ケ城方面を振り返る。
中岳山頂で昼食を食べようかとも考えたが、いつものように御池へと下ることにした。
ラーメンはいつものもの。
そして今日のデザートは津久見産のデコポン。
コーヒーを飲み干し、御池と天狗ケ城、そして山頂がわずかに覗く星生山を撮影する。
この風景はお気に入りの風景。私が九重連山にはまるきっかけとなった風景である。

今日は広角レンズを持ってきたのでちょっと雰囲気の違う写真になった。
御池(443KB)
池のほとりに下り湖面のを撮影していると、すぐそばの岩の上で食事中の人がいた。
こんなところで食事とは思いつかなかったのでちょっとびっくり。
(この写真は少しその場から離れて撮影したものである。)
その後、御池の水をペットボトルに汲んでいる人がいて、近くの人が尋ねていた。
「この水、沸かせば飲めるんですよ。家に帰って飲もうと思って」
私はこの水を沸かしてまで飲もうと思ったことはない。いろんな人がいるなあ。
牧ノ戸へと下山する。西千里浜にさしかかかったとき、この岩が気になってしまった。
なんとなく、狸かメタボのオジサンのように見えるのだが。
ちょっと池塘に寄り道してみると、ハルリンドウが咲き乱れていた。
そのまま牧ノ戸へ下ろうかと思っていたのだが、多くの人が扇ケ鼻へ向かっているのを見て、
私もちょっと行ってみることにした。もしかしたらミヤマキリシマがかなり咲いていたりして・・・
しかしご覧の通り、まだちらほら程度である。来週末はそこそこ楽しめるのではないだろうか。
南面の方が咲いているが、それでもこの程度。
県体の高校生たちが赤川へ下山していた。
久住高原を見下ろす。今日は霞んでいて阿蘇はかすかに見えているだけだった。
山頂は多くの人でにぎわっていた。休む気にもならず、下山する。
やっぱり私は人だらけとなる山開きには行けそうもない。
下山中、星生山西面の新緑をカメラに収める。本当にここの緑はすばらしい。
沓掛山にさしかかるところで、初めて見る花に出会った。だが名前がわからない。残念!
九州の山歩きにようこそ」のgangeeさんにメールで教えていただいた。「ヒメハギ」というのだそうだ。
これでまた一つ新しい花を知ることができた。gangeeさんに感謝!(6月4日追記)
ここでもまたツクシドウダンを撮影。実はここに来るまでも何度も出会い、その度にカメラを向けてきたのだ。
ツクシドウダン(478KB)
沓掛山で小さなコケモモの白い花を見つけた。
展望台からの下りの途中、牧ノ戸を見下ろした。
路肩に駐車している車の列はどこまで続いているのだろう。
停めてあった自転車にまたがり、さわやかな風を感じながら大曲へと下った。

来週末はあちこちでミヤマキリシマが見頃を迎えそうであるが、私は残念ながら土日とも休日出勤であり、行けそうにない。
みなさんが青空の下できれいなミヤマキリシマと出会えることを願うばかりである。
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