星生山・天狗が城・中岳

2010年8月7日

 前回の山行からまた2週連続で山行できなかった。もちろん私も日程さえあえば(そして雨でなければ)山行したいとは思っているし、山行できなかった週の月曜日あたりのカウンタ数を見るたびに「申し訳ない」という思いになっているのだが、なにせ土日に自由がきかないのだからどうしようもない。もちろん平日も通常の勤務だから山行できるはずもない。ようやく今週の土日、久しぶりに何も予定のない2日間を迎え山行できた次第。
 前日の8月6日は私の好きなさだまさしのコンサートが大分市のグランシアタで行われ、当然私も妻と一緒に行ってきた(妻も結婚前からさだまさしファンで、夫婦共通の趣味と言えばこれくらいである)。私はと言えば中学2年生のときに初めて買ったレコードが、当時グレープの「精霊流し」。初めて買ったLPレコード(懐かしい!)がこれまたグレープの「三年坂」。高校生時代は「暗いと思われそうだから」とさだまさしファンであることを隠し続けた「正統派」のさだまさしファンである(笑)。今回のコンサートはなつかしい曲が多くしっとりした内容で、十分満足(九重連山と関係のない話題、ごかんべんを)。佐伯市の自宅に戻ったのが10時過ぎで、これなら睡眠時間も確保できそうで、予定通り翌日7日に山行となった。
 多少睡眠不足ではあるが、なんとか起床して出発。夏なので早朝出発、早めに下山の予定。大曲から入山し、ゆっくりマイペースで登る。辺りのノリウツギが美しく、風もさわやかで心地よい。ところが星生山の尾根に着いてみると強い風が吹いており、おまけに久住山方面はガス。予想外のことだったが、しかたがない。予定通り久住分かれへと向かう。当初は久しぶりの久住山に行くつもりだったが、ガスであきらめ、いつものように天狗が城へ。天狗が城山頂でもガスに悩まされた。続いて中岳へ。ここでもガスが晴れることはなく、御池へと下り、いつもの場所で昼食とした。そのうち断続的に晴れるようになり、昼食後は久住山へ向かうことも考えたのだが、無理をせず暑くなる前に下山することにした。
 西千里浜にはワレモコウやイヨフウロなどの花々が咲いており、これを素通りするわけにはいかない。すっかり晴れた12時過ぎ、すでに暑く、もう少し早い時間に下るべきだったと反省しながら牧の戸へと下った。

牧の戸に自転車を置く→6:00大曲→7:30星生山→8:20久住分かれ→8:45〜8:55天狗が城→9:05〜9:20中岳→9:35〜10:55御池(昼食)→11:10久住分かれ→11:55扇ケ鼻分岐→12:40沓掛展望台→12:50牧の戸→自転車で大曲に下る


6時に大曲より入山。星生山をめざしてのんびりと登り始める。



周囲に咲くノリウツギを見ながら、急ぐことなく登る。
ノリウツギはユキノシタ科アジサイ属。確かにアジサイによく似ている。



ノリウツギ越しにガスかかる三俣山を望む。


足下には夏の花が咲いている。



ママコナ


コバギボウシ


ノギラン
左上にコケモモの赤い果実が見える。


ずいぶん登ってきて、眼下を見下ろす。
さわやかな風が吹いていて心地よい。


星生山の尾根はもうずぐ。
三俣山の山頂付近はすっかりガスに覆われてしまった。
どうやら東風によってできたガスが次々と通過しているようだ。


尾根に登ってみると、冷たい風がかなりの強さで吹いていて驚いた。
じっとして風に吹かれていると寒さを感じるほど。とても夏山とは思えない。


誰もいない山頂に到着。


三俣山にかかっていたガスは、やはり東側から流れてきていたものだった。


久住山はなんとか山頂が見えるが、それ以外はすっかりガスの中だ。


今日は午前中は晴れとの予報で、こんなはずではなかった。
だが、山の天気は来てみなければわからないもの。
しかたがない、いずれ気温が上がってガスが晴れることを期待しよう。



星生山の岩尾根をたどり久住分かれへと向かう。
星生崎が近づくとガスが深くなってきた。


風を避けながら小休憩。西千里浜を見下ろす。


星生の窓から風景を覗く。
ここから見る阿蘇が好きなのだが・・・。


星生崎より避難小屋を見下ろす。


次々にガスがやってきては通り過ぎていく。
久住山頂もなかなか姿を現さない。


久住分かれを通過。


当初の予定では久住山に挨拶してから御池へ向かおうと思っていたのだが、
久住山はガスに覆われ展望はききそうにない。
潔くあきらめ、天狗が城に向かうことにした。



ノリウツギ越しに星生山を振り返る。


天狗が城に到着。
ここにも誰もいなかった。


ガスの切れ間に御池を見下ろす。


ノリウツギ越しに中岳をねらったのだが、なかなかガスが切れてくれない・・・。
すぐにあきらめて中岳へと向かう。
同じ場所で何十分も粘るようなことは私にはできない。


中岳山頂に到着。
上空には青空が見えるのだが、周囲はガスで真っ白だ。


ガスが晴れるのを待ちながらここで昼食を取ろうかとも考えたのだが、
ガスを見ながらの昼食は味気ないので、いつものように御池に下ることにした。


御池のほとりのいつもの場所で昼食。
今日は焼きそば(大盛)とオレンジ。


食べているうちに、時折ガスが切れるようになってきた。



ここを通る人たちは多くの人がこの景色を見ることもなく中岳へ向かっていく。
みなさんにとっては単なる一風景にしかすぎないようだ。
だがこの風景は、私にとっては「九重連山の原点」とも言うべきお気に入りである。


人それぞれに九重連山の好きな場所があるのだろう。


食事を終えコーヒーを飲んだ。
そろそろ下山することにしよう。



御池のほとりに色鮮やかなノリウツギを見つけた。



久住分かれ付近より久住山を見上げる。
そういえばもうずいぶん久住山に登っていない。

よっぽど登ろうかと思ったのだが、やめにした。
やはり暑くなる前に下山したい。


すっきり晴れた星生山を見ながら西千里浜を下っていく。


西千里浜の端に多くの花々が咲く一帯がある。
今日はどんな花が咲いているだろうか。



ワレモコウ
そういえば今日はもう立秋。


イヨフウロ


サイヨウシャジン


ホソバショロソウ
これほど地味で目立たない花も珍しい。


それとは逆に色鮮やかなシモツケソウ


多くのつぼみをつけたこの花、一体何の花だろうと探してみると・・・


咲き始めたつぼみをようやく見つけた。
これはホクチアザミだ。


多くの花とも出会え、十分満足した。
気がつけばすでに12時近く。暑くなってきた。
早いところ下山しなければ。



扇ケ鼻分岐を過ぎ、夏色の星生山を振り返る。


ワレモコウに留まって動かないトンボ。
一体何を見つめているのだろうかと思わせる。


沓掛展望台のすぐそばに艶やかなコオニユリが咲いていた。


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