久住山・天狗が城・中岳

2012年8月16日


お盆の3日間、墓参りをし、妻の実家に行ったほかは特に何もない3日間だった。
長女は勤めているケーキ屋が通常営業のため(まあ当然か)、定休日の14日に帰省したものの、旧友と遊びに出かけてしまった。
下の子ども2人はそれぞれバイトに汗を流している。そういうわけで家族全員がそろったのは14日の夕食のみ。
日中は、私は休暇を取っているため何もすることがなく、パソコンに向かい11月に行われる職場の行事のための下調べに没頭した。

今週は思い切って5日連続の夏季休暇を取っており、盆開けの16日は完全に予定のない1日。
天気予報は午前中は晴れ、午後からはくもりから雨。となれば昼頃までは山行可能なわけで、これは行くしかない。
お手軽に牧の戸からのピストンをすることにした。

まだ薄暗い5時過ぎに牧の戸に到着し、明るくなった5時半に入山。
上空には雲がほとんどなく、気温も17℃とあって心地よい。最高の気分で歩き始める。
登路脇に咲く花を撮影しながらののんびり山行。
扇ケ鼻分岐を通過し北千里浜から久住山を見上げた。久住山頂からの景色はやはり絶景。
周囲にはガスがかかりはじめたが、予定通り天狗が城に向かう。
天狗が城山頂から緑色に染まった御池を見下ろし、中岳へ。
中岳で昼食。食後のコーヒーを飲みほし、御池へ下る。
山々にはガスが晴れたりかかったりを繰り返しているようだ。
青空でないのが残念だが、日差しがない分、暑くなくて助かった。
花を眺めつつのんびりと牧の戸へと下った。

5:25牧の戸→5:50沓掛展望台→7:15扇ケ鼻分岐→7:45久住分かれ→8:10〜8:35久住山→9:05〜9:10天狗が城
→9:25〜10:40中岳(昼食)→10:50御池→11:15久住分かれ→11:50扇ケ鼻分岐→12:50牧の戸




今日はまだお盆休みとはいえ、木曜日。前回に引き続きの平日山行ということになる。
勤め人の宿命で休日(それも多くは日曜日)しか山行できないのだが、
退職したら曜日に関係なく山行できることになる。
だが「この日しか登れない」と思うから登る気になるのであって、
「いつでもいいや」となったときに果たして登る意欲が湧くものだろうか。
そう思っていたら、つい先日、新聞で驚くべき人を知った。
なんと、退職後の8年間で富士登山を1000回!という男性だ。
富士山は冬季には登山できず、5月から11月の天気の良い日は毎日登っているという。
この男性、御年72才。「富士山に懐の深さを感じ、登頂翌日も登ってしまう」のだそうだ。
私も退職後、せめて月に1度は九重連山に登れるくらいになりたい。


ちなみに記事はこちら


さて、山行記録である。

5時過ぎに到着した牧の戸駐車場にはかなりの車が駐車していた。
装備を調え、明るくなった5時半に入山。

気温は17℃、風もさわやかで心地よい。上空には青空。
これは最高だ。



第1展望台より朝焼けでシルエットとなった三俣山を撮影。
左奥には由布岳もくっきり見えている。



沓掛展望台に上がり、阿蘇五岳を望む。裏焼けが美しい。
それに、こんなにくっきり阿蘇を見るのは久しぶりの気がする。


調べてみると、4月15日以来である。
それもそのはず、阿蘇五岳を見ることのできる山にあまり登ってない。



沓掛の岩場へ向かう途中、ヤクシマホツツジを見つけた。
小さなかわいい花である。



沓掛の岩場に差し掛かったとき、三俣山から朝日が差した。


天気は最高。雲が広がってくる気配もない。
そこで、のんびり花を撮影しながら歩くことにする。



ママコナ



サイヨウシャジン(もしかしてツリガネニンジン?)



ヒヨドリバナ



いつものように広場の中の岩に腰掛けて小休憩。
今日の行動食は「海老の華」。
それと、長女の勤めるケーキ屋(シュクル)で購入した「塩あめ」。
当然、熱中症対策である。


一息つき、再び歩き始める。



咲き始めたフクオウソウが朝日を浴びている。



逆光で撮影してみた。



ノリウツギは盛りを過ぎた感がある。
ようやくきれいな花を見つけた。



扇ケ鼻分岐を通過。



青空に伸びるワレモコウ。(背景は星生山)



星生山を左に眺めつつ北千里浜を歩く。



ようやく久住山が見えてきた。



星生崎より、夏色の久住山を望む。


まだ早朝のため、避難小屋の周辺に人影は見えない。



久住分かれより三俣山を望む。


いつもは久住分かれから久住山に向かおうかどうしようかと悩むのだが、今日は久住山に登ると決めていた。



それは、久住山へと向かう途中から、ノリウツギ越しに星生山を撮影するため。
だが、ノリウツギはすでに見頃を過ぎていた。

しかたがない、また来年来ることにしよう。



静かな久住山頂に到着。



この景色の広がりはどうだ。
大きい画像はこちら(494KB)



右には阿蘇五岳、



左には祖母・傾山系。


やはり久住山はさすが盟主だと再確認。



この絶景を眺めつつ、今日3つめの行動食を食べる。
凍らせて持ってきたゼリー。
ただ、これは私の発案ではない。
nono・kehyさんのHP「くじゅうRIDO」の「大崩山」のページで見た「冷えたゼリー」が実においしそうで、
まねをさせてもらった。


nono・kehyさんは私と同じ佐伯市在住。
まだお会いしたことはないのだが、いつかお会いしたいなあ。



久住高原側からガスがやってきた。
まだ山頂が隠れるほどではないが、そろそろ次の天狗が城へ向かう。



ノリウツギ越しに望む天狗が城と中岳。



一頑張りで山頂に到着。



早速御池を見下ろす。
緑色は緑藻なのだろうか。一度調べてみたいものである。



星生山(中央)と扇ケ鼻(左奥)、硫黄山(右)。



次に向かう中岳を撮影。
雲の間から大船の山頂が覗いた。



中岳山頂を見上げる。



山頂に到着。



ガスが押し寄せてしまう前にと、久住山方面を撮影。


今日はこの風景を眺めながらの昼食。



今日もまた丼もの。親子丼である。たっぷりのみつばをのせた。


親子丼を食べているときのことである。
山頂付近から、私の名前(姓ではなく名の方)を呼ばれた気がして振り向いた。
するとそこにはカップルがいる。見知らぬ二人である。
ちょうど、山頂標識をバックにして、男性が女性を撮影したところ。
その瞬間に理解した。女性が「岳(たけ)しか写ってない」と言ったのだ。
中岳の「中」が切れてしまったということ。

確かに、それではどこの山に登ったのかわからない。


また、この日は多くの家族連れが昇ってきていた。
その一組(子ども2人とご夫婦)が山頂標識で記念撮影。
食べながらチラチラ見ていると、お父さんが何らやカメラを岩の上に置いて四苦八苦している。
三脚がないため、岩の上に置いてセルフタイマーで撮影しようとしているのだと気づいた。
そこで食べるのを中断し、シャッターを押してあげた。

満足感あふれるご家族を見ながら、私の最初の九重山行を思い出した。

もうあれから8年が経ったが、当時小学校4年生だった末っ子もまだあの久住登山を覚えている。
目の前のこの子どもたちも、きっと今日のこの登山の気持ちよさを忘れないことだろう。



食後のコーヒーを飲みながら大船山が見えるのを待ったが、
どうやら今日は無理のようだ。
午後の雨も気になる。あきらめて下山することにした。



ほどなく、ノリウツギ咲く御池に到着。



湖畔に咲くノリウツギを撮影。



久住分かれまで下ってきた。
周囲のガスは晴れたりガスったりの繰り返し。


下山も花を探しながら。



ホクチアザミ



いくつかのグループとすれ違いながら扇ケ鼻分岐まで下ってきた。



沓掛展望台まで下ってきて振り返る。



コンクリート道の脇に咲くイヨフウロを撮影し、牧の戸へと下った。


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