御池

2014年12月14日


諸般の事情で3週間ぶりの山行である。
前日(土曜日)に雪が降り、晴れることを期待して入山した。

ガスで展望がないため、雪と霧氷を眺めながら淡々と歩く。
久住山避難小屋で小休憩。
凍結した御池を越えたところでうれしい出会いがあった。
池の小屋でガスが晴れるのを待ちながら昼食。
だがガスは晴れてくれない。そのうち小屋には人があふれてきた。
そこで、混み合った小屋を出て下ることにする。
淡々と沓掛の岩場まで下ったとき、思いがけない展開となった。

7:15牧ノ戸→7:40沓掛展望台→8:35扇ガ鼻分岐→9:05~9:15久住山避難小屋→9:35御池
→9:50~11:20池の小屋(昼食)→11:25御池→11:40久住分かれ→12:10扇ガ鼻分岐
→13:00沓掛展望台→13:15~13:30沓掛山→13:35沓掛展望台→13:50牧ノ戸




先々週は職場の職員旅行で四国へうどん巡りの旅を楽しんできた。
先週は土日とも終日休日出勤。
その数日前には九重連山にも本格的な雪が降ったため、
山行できず悔しい思いをしながら寒い体育館で2日過ごした。
もう雪はほとんど融けただろうと思っていたが、13日(土)にまた積雪。
そこで晴れることを期待して日曜日の山行となった。

赤川付近でチェーンを巻き、慎重に運転して牧ノ戸に到着した。




いつもより遅い7:15にアイゼンを付けて出発。
雪を踏みながらゆっくりと登っていく。
私にとってこの冬初めての雪山。


最近は(というか4月以来ずっとであるが)忙しい日々を過ごしており、トレーニングなど皆無。
体力にも筋力にも不安がある。そこでひたすらゆっくり登る。
なにしろガスが晴れるまでには時間がある。



霧氷のトンネルも今季初めてだ。



沓掛の岩場で尾根道を俯瞰。
このガスはなかなか手強そうだ。まあそれも予想の範囲内。


ガスで展望がないため、雪と霧氷を見ながら淡々と歩いていく。



扇ガ鼻分岐を通過。
予想通りというか、残念ながらというか、星生山はガスの中。



ケルンの並ぶ西千里浜を歩く。
この風景も久しぶりだ。



ガスの中、霧氷越しに星生崎を見上げる。



久住山避難小屋で小休憩。ちなみに左は冬期閉鎖中のバイオトイレである。
休憩していると男女5人ほどの若者グループが到着し、小屋の中が元気になった。


まだガスは晴れない。そこでとりあえず御池へ向かう。



久住分かれから御池に向かう途中、一瞬晴れ間が覗いたが、再びガス。
若者たちには先に行ってもらった。



やがて完全に凍結した御池に到着。
あちこちから歓声が上がっていた。



意外にもガスが急に晴れ、中岳が見えてきた。
だがガスが晴れたのはわずかな時間。



凍った御池の上を歩いていく。
「冬の九重に来たなあ」と実感。



池の真ん中で振り返ると、天狗が城の上空にはわずかに青空が広がっていた。



渡っていくと、不思議な湖面に出会った。
表面が小さな氷で覆われている。これは一体何だろう?


御池を渡り終えたところで男性に出会った。
見るとよく九重でお会いするYさんである。
今日は赤川から登ってきたそうだ。
「この辺を歩いているとたぶん出会うと思って」と言う。
どうやら私が今日あたりこの辺を歩くのではと予想したのだそうだ。
まさにその通りです。参りました。


Yさんと一緒に池の小屋へ向かう。



強風に時折よろけながら池の小屋に転がり込んだ。
この冬も何度となくお世話になることだろう。


小屋の中は風がなく快適。そこでガスが晴れるのを期待しつつ昼食づくり。



今日は新メニュー。
椎茸、シメジ、白菜、長ネギ。味付けはプチッと鍋。
主役はホルモン200gである。



もつ鍋風うどんが完成。
小屋に居合わせた赤毛日記のなおさんに、
私がこの写真を撮影している様子を撮影された。(ちょっとややこしい)
もしかしてブログに掲載されるかも。


なおさんは先日私の住む佐伯に来て城山に登ったそうだ。
九重の山とは全く比べものにならない標高だが、城山は佐伯の象徴である。

佐伯の春先づ城山に来り。
夏先づ城山に来り。
秋又早く城山に来り。
冬はうそ寒き風の音を先づ城山の林にきく也。
城山寂たる時、佐伯寂たり。
城山鳴る時、佐伯鳴る。
佐伯は城山のものなればなり。

(国木田独歩)


Yさんと冬の登山靴の話。
九重連山のひよっこ」のNさんは「スノーブーツ」とやらを購入したそうだ。
と話しているとなおさんが「私も履いています」とのこと。
ちょっと検討してみようかな。


やがてなおさんが小屋を出た。そのうちYさんも下山。
私はコーヒーを飲みながらガスが晴れるのを待つ。
だがガスは晴れず、小屋にはガス待ちの方で一杯になってしまった。
立っている人もいて、いつまでも座っているのは申し訳ない。
そこで腰を上げ小屋を出た。



ガスの向こうに中岳があるのだが、展望がないのでは登る気力が出ない。
時刻は11時過ぎ。私の予想(期待?)ではそろそろ晴れる頃なのだが、全くその気配はない。
御池を渡る頃はわずかに晴れたのに・・・。
しかたがない。あきらめて下山することにしよう。




再び御池を歩く。
湖岸に広がる厳冬の風景を撮影した。



ガスで煙る西千里浜を下っていく。
もしガスが晴れれば星生山に向かおうと思っていたが、
晴れる気配はなかった。



ここは扇ガ鼻分岐を過ぎた私の好きなポイント。
晴れていれば霧氷越しの星生山が望めるのだが・・・。


九重の冬はまだ始まったばかり。
またいつか、青空の広がる冬山を歩くことがあるだろう。



沓掛の岩場より尾根道を振り返った。
朝よりも深いガスだ。


ところが尾根道を歩いているうちにガスが晴れてきた。



沓掛展望台近くでガスが晴れるのを眺める。
わずか10分ほどで山々が見晴らせるほどに晴れた。


このまま牧ノ戸に下るのはあまりに惜しい。
とは言え扇ガ鼻まで登り返す気力も体力もない。
そこで、すぐそこに見える沓掛山に戻ることにした。



普段は通過している沓掛山頂。



三俣山に星生山、右に扇ガ鼻を望む。
星生山の右にはわずかに久住山が見える。



霧氷越しに山々を撮影。


すっきりと青空とはいかないものの、霧氷越しに風景を撮影でき、気分よく牧ノ戸へ下った。



久住高原で車を停め、青空の広がる九重連山を振り仰ぐ。
青空と霧氷のコラボを眺める登山者の歓声が聞こえてくるような気がした。


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