黒岳

2015年5月5日


GWまっただ中。5月1日から3日は休日出勤で5日と6日が山行のチャンス。
その5日が快晴の予報となり、毎年恒例の黒岳縦走に行くことにした。

自転車を男池に置いて黒嶽荘から入山。
黒嶽荘のシャクナゲは完全に終わっている。
登っていくもののシャクナゲは全く咲いていない。
仙人岩から前岳に向かう途中でようやく状態のよい花を見つけて撮影。
前岳を通過し見晴らしのよい岩場で休憩。
ここから上台までがきつい。気合いを入れ直す。
上台で小休憩しさらに高塚山へ。高塚山で腰を下ろして一息つく。
さらに天狗岩に向かい、いつもの岩の上で昼食。
風穴までの下りで疲れを感じ、やっとの思いで風穴に下る。
ソババッケで新緑を見上げて休憩したのち、周囲の花を探しながら歩く。
だがヤマシャクヤクは情報通りほぼ散っていた。
疲労感を余計に感じながら男池へと下った。

男池に自転車を置く→5:40黒嶽荘→6:10白水分かれ→6:40~6:50仙人岩→7:50前岳
→8:00~8:10展望の良い岩場→8:25上台ウツシ→9:15上台→9:50~10:00高塚山
→10:25~11:50天狗岩(昼食)→12:40~12:55風穴→13:50~14:00ソババッケ
→14:40かくし水→14:10男池→自転車で黒嶽荘に下る




GWの後半5連休だが最初の3日間は休日出勤。これはほぼ毎年のこと。
同僚もみな同じような勤務をしているので文句は言えない。
5月5日・6日は完全休養日で、当初から5日に山行する予定でいた。
問題は天気だが、幸い移動性高気圧に覆われ絶好の登山日和。
そこで毎年恒例の黒岳縦走に向かうことにした。
ねらいはもちろんシャクナゲなのだが、今年は裏年。
どれくらい咲いているか心許ない。
それでも毎年行っているこの山行、行かなければ落ち着かない。


下山用の自転車を男池駐車場に置き、黒嶽荘下の広場に移動。
すでに1台の車が駐車しており、単独の女性が先行した。
私も装備を調えて出発。



黒嶽荘で驚いた。シャクナゲが完全に終わっている。
ここ10年ほど毎年このルートを歩いているが、こんなことは初めてだ。



朝日を浴びた木々を眺めながら登っていく。



ほとんどシャクナゲの花を見ることなく仙人岩に到着した。
ここの花もほとんど花期を終えている。
今年は例年と比べると2週間ほど早く咲き始めたのではないだろうか。
黒岳はシャクナゲが至る所にあることを考えると。
高度を上げていけばきっと咲いているはずだと自分に言い聞かせた。


登っていくうち、少しずつ咲いている花が見られるようになってきた。
だが数日前に開花した花ばかりで、状態のいい花がなかなか見つからない。
裏年ということはわかっていたが、ここまで花が少ないとは思わなかった。



それでもなんとか撮影できた。



その後も周囲を探しながら歩き、ようやく状態のよい花を見つけた。
今年はこれが精一杯だ。



やがて前岳山頂に到着。



山頂のすぐそばからの展望。
今日は雲一つない快晴。遠く由布岳が霞んでいる。


いつものように前岳では休憩せず、通過する。



展望のよい岩場で休憩。パンを食べ元気を補給する。
パンを食べていると広場で先行した単独女性が到着。
黒岳は2度目だそうだ。



女性と一緒にこれから向かう高塚山方面を眺める。左端が荒神森。
「高塚山はどれですか」と尋ねられたので「ここからは見えませんよ」と答えた。

前回は友達と2人、ガスの中の山行だったと言う。
それを聞いてびっくり。ガスの中、このきつくて長いルートを歩いたとは驚きだ。
私はここを歩くときは必ず天気のよい日を選んでいる。
ガスっていてはこのしんどいルートの良さは味わえないし、
逆に言えば周囲の展望があればこそ、きつさを乗り越えられるのだと思っている。


女性を見送り、私も腰を上げた。


ここからは何度もアップダウンが続く。

ところがここで困ったことになった。
実は1週間ほど前、メガネのフレームが壊れ、レンズも新調した。
年には勝てず老眼が進んでいるため、初めて遠近両用にした。
できあがったのは4日夕方。つまり山行前日の夕方である。
メガネを新しくしたとき、しばらくは見え方に違和感があるもの。
今回は新調したばかりでまだ慣れていない。特に困ったのが遠近感。
大きな段差を下るとき、「これなら十分足が届く」と思って
踏み出したのに、足がとどかず焦ること数度。
今までのレンズよりもずいぶん近く見えていることが判明した。
しかも黒岳はそんな段差ばかりなのだからやっかいだ。
見え方と実際が違っていることを意識しながら歩くはめになった。



上台ウツシを通過。
黒岳はここからがしんどい。がんばろう。



急登の途中で息を継ぎ、前岳を振り返る。



ようやく上台に到着し、前方の展望が開けた。
左が高塚山。その右は大船山(ただし山頂は高塚山に隠れていて見えない)。
右端が平治岳。大船山との間の向こうに三俣山が見える。


ここから平坦なルートで高塚山に行ければよいのだが、残念ながらまた下るのだ。
下れば当然、登らなければならない。



ようやく高塚山頂に到着した。
岩の上に腰を下ろし、小休憩。



この風景は疲れを癒してくれる。



大船山の裾野に広がる新緑が実にきれいだ。



さあ、天狗岩までもう一頑張りだ。



新緑越しに天狗岩を見上げる。



岩場を慎重に登り、天狗岩に到着。
いつもの岩の上に腰を下ろした。

正面に見えているのが高塚山である。
写真の中央付近に青い服を着た登山者が写っているのだが、見えるだろうか。
とにかく高度感がすごい。私は高所恐怖症なのでゾクゾクしてしまう。


まずは周囲の撮影を。



中央に見えるのが荒神森。その左に遠く由布岳が見える。
黒岳には「黒岳」という山頂はなく、いくつかのピークをもつ山体全体を黒岳と総称する。
荒神森はそのピークのうちの1つ。



山頂で思い思いにくつろぐみなさん。山頂には7、8人ほどいただろうか。
私が見ている間、だれも「1556天狗」と書かれた岩の上に立つことはなかった。
もちろん私も立とうという意思のない一人である。
なんと言われようと(言われないだろうとは思うが)、あの岩の上に立つつもりはない。


撮影を終え、今日もここで昼食。



今日の食材。
GWということもあり、焼肉丼。
牛肉は贅沢に佐伯市の「日の出フード」で購入したカルビ。



肉しか見えないが、野菜は肉の下に広げてある。




絶景を眺めながらコーヒーを飲む。



高塚山の山腹に広がる新緑のグラデーションがたまらない。



山頂到着後、いつものようにほぼ1時間半。
この1枚をカメラに収め、下山することにした。



高塚山と天狗岩の鞍部である天狗分かれから風穴へと下る。



新緑越しに大船山頂を見上げた。



風穴までの下りは急坂の上にガレ場のところも多く、疲れた足には厳しい。
おまけに新しいメガネで遠近感に不安もある。
下に人がいるときには石を落とさないように慎重に歩かねばならず、
精神的にも苦労する。



風穴までようやく下ってきた。やれやれ・・・。



小休憩の後、ソババッケへと向かう。



新緑の中を下っていく。



ソババッケでは数名が休憩中。



新緑の鮮やかさに目を奪われた。
右が平治岳、左は大船山。


ソババッケからは花を探しながら歩いていく。



ミツバツチグリ



ユキザサ



ホウチャクソウ



ネットの情報通り、ヤマシャクヤクは花期を終えていた。
それでも1輪だけ見つけられたのは幸運だった。



ギンリョウソウ



チゴユリ



イチリンソウ



男池駐車場に置いてあった自転車にまたがり、黒嶽荘へ下った。


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