天狗が城(朝駆け)・中岳・稲星山・久住山

2016年1月4日


今回は九重連山の今年の登り初め。
できれば天気のいい日に登りたい。
当初の予定は3日だったが、その日は曇りの予報。
そこで、晴れの予報の4日に山行することにした。

登り初めはやはり朝駆け。牧ノ戸から天狗が城をめざす。
この季節とは思えない暖かさの中、ヘッドライトを頼りに歩いていく。
久住山避難小屋で休憩。ここでうれしい出会いがあった。
天狗が城に到着し黎明を撮影してから1時間。ようやく日の出を迎えた。
そしてここでもうれしい出会い。

中岳に移動して朝食を食べ、コーヒーを飲む。
稲星山・久住山を経由。久住山でものんびりとした時間を過ごした。
下りは予想通り泥濘と闘いつつ牧ノ戸へと下った。

3:40牧ノ戸→4:00沓掛展望台→4:50扇ガ鼻分岐→5:20~5:45久住山避難小屋
→6:05~7:30天狗が城→7:45~8:55中岳(朝食)→9:20~9:30稲星山→10:00~11:00久住山
→11:15久住分かれ→11:50扇ガ鼻分岐→12:35沓掛展望台→12:50牧ノ戸





新年の初山行は天狗が城への朝駆け登山。
当初の予定は3日。ところが「くもり夕方から晴れ」の予報。
しかも「ところにより朝まで雨」までついている。
これでは「撃沈しなさい」と言わんばかりだ。
そこで4日に変更した。
3日、「くじゅうの空」で確認すると、やはり山頂は終日ガスだった。

明けて4日。早朝3時半に牧ノ戸駐車場に到着。
車があまりにも少ないのに驚いた。なんと5台しかない!
すでに今日(4日)から出勤なのだろうか。
装備を調えて3時40分に出発した。

気温は2℃。この季節にしては異様に暖かい。
当然雪も霧氷もないのは織り込み済みだ。
上空に星空が広がっているのがうれしい。。
沓掛の岩場で尾根道を俯瞰したが、先行するライトが見えない。
車も少なかったし、正直心細い。
ヘッドライトを頼りにとぼとぼと歩いていく。

やがていつも休憩するブロッコリーの丘に到着すると、
私の前を歩く人を発見。さらに後続のライトも3つ。
休憩している間にそのうちの1人に追い越された。
だが仲間(?)のいる安心感で歩く意欲が出た。

窓にほのかな灯りの見える久住山避難小屋で休憩。
中には単独男性が休憩中。
話しているうち、その男性が以前黒岳でお会いした
長崎からいらしたUさんだと判明。
Uさんは元日の朝を雲仙普賢岳で迎えたそうだ。
私はと言えば、家族の反対が怖くて元旦の九重連山は実現しそうにない。

Uさんより一足先に小屋を出て天狗が城へ向かう。
山頂には一番乗りだった。
三脚を立て、撮影開始。



今年のファーストショット。
黎明はすでに始まっていた。
正面に見えるのは中岳。左に大船山が見える。
中岳の右上に明るい星が2つ。
右上が金星、その左下が土星だ。



黎明が少しずつ広がってくる。
オレンジから青、そして紺碧へと変化するグラデーションが美しい。
これを見たくて暗い中を歩いてきた。



東の空がオレンジ色に染まってきた。



左には朝焼けの空に由布岳が眠っている。
闇に浮かぶ由布岳と曙色の空がまるで絵のようだ。



右には遠く祖母傾山系のシルエット。



久住山と御池もまだ眠ったままだ。



山頂には私を含めて4人。
右は九重連山でよく会うYさん。私を見つけて声をかけてくれた。
真ん中で座っているのが久住避難小屋で会ったUさんだ。
会話もなく、夜明けを待っている。
極寒の時と比べるべくもないが、それでも寒い。



ようやく日の出が近づいてきた。



7時13分に日の出を迎えた。
帽子を脱ぎ、今年の安全を祈って手を合わせた。



荘厳な九重連山の夜明け。


カメラを持って歩き回り、朝日を浴びた周囲の山々を撮影する。



三俣山



久住山



星生山と扇ガ鼻


やがて明るくなった山頂を後にして中岳に向かう。



朝日を浴びた天狗が城を見上げる。



中岳山頂



久住山方面を振り返る。



大船山と平治岳。遠くに由布岳が見える。


私より一足先に到着していたYさんと一緒に風をよけられる場所を探す。
山頂を少し下った草の上に並んで腰を下ろした。
今日はここで大船山を眺めながら朝食。



まずは食材。
今日のメイン食材は中央のカニ缶。
白菜・しいたけ・白ネギ、卵、白髪ネギ、プチッと鍋。



久しぶりの新メニュー、カニ雑炊。


隣に腰掛けたYさんと会話しながらの食事は実においしかった。
山の話や互いの仕事の話など・・・。
住む場所も仕事も違う2人がこうして楽しく話しているなんて。
これも山の魅力のおかげだろう。


食後のコーヒーを飲み干し、Yさんに「これからどう歩きますか」と尋ねた。
Yさんも私も牧ノ戸から入山。朝駆けなのでまだ時間はたっぷりある。
となればこれからのルートはたぶん同じだろうと思っていた。
はたしてYさんの答えは私の予想通りだった。



中岳を下り、振り返る。
空の青の深さが何とも言えない。



なだらかな斜面の稲星山を登る。
下りは私が先を歩いたが、ここからはYさんの方が先。
というより体力のない私はマイペースでゆっくり歩くしかない。



稲星山山頂



私と入れ違いに4人組が中岳方面へ下っていった。



久住山と阿蘇五岳。



阿蘇五岳は雲海に漂っている。



山頂の西に立ち、山々を望む。
左から久住山・星生山・天狗が城・中岳。
手前に伸びているのは稲星山の影だ。


山頂は風が強いうえに風をよけられる場所もない。
そこですぐに下ることにした。



神明水を経由。
ここからの登りはちょっと頑張らねば。



やれやれ、やっと久住山頂に到着だ。



中岳方面を望む。



星生山(右)と扇ガ鼻(左奥)。
その間、手前に見えるのが肥前ガ城。



扇ガ鼻と阿蘇五岳。
この開放感がいい。


ここも強風が吹いているので、Yさんと一緒に南東側の岩陰に風を避けて腰を下ろした。



正面に見えるのは白い雲海に浮かんでいる祖母傾山系だ。



この風景を見ながら今日2杯目のコーヒーを飲む。
ここでもYさんといろんな山の話がはずんだ。


気がつけば久住山到着後、1時間近くが経っている。
朝駆けなので時間の経つのが気にならない。
でもそろそろ腰を上げることにしよう。



久住分かれにて。



星生崎近くより久住山を振り返る。



西千里浜を下る。
星生山はまた今度歩くことにしよう。



扇ガ鼻分岐にて星生山を振り返る。



今年の初山行は実に気分のいい1日だった。
下山時のぬかるみがひどかったこと以外は。
雪のない今の季節だと、下山時には靴もズボンの裾も泥だらけになることを覚悟しておくべき。
せめてスパッツ(泥よけ)を装着した方がよいと思われる。
牧ノ戸から入山する若い女性2人とすれ違ったが、
2人とも新しい登山靴ときれいなパンツだったので、すぐ泥だらけになるぞと心配してしまった。


それにしてもこれだけ雪のないのも珍しい。
早く寒くならないかな。


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