三俣山

2017年9月24日


日曜日の天気予報は晴れ。
そこで三俣山に向かうことにした。
ねらいは満開を迎えているはずのリンドウである。

5時20分に大曲到着。晴れている空を見上げて入山した。
すがもり越に到着したが、薄曇り。不安を感じつつ西峰に取り付く。
西峰に到着したものの、曇り空。これではリンドウは開かない。
しかたなく淡々と本峰に向かう。本峰を経て南峰へ。
南峰に着くと、Yさんと久しぶりに会った。一緒にいつものテラスに向かう。
いつものようにゆっくり昼食作り。しばらくしてゴマさん夫妻が到着。
のんびり2時間過ごしたもののいっこうに晴れる気配がない。
そこでゆっくり下山することにする。
4人でⅣ峰を経由し、西峰に到着。
腰を下ろし2回目のコーヒータイム。
天気は相変わらずだがリンドウは少しずつ開いてきた。
いろんな角度でリンドウを撮影し、満足。
すがもり越に下り、4人で話をしながら大曲へと下った。

6:00大曲→6:50~7:00すがもり越→7:30~7:45三俣山西峰→8:10~8:20本峰
→8:40~10:45南峰(昼食)→11:05Ⅳ峰→11:35~12:30西峰→12:45すがもり越→13:35大曲





忙しい仕事の合間にほんのわずか(昼休みの数分か、勤務時間を終えて夜になった頃)、ゴマさんと「週末、どこに行く?」という話を小声で話すことがある。
なぜ小声になるかというと、職場には「山登りのどこがええんかのお?」とか「苦労して山に登るやつの気が知れん」などと大声で話す人たちがいるためである。
だが実はその言葉は、私たちに対するいやがらせなどでは決してなく、愛情表現の一種なのだ。
その内の1人は私のグループのリーダーだが、月曜日の朝は必ずと言っていいほど「週末どっか登ったか?」と聞いてくれる。
私と一緒に土曜日の休日出勤をしているT先輩も、私が日曜日にどこかの山に行くと言うと、必ず
「それより家でのんびりして、昼に遊楽のラーメン食べる方が楽でいいで」と悩ましい一言を掛けてくる。
だがこのT先輩、私が山行のために「休日出勤を休ませてほしい」と希望すると、必ずそれを了承してくれる人なのだ。


今回もゴマさんと小声で情報交換。すると「やっぱり三俣山のリンドウでしょ」と意見が一致した。
2週間前に咲き始めていたリンドウが、今まさに満開を迎えようとしているはず。
私もゴマさんも土曜日は休日出勤なので、登るなら日曜日。
その日曜日の天気予報は晴れ。移動性高気圧に覆われるようで、絶好の登山日和になると思われる。


日曜日の早朝5時20分、大曲に到着。狭い駐車場には2台分のスペースが残っていた。
まだ暗い中、車中でのんびり装備を調えていると、私の車の隣、最後の空きスペースに車が滑り込んできた。
降りてきた人を見てびっくり!ゴマさんだ。「大曲は駐車スペースが狭いので早く来ました」とのこと。
ご夫婦には「後ほどまた会いましょう」と挨拶して、一足先に入山した。



三俣山の上空に広がる薄雲が朝日に染まっている。
今日はいい天気になりそうだぞ。



泉水山に三俣山の影が伸びている。


すがもり越に向かうガレ場を登っていくと、下から賑やかな声が聞こえてくる。
振り返ると8人ほどのグループだ。しかも声が徐々に近づいてくる。
追いつかれまいとわずかにペースを上げた。


結局そのグループとほぼ同時に到着。
ベンチに腰掛けて行動食を食べていると、何やら記念撮影が始まるようだ。



セルフタイマーと同時にみんなでジャンプ!
笑い声の絶えない実に楽しいグループだった。



休憩していると、晴れの予報なのに上空に薄雲が広がってきた。
「今日は必ず晴れるはず」と言い聞かせて西峰に取り付く。



だが、山頂に到着した時にはどんよりと雲が広がってしまった。



曇り空だが、いつものように久住山方面の山々を望む。



ススキの広がる北西方面を撮影。
中央には左に涌蓋山、右に万年山が見える。
涌蓋山の左は玖珠盆地だろうか、底霧が広がっている。



山頂には多くのリンドウの株がある。
場所によっては足を置くのに気をつかうほどだ。
だが日が射さないとリンドウは開いてくれない。
しかたがない、帰りにもう一度立ち寄ることにしよう。



草をかき分けて南峰へ向かう。
今日もスパッツを装着しているのだが、草に露はなかった。
秋になり空気が乾燥してきたということだろう。



登路脇のあちこちに咲くアキノキリンソウ。



リンドウが咲いていないので淡々と歩き、やがて本峰に到着。



北峰と平治岳、遠く由布岳を望む。



ススキ越しに久住山方面の山々を振り返る。


ここのリンドウも開いていない。
そこで休憩もそこそこに南峰へ向かう。



南峰を見下ろす。
もしかすると、南峰の手前の鞍部に開いているリンドウがあるかもしれないぞ。



予想通り、いくつかの花が開き始めていた。



奥の黄色はアキノキリンソウだ。
こんな風に後ボケで撮影するのが私の好み。



鞍部から一頑張りで山頂に到着。


すると私を待っていたかのように声を掛けてくれた人がいる。
見ると、九重の山でよくお会いするYさんだ。
今日は朝駆けで5時半に南峰に到着し、その後お鉢巡りをしたそうだ。



山頂には多くのリンドウが日差しを待っている。


Yさんと一緒にいつものテラスに向かう。



テラスよりススキ越しに大船山と平治岳を望む。



坊がつるを見下ろすと、テントがたくさん並んでいる。
さわやかないい季節になったから、テント泊は気持ちいいだろうなあ…。


まだ9時前だが、することもないので昼食作りにとりかかる。



今日の食材。


まず目玉焼きを作り、パンにミートソース(1人分)、チーズ、目玉焼きを載せてホットサンドメーカーで挟んでじっくりと焼く。
そんなことをのんびりやっているうちにゴマさん夫妻が到着。
Yさんとゴマさんは互いに初めてなのでご紹介。すると、なんとここにいる4人とも名字に「山」が付くことが判明!
そんな4人が三俣山の山頂で一緒の時間を過ごしている偶然にうれしくなってしまった。



今日は紙皿を持ってくるのを忘れてしまい、ホットサンドの断面を見せられなくて残念。



食べているうちに「修と風」の修さんが到着。「はじめまして」とご挨拶。


やがてコーヒータイム。
Yさん、ゴマさん夫妻と山のことやカメラのことを話しながらのんびりと過ごす。
天気予報は「昼前に晴れる」とのことなので、それを期待してのこと。
このままだと、せっかくリンドウの満開の時期に来たのに、開いているリンドウを見ることなく下山、なんてことになってしまいそうだ。




南峰到着後、そろそろ2時間になる。
私はいつも山頂で1時間半ほど過ごしているが、これほどのんびりというのも珍しい。
もちろん「晴れ待ち」だからということなのだが、4人で「そろそろ腰を上げよう」ということになった。



私が先頭に立ち、なんとなくⅣ峰に向かう。



Ⅳ峰山頂。



山頂より久住山方面を望む。
阿蘇五岳の「お顔」が見えるのがいい。


開いているリンドウを探しながら、実にゆっくりと下っていく。



曇っているのに、少しずつ開いてきている。
朝は全部堅いつぼみだったので、これはうれしい。



開いている花があるたびに「これいいねえ」と言って4人で立ち止まり、それぞれがカメラを構える。
そんなことで一向に進まない。でもこれが普段単独行しかしない私には実に新鮮だった。



Yさんは最近私と同じ「Nikon D750」を購入したそうで、
カメラの設定や構図を話しあうのも楽しかった。
私はいつもこんな後ボケの写真だが、Yさんは前ボケが好みらしい。



ゴマさん夫妻、Yさんに続き、西峰に向かう。



西峰山頂にもリンドウは多い。
その花たちが朝よりもずいぶん開いてきている。
そこで、腰を下ろして休憩しながら、もっと開くのを待つことにした。



ゴマさんお手製のパンケーキをいただいた。
手作りのおやつって、いいなあ。
ゴマさん、ごちそうさまでした。


30分ほど休憩し、腰を上げて撮影タイム。
山頂から広い稜線を下りながらリンドウを撮影。



これは1株なのだろうか、実に立派な株だ。



リンドウ越しにⅣ峰と南峰を望む。



大船山をバックに。
佇んでいる2人はゴマさん夫妻。いい雰囲気だ。




リンドウ越しに久住山方面の山々を撮影。
青空ではないにせよ、これだけのリンドウに会えて満足した。
そろそろ下ることにする。



すがもり越へと下っていく。


すがもり越ではザックを下ろさずに小休憩。
きっとザックを下ろしていたら、話に花が咲いてまったりと過ごしていたに違いない。



いつも下山は淡々と下るだけなのだが、
4人で話をしながらの下山は楽しかった。


今回は気の置けない方々と一緒に歩くことができて、楽しい山行となった。
Yさん、ゴマさんご夫婦、ありごとうございました。
ま、もっと晴れていればなあ…ってのはありますけどね(笑)。
それはまた次回にとっておくということで。山は逃げませんから。


今回の山行、ゴマさんのブログ「大分の山ぼちぼちある記」でもお楽しみ下さい。


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