久住山・稲星山・中岳・扇ガ鼻

2018年1月20日


予定されていた休日出勤が急遽なくなり、何も予定のなくなった週末。
残念ながら暖かい雨が降ったため雪は融けてしまったし、
高気圧に穏やかに覆われる快晴の予報なので霧氷も期待できないが、
通行可能となった赤川から久しぶりに入山することにした。

まだ暗い早朝6時にヘッドライトを点けて入山。
展望のよい台地で小休憩している間に肥前ガ城の絶壁に朝日が射した。
上空は雲一つない超快晴。実に気持ちのよい朝だ。
やがて崩壊地の迂回路を経由。大仕事だっただろう。感謝しながら登る。
誰もいない山頂に到着し、岩陰で風を避けて休憩。
次は稲星山へ。山頂に到着し風景を眺め、続いて中岳へ。
ここでいつものように風景を眺めながら昼食。
天狗が城に向かうつもりだったが、気が変わって御池に下る。
久住分かれで思案して星生山をあきらめ、西千里浜を下る。
どろだらけになりながら扇ガ鼻分岐に下り、扇ガ鼻へと登り返す。
山頂で2杯目のコーヒーを飲み、下山した。

6:00赤川→6:05分岐→7:20見晴らしのよい台地→7:40崩壊地迂回路→8:45~9:05久住山
→9:25神明水→9:45~10:05稲星山→10:10中岳下→10:35~11:50中岳(昼食)→12:05~12:30御池
→12:45久住分かれ→13:15扇ガ鼻分岐→13:35~14:05扇ガ鼻→15:10分岐→15:15赤川





この週末はもともと2日間の休日出勤が予定されていた。
ところが職場でインフルエンザが流行。急遽とりやめとなってしまった。
そのおかげと言ってはばちがあたるかもしれないが、土日は何もない2日間となった。
となれば山行しようと考えるのは当然の成り行き。
天気は幸い晴れの予報。さてどこからどう歩こうか。
数日前に暖かい雨が降り、山の雪はほとんど融けたと思われる。
移動性高気圧に穏やかに覆われるようなので、霧氷も期待できない。
そこで、つい最近通行可能となった赤川から入山することにした。
しかも土曜日なので多少の無理がきく。
久住山から稲星山→中岳→天狗が城→星生山→扇ガ鼻と歩いてみよう。


早朝6時にヘッドライトを点けて入山。
このルートは何度か歩いたことがあるが、地震以来通っていない。
いったいいつ以来かと山行記録を見ると、2016年3月29日以来。ほぼ2年ぶりだ。
それでもなんとなくルートは覚えていて、暗い中でも間違えることなく歩いていく。
50分ほど登ったところで徐々に明るくなり、ヘッドライトを消した。



よく整備された登山道をゆっくり登っていく。
今日早朝から入山したのは長い距離をのんびり歩こうと考えてのこと。
急ぐことはない。


登路の霜柱に1人分の足跡が残っている。早朝に登った人のものに間違いない。
赤川からこんな早朝に登る人は珍しいと思うが、私はそんな人を1人知っている。
よく山で会うYさんだ。赤川はYさんが好んで使うルートなので、これはYさんかもしれない。
(翌日YAMAPで確認して、やはりそうだったことが判明した。)


入山して1時間20分、見晴らしのよい台地に到着。ザックを下ろして糖分補給しながら小休憩。



久住高原を見下ろすと、霞の上に阿蘇五岳と祖母傾山系が浮かんでいた。


今日は雲一つない超快晴。気分爽快だ。



肥前ガ城の絶壁に朝日が射してきた。



朝日をわずかに浴びた久住山をめざして再び歩き始める。



少し登ると通行を禁止するロープがあり、その脇に新しいルートができている。



この部分は崩壊地を迂回する新しいルートだが、
もともとルートなどなかったところを切り開き、くいを1本1本打ち込んで階段状にしてくれている。
その作業たるや、さぞ大変なものだっただろう。
しかもこの階段、この写真に写っているのはほんの一部分に過ぎない。
工事に携わって下さった方々に感謝しながら長く続く階段を登っていく。



迂回ルートの終点は崩壊地のすぐ下に当たる。
確かにこの部分を横切るのは危険だ。


ここから以前のルートに合流する。
山頂まではまだまだ。がんばるぞ。



やれやれ、やっと山頂が見えてきた。



やっとこさ誰もいない山頂に到着した。


まずは風景の撮影だ。



星生山を望む。
久住山の影がのびているのがかっこいい!



中岳方面を望む。
遠く雲海の上に由布岳の双耳峰が耳を覗かせている。
それにしても今日はすばらしい天気だ。


岩陰に腰を下ろし久住高原を見下ろしながら休憩する。
すばらしい風景を独り占め。



阿蘇五岳を拡大して撮影。
中岳の噴煙がくっきり見える。



遙か遠く、雲仙普賢岳も見えている。



祖母傾山系。


しばらく休憩していると、赤川から単独女性が登ってきた。
さて、次は予定通り稲星山に向かおう。



登路脇にわずかに残る雪を眺めながら稲星山に向かう。



神明水を通過。
水が流れているかと思ったが、この寒さでは凍っていた。



稲星山頂に到着。ここにも誰もいなかった。
山頂標識が倒れていたが、強風のせいだろうか。



久住山から中岳までを撮影。
私自身の影が映り込んでいるのがおもしろい。



手前に白口岳、奥に大船山と平治岳を望む。


続いて中岳へ。



中岳下より山頂を見上げる。
けっこうな高度差を感じるが、ゆっくり登っていこう。



中岳山頂に到着。
だれもいなかったが、私とほぼ同時に若いカップルが到着した。



久住山方面の山々を撮影。
御池を見ると、数名の方が氷の上を歩いているのが見える。
多少暖かくなっても氷はまだ融けていないようだ。



大船山と平治岳、坊がつるを望む。
雪も霧氷もないのが残念だが、青空なのがうれしい。


今日もこの風景を眺めながらの昼食だ。



今日の食材は白菜・椎茸・白ネギ、鶏つくね。
ポイントは中央の九州味噌。味噌味のうどんを食べたくてスーパーで見つけたもの。



鶏つくねをスプーンですくってお湯に落とし、味噌を加えて完成。
コクがあってなかなかおいしいうどんに仕上がった。



山頂では6人ほどが昼食タイム。
今日は風が弱く暖かいため、みなさんも山頂で昼食を食べている。


食後のコーヒーを飲み干し、腰を上げる。



天狗が城との鞍部まで下り、思案する。
天狗が城が「こっちにもおいで」と言っているようだが、
御池に下ってすることがある。



多くの人が御池の上を渡ってくる。
ざっと数えると30人ほど。ずいぶん賑やかだ。


私も湖面の畔でアイゼンを付け、氷上に立つ。
さて、何をするかと言えば、ゴマさんのブログにあった「ゴマさんのご主人が開けた穴」を見つけること。
ゴマさんによれば「中岳と天狗の間の下ぐらい」ということなのだが…



池の畔近くを歩いていくと、それらしき穴を発見!
池の氷というよりも、雪が薄く板状になったところのようだ。
これなら割れても不思議はない。
穴の下をのぞき込むと、岩と水が見える。
こんなところで水に浸かったご主人、冷たかっただろうな~
(という私もかつて一度だけ御池の氷を踏み割った経験があるのだが…)



穴があったのはこの写真の中央の雪があるところ。
ゴマさん、間違いないでしょうか?


穴を無事発見してスッキリした。
そこで湖面を久住分かれ方面に歩いていく。
ところがあちこちに石が乗っているのが気になってしまった。
アイゼンで触ってみると、日差しで石が暖まったせいだろう、石の周りの氷が溶けている。
1個1個氷から取り出しては岸に投げる。



ほとんどの石を撤去してきれいな湖面にもどった。


久住分かれへと下っていく。



久住分かれにてすっかり春の装いの三俣山を望む。



さて、ここで思案する。
予定では星生山を経由し、扇ガ鼻から赤川に下るつもりだったのだが、
これからの時間をざっと計算してみると、あまり余裕がなさそうである。
余裕がない計画はいざというとき焦りを生み、トラブルのもととなる。
ここはいさぎよく星生山をあきらめ、ゆっくり西千里浜を下ることにしよう。
星生山にはまたいつか来ることがあるはずだ。



前日ゴマさんに聞いたとおり、西千里浜は田んぼのようになっていた。
あれだけの雪が融けたのだから当然かな。
実は、ここを通らないで済むようにと星生山経由の予定だったのだ。


扇ガ鼻分岐で牧ノ戸ルートと分かれ、扇ガ鼻山頂をめざす。
ぬかるんだ田んぼの道ともお別れだ。



台地に上がり山頂を望むと、岩の横に立っている人の姿が見える。
もしかするとYさんかもしれない、と思ったが別人だった。
(YAMAPで確認すると、Yさんはこの頃にはすでに下山を始めていたようである)



山頂に到着するとまたもや誰もいない。



久住山方面の山々を一望する。



星生山をパスしたおかげで時間に余裕ができた。
そこで草の上に腰を下ろし、今日2杯目のコーヒーを味わう。
やっぱり山頂ではのんびり過ごしたいな。


さて、下山するとしよう。


牧ノ戸ルートほどではないが、下山道はぬかるんでいて滑りやすい。
足を滑らせないよう、慎重に下っていく。



一度も尻餅をつくことなく下ってきた。
今日歩いた久住山(右)と扇ガ鼻(左)を振り仰ぐ。
なお、目をこらせば久住山の山頂の右下に崩壊地も見える。



ところが、あと少しで赤川というところまで下ったときのこと。
「今日もいい登山だったなあ…」と独り言を言った直後に足を滑らせ、尻餅をついてしまった。
登山口に近づくと気が緩んでしまうようだ。
何度か同じ失敗をしているのにまたやってしまった。
体もカメラも無事だったので(笑)、ズボンが汚れただけで済んでよかったかな。


来週はまた大寒波が訪れるそうだ。
来週末は雪景色を楽しめるといいな…。


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