白口岳・中岳・天狗が城

2018年3月17日


休日出勤のない土曜日。天気は快晴。
そろそろ坊がつるのマンサクが咲いているはず。
そこで吉部から入山し白口岳→中岳→天狗が城と周回することにした。
ずいぶん長いルートだが、土曜日なのでなんとかなるだろう。

吉部出発6時半。急登をゆっくり登った後は春色を探しながら歩く。
坊がつる北端に到着すると上空には雲一つない青空が広がっている。
いい気分で坊がつる野営場に到着。ねらいのマンサクはやはり咲いていた。
法華院山荘を通過して鉾立峠へ。白口岳を見上げながら小休憩した後、取り付く。
だが急登のため何度も立ち止まり息を継ぐ。
バテバテでようやく白口岳山頂に到着。すでに時刻は11時近い。
そこでここで昼食とした。のんびりと過ごし、中岳に向かう。
中岳山頂でも風景を眺めながら休憩し、天狗が城へ。
完全に氷の融けた御池を見下ろしてから久住分かれへと下っていく。
久住分かれから北千里浜を経由。
法華院山荘で小休憩し、二度目の野営場へ。
再びマンサクを撮影し、下ることにした。
ようやく4時半に駐車場に到着。下りはずいぶん長く感じた。

6:25吉部→7:15暮雨の滝(通過)→7:55坊がつる北端→8:10~8:40坊がつる野営場→8:50法華院→9:15~9:25鉾立峠
→10:35~11:55白口岳(昼食)→12:10稻星越→12:20中岳下→12:45~13:05中岳→13:15~13:35天狗が城
→13:55久住分かれ→北千里浜→14:45~15:00法華院→15:10坊がつる野営場→15:30坊がつる北端→大船林道→16:20吉部





休日出勤のない土曜日。天気は快晴の予報。まさに登山日和だ。
前日にかなり雨が降ったため、牧ノ戸コースは候補から外した。
あの泥んこ道はさすがに避けたい。
3月も半ばを過ぎ、そろそろ坊がつるのマンサクが咲く頃である。
そこで、吉部から入山して坊がつるに向かうことにした。
だが土曜日の天気のいい日の山行となるとそれだけではもったいない。
そこで、白口岳→稲星山→中岳→天狗が城と経由する周回ルートを歩くことにした。
かなり長い距離になるが、なんとかなるだろう。


実は前日の夜に準備をしていて、カメラ用のSDカードを職場に忘れてしまったことに気づいた。
取りに行きたいが、さすがに早朝3時(普通人はそれを深夜と言う)に職場に入るのは気が引けた。
そこでコンビニに売っていないかと探してみると…あった!8GBのものが1000円。
8GBもあれば1日の山行には十分である。さすがコンビニ、何でもあるんだなあ。


明るくなった6時半に吉部を出発。



いつものように急登をマイペースでゆっくり登る。



急登を無事クリアし、調子よく歩いていくと、突然足を滑らせて転んでしまった。
それがこの岩。わずかに左に傾いているだけなのに。
幸い右の腰を打っただけで痛みもなく、腰にぶら下げたカメラも無事でよかった。



杉林を抜けると冬枯れの明るい林の林が広がる。
どこかに春色があるはずだと探しながら歩いていく。



バイケイソウが芽吹いている。



コケの胞子嚢(のう)に朝露が残っている。



やがて坊がつるの北端に到着し三俣山を見上げる。
上空には雲一つないすばらしい青空が広がっている。



湿原の中を野営場へと歩いていく。


野営場に到着。まずは岩に腰を下ろし、小休憩。
チョコで糖分補給しながら周囲の山々を眺める。実にいい気分だ。
さて、マンサクは咲いているだろうか。



やはりマンサクは咲いていた。
白口岳をバックに撮影。青空がいい。



同じ株を今度は三俣山をバックにして撮影。



これは橋のそばの株。


大船山を背景に撮影したいのだが、早朝のため逆光で撮影できない。
下山時にまた来ることにしよう。


さて、今日はここからが長丁場。最初の目的地は白口岳だ。



法華院山荘の前を通過。



鉾立峠に到着し、ベンチに腰を下ろして小休憩。
今から登る白口岳を見上げる。



まだ日差しが弱いため、登路はびっしりと霜柱に覆われている。
これが融けたらどろどろになり、滑ることは確実だ。


白口岳まではかなりの急登。何度か立ち止まり息を継ぐ。


途中、下ってきた男性とすれ違った。なんだか見覚えのある顔だな…と思いつつ。
その直後、通り過ぎた男性から「Yさん?」と呼び止められた。
先週三俣山の南峰でご一緒したtokuさんだった。
今日は牧ノ戸から入山し、星生山→久住山→天狗が城→中岳→稲星山→白口岳と歩いてきたという。
この後は大船山に登り、坊がつるから三俣山の南峰に直登するそうだ。
そんなルート、私には絶対に無理である。タフな人だなあ。参りました。
私なんて、まだ1座目の白口岳にさえ登り着いていないのに。


下っていくtokuさんを見送り、山頂をめざす。



ようやく山頂が近づいてきた。



最後の岩場を上がれば山頂だ。



やれやれ、なんとか山頂に到着だ。
YAMAPの地図には鉾立峠から50分となっているが、1時間10分もかかってしまった。



まずは風景の撮影。
大船山と平治岳、三俣山。
平治岳の奥には由布岳が実にくっきりと見える。
今日ここまで歩いてきたルートが確認できる。



大船山の右、遙か遠くに目をこらすと、雲の上に山々が浮かんで見える。
この方向に見えるとすれば、四国の山々だとしか考えられない。
これまでも何度か四国らしき山が見えたことがあるが、
これほどくっきりと見えたことはないのではないだろうか。
それだけ今日の空気が澄んでいるということだろう。



次に中岳(右)と久住山(中)、稲星山(左)を撮影。


山頂標識のそばで単独男性と会話。
赤川から扇ガ鼻→星生山→天狗が城→中岳→白口岳と歩いてきたそうだ。
今日は天気がいいこともあって、みなさん欲張ったルートを歩いているようだ。
この後は稲星山を経由して久住山から下山する予定とのこと。
「久住山から赤川へのルートが通れればいいんですけど」というので、
「崩壊したところを迂回するルートができたので、大丈夫ですよ」と教えた。
男性はその情報を知らなかったようで、「これで藪漕ぎしなくて済みます」と言う。
ルートが通れなければ無理矢理にでも下るつもりだったそうだ。
いや、いくらなんでもそれは無理でしょう(笑)。


男性を見送り、さてどうしようかと思案する。
というのも、計画ではこの後、稲星山を経由して中岳で昼食のつもりだった。
だがここまでに時間がかかりすぎ、稻星山はパス。
ここ白口岳と中岳のどちらで昼食とするかを思案した。
時刻は既に11時前。お腹もずいぶん空いてきたため、ここで昼食とした。



キャベツ・椎茸・人参・白ネギ・しめじ、もやし、豚肉、うずらの卵。



野菜たっぷりのチャンポンの完成。
デザートは長女が送ってきてくれたデコポン。
実は先日(3月14日)、56才の誕生日を迎えた。
そのお祝いに長女がビールと一緒に送ってくれたもの。
瑞々しくておいしかった。




食後のコーヒーを飲み、山頂を後にして稲星越へと下る。



稲星越からの登路脇にはまだ雪が残っていた。



中岳を見上げる。
ずいぶん疲れを感じるが、頑張って登らなければ。



ゆっくりゆっくり、まさにマイペースで山頂に到着。



久住山方面の山々を望む。



阿蘇五岳が実にくっきり見える。



雲仙普賢岳もはっきりと確認できる。



山頂には思い思いにくつろぐ人々。
稲星山の向こうに祖母傾山系が見える。


こんな風景を眺めながら、時間を忘れのんびりと過ごす。
さて、次の天狗が城に向かうとしようか。



天狗が城山頂に到着。



まずは氷の融けた御池を見下ろす。
ついこの前完全に凍結していたのが夢だったのではないかとさえ思える。
あの池の上を歩いていたんだよなあ…。



先程までいた中岳を振り返る。
岩の上に男性が佇んでいた。



三俣山を望む。



星生山と扇ガ鼻を望む。


天狗が城山頂でものんびりとした時間を過ごした。
いったい今何時頃だろうとスマホを見ると、すでに1時半。
ここからは北千里浜を経由して坊がつるに下り、さらにそこから吉部まで。ずいぶん長い道のりだ。
今日は長丁場なのに3つの山頂でのんびりし過ぎたかもしれないな。
でも、山頂でのんびり過ごすために登ってきているのだから、このスタイルは変えられない。



久住分かれまで下り、北千里浜を見下ろす。



北千里浜を歩いていくと、正面に三俣山が見えてきた。
上空にはすばらしい青空が広がっている。

この風景を見ながら歩いていくうち、以前の山行を思い出した。
私が登山を始めた1年目、2004年8月11日の山行だ。
当時小学校5年生の息子を連れ、前日10日は三俣山に登り、法華院山荘に宿泊。
翌11日は中岳をめざし、その下山時にこの北千里浜を歩いたのだが、
その日もこんな抜けるような青空が広がっていた。
残念ながらデジカメの調子が悪く、この2日間の写真は1枚も残っていない。
だが、写真はなくとも、私の心の中には今でも息子と一緒に見たあちこちの風景が残っている。

こんなことを思い出したのも年を取ったせいかもしれないな(笑)。



やがて正面に大船山が見えてきた。
右には猿岩が見える。



坊がつるが見えてきた。
ここから坊がつるまでの下りが長いのだ。頑張るぞ!



法華院山荘の屋根が見えた。やれやれ…。



山荘でザックを下ろし、購入したのは…



アイスクリーム。
大船山を眺めながら食べるアイスクリームはおいしかった。



木道越しに大船山と平治岳を望む。



今日二度目の坊がつる野営場より、マンサク越しに大船山を見上げる。



最後は平治岳をバックに撮影。


今日はこれで満足だ。時間も気になることだし、下山することにしよう。



次に坊がつるに来る時はアセビが満開だといいな。



坊がつるの北端でもう一度大船山を振り返り、吉部へと下った。


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