黒岳(天狗岩)

2020年10月25日


山仲間のみなさんと一緒に黒岳に向かうことにした。
みなさんは男池からの入山だが、私は黒嶽荘から。
途中、巨大な土石流跡に驚きつつ、風穴に到着。
行動食を食べながらみなさんの到着を待つ。
やがてとんでもないルートを歩いたマルワイさんが到着。
その後、残る5人のみなさんも到着した。
紅葉を撮影しながら急登を登っていく。
だが紅葉の撮影が連続しなかなか進まない。
ようやく天狗分かれに到着し山頂をめざす。
山頂では今までずっとできなかったことに挑戦してみた。
山頂を下り、高塚分かれで賑やかな昼食タイム。
ゴマさんのパフェとミーパパさんのエスプレッソをいただいた。
下りも紅葉の撮影をしながらゆっくり下っていく。
風穴からは日が陰ってしまったが、時折紅葉した山頂が見えた。
ソババッケで最後の休憩。来週はここの紅葉を見に来ようと相談。
男池までみなさんの会話は途切れることなく、楽しい山行を終えた。

5:30黒嶽荘→6:15雨堤→6:40カツラノモト→8:10今水ルート合流→8:45~9:35風穴→11:10天狗分かれ→11:40~12:00天狗岩
→12:25天狗分かれ→12:30~13:25高塚分かれ(昼食)→14:20風穴→15:20ソババッケ→16:00かくし水→16:25男池




LINEグループでどこに行こうかと相談する。
行きたい場所はたくさんあるのだが、いくつも行くのは体力的にムリ。
そこで今一番きれいだろうということで黒岳に決定。
みなさんは男池からのピストンをするそうだ。
だが私はできればピストンは避けたい。
そこで黒嶽荘から入山し、上峠経由のルートを歩くことにした。
風穴でみなさんと合流するつもりである。



みなさんは6時過ぎに男池を出発するらしい。
風穴でみなさんを待たせるよりは待つ方が気が楽。
そこで早朝5時半に黒嶽荘を出発した。



ここからだといつもは前岳に向かうのだが、今日は雨堤へ。


雨堤へと向かうこのルートはかなりわかりにくい。
以前歩いたときも迷いながらだったと記憶している。
しかも今回は暗い時間帯。もちろんヘッドライトはあるが、不安だ。
そこで久しぶりにYAMAPに頼ることにした。
現在地とルート、赤テープを確認しながら慎重に歩いていく。
それでも1箇所完全に方向を誤ってしまった。
赤テープをなかなか発見できなかった場所もあった。



この標識までたどり着いたときには正直ほっとした。


ここからはしっかりとした登山道が続く。もう道に迷うことはなさそうだ。



雨堤を通過。
上空が明るくなってきた。
このあと少ししてヘッドライトを消した。



カツラノモトに到着。
ここでルートは分岐している。
1つは上峠経由。もう1つはショートカットするルートだ。
今日はショートカットするルートを歩くつもりでいた。
ところが歩き始めてYAMAPを確認すると、上峠に向かっている。
そこでこの標識まで引き返し、ルートを探す。
見つけられないでいると、単独男性が到着。
その男性が「ここにテープがありますよ」と教えてくれた。



赤テープに沿って登っていく。
斜面をまっすぐ登っていくかなり急なルートだ。
先ほどの男性に追い越されたが、マイペースでゆっくり登る。
ここで見栄を張ってもしかたがない。



やがて上峠からのルートと合流した。
ここできつい登りは終了。



黒岳の中腹を巻いていく。
距離は長いが登りではないので楽だ。



やがて黒岳らしい巨石の上を歩くようになってきた。
もうすぐ今水からのルートと合流だ。
と思っていたのだが…



合流したのは登山道ではなく、巨大な土石流跡だった。



下流側を撮影してみた。
はるか遠くまで続いている。
たぶんこの土石流が今水まで到達し、駐車できなくなっているのだろう。



YAMAPで現在地を確認すると、地図上ではまさにルートの真上に立っている。
だが本来のルートが見当たらないので(この土石流では当然だ)、
しばらく土石流跡の上を上流に向けて歩くことにした。



歩いていくと前方が開け、すばらしい紅葉とともに
土石流の始まったであろう谷が見えてきた。



右側には天狗岩の紅葉が美しい。
去年このルートを歩いたときは、この紅葉は木々にじゃまされて見えなかった。


やがて土石流の右側に黄色いテープを発見。
ここがどうやら元の登山道の入り口らしい。



大船山から下ってくるルートと合流。
風穴はもう目と鼻の先だ。



風穴に到着するといくつかのグループが休憩中。
その中に仲間の姿は見えない。
私が先頭で到着したのだろうか。
LINEしてみると、ミッチさんから「紅葉がきれいすぎて進みません」と返信が届いた。
ソババッケは通過しているようなので、のんびり待つことにした。


岩に腰掛けて行動食を食べながらぼんやりしていると、今水方面から男性がやってきた。マルワイさんだ。
「今日はどこからですか?」「北大船から下ってきました」
なるほど。マルワイさんがここに着いた向きからそれは想像できた。
そこで「登山口はどこですか?」と尋ねてみた。
私なら吉部かガラン台(以前なら今水もあり)だが、健脚のマルワイさんのことだ、
もしかすると大曲からとか、遠いけれど長者原からということもあるかもしれない。
それだと一旦坊がつるから大船山に登り、そこから風穴に下ってくるのだからかなりの距離だ。
だが、マルワイさんの返事は私の予想をはるかに超えていた。
マルワイさん「瀬の本からです」。
思わず聞き返した。「え?瀬の本から?」「はい」
サンドイッチマンのギャグに「ちょっと何言ってるかわからない」というのがあるが、まさにそんな感じだった。
これはコースタイムを詳しく聞くしかない。で、聞いたところによると…
昨日の午後3時に瀬の本から入山して、岩井川岳と扇ガ鼻の夕日に染まる紅葉を見て、
久住分かれから北千里浜を歩いて坊がつるに下り(この辺りを歩くときはすでに真っ暗)、
大船山頂に深夜12時頃に到着。山頂で5時間(!)滞在して星空を撮影し、
山頂に朝駆けの人が増えたので北大船山頂に移動して夜明けを迎え、
米窪の縁を回って長い長い急な下りを下って風穴に到着した。ということらしい。
聞いて思わず「マルワイさん、ばかでしょ」と口に出てしまった。
しかも、しかもである。マルワイさんの背負っているザックはゆうに20㎏を超えているのだ。
ちょっと背負わせてもらったが、とてもじゃないがこれを背負って歩く気力も体力も私にはない。
まして午後3時から一睡もせずに山を歩くなんてこと、できるはずもない。
さらにはこの後、黒岳に向かおうというのだから…


とまあ私がマルワイさんの山行スタイルにあきれていると、賑やかにみなさんが到着した。
ムギさん・あずきさんが先頭、少し遅れてゴマさん・ミッチさん・ミーパパさん。
全員がそろったところで、マルワイさんから「大船から下る途中に見た黒岳の紅葉がきれいだった」と聞いて、
ミッチさんとミーパパさんが「じゃあ途中まで登ってくる」と言って別行動に。


残る5人で黒岳への急登を登る。
ムギさんを先頭に、あずきさん、私。続いてゴマさん、マルワイさん。
だが登り始めるとすぐにゴマさんとマルワイさんが遅れ始めた。
紅葉がきれいすぎて進まないのだ。
私たちもそれは同様。数歩登っては振り返ってカメラを構えるものだから全然進まない。




紅葉越しに大船山頂を望む。






大船山の紅葉もきれいに残っている。



あずきさんが紅葉を撮影中。



その紅葉がこれ。青空がいい!


あずきさんは今日が初めての黒岳。
取り付くときにはムギさんや私が「この登りはしんどいよ~」と言ったのだが、
実際には撮影に次ぐ撮影でぜんぜんしんどくない。
何しろ息があがることさえないんだから。



紅葉の撮影はまだまだ続く…(笑)



地面に散った紅葉もいい。
(実はこれはきれいな葉を集めたもの)



これはそのままを撮影した。



高塚分かれでみなさんの到着を待つ。
しばらくすると大船山の途中まで登ったミッチさんとミーパパさんも追いついてきた。
ところがトラブルがあったらしい。聞くと、下りでミッチさんが一回転したのだそうだ。
とっさに地面の枝(か根っこか)につかまって無事だったという。
頭も打たず大きな打撲もないそうで何よりだが、この日はミッチさん、
この後は慎重に行動しているのがちょっとおもしろかった。(ごめんなさい)



天狗分かれから天狗岩に向かう。



紅葉越しに天狗岩を見上げる。


この辺りでゴマさんは我々を見送り。6人で山頂に向かう。



この岩山に初めて登るあずきさん。
案内役はムギさんだ。
私も後ろからついていく。



ルートの途中にある岩の上でバンザイ!してるのはミーパパさん。
見てる方が怖いよ~



もうすぐそこが山頂だよ。あずきさんガンバレ!
でもそこが一番怖いんだよね。



山頂に到着し風景を眺める。
まずは高塚山と大船山。



大船山の左には阿蘇根子岳が見える。



高塚山の紅葉がまだこれほど残っているとは思わなかった。



さあ、次はあの岩の上に行こう。
今、人が立っているあの岩だよ。



まずはミーパパさんがお手本とばかりに岩の上でジャンプ!
こんなことができる人はそうはいないかも。


ムギさんが立ち、ミッチさんは「今日はやめとく。」
そうだね、今日は一回転したからね。
で、私はというと、この16年間で(たぶん)23回この天狗岩に来ているが、
まだ一度もこの「1556 天狗」と書かれた岩の上に立ったことがない。
以前、「私がこの岩の上に立つことはない」と書いたのだが…
先日500回をクリアしたことだし、少しは新しいことに挑戦してみよう。
そこで、思い切って上がってみることにした。



ムギさんにカメラを渡して撮影してもらった。
自分ではしっかり立っているつもりだったが、
改めて写真を見ると立派なへっぴり腰である(笑)。
でも初めて岩に立つことができていい気分だった。
(下を見る勇気はなかったけど)


ゴマさんが下で待ってるからそろそろ下りましょう。



ゴマさんが天狗岩を見通せるポイントを教えてくれた。
一番上に見える岩が先ほど私が立った岩らしい。
あんなところに立っていたんだ…(^_^;)



みなさんと一緒に高塚分かれまで下り、賑やかな昼食タイム。



今日の食材。
スパゲティ150g、鶏肉のあぶり焼き。
フライパンで鶏肉を温めながらスパゲティを茹で、
バジルソースをからめれば完成というお手軽メニュー。
このメニューにした理由は簡単。
自宅のアルファ米の在庫がなくなったから(笑)。



風景はないものの、マルワイさんが紅葉を添えてくれた。



食後はゴマさんのパフェとミーパパさんのエスプレッソ。
ごちそうさまでした!


楽しい昼食タイムを終え、そろそろ下ることにする。


下山も紅葉の撮影に忙しい。





紅葉が陽に照らされて映えている。



絢爛とはこんなときに使う言葉ではないだろうか。





登りの時と光線の具合が違うのがおもしろい。



足場の悪い下りを慎重に下っていく。




風穴に下ると谷間はすっかり陽が陰っていた。



谷間は陽が陰っているが、頭上にはまだ日射しがある。


足下に気を配りながら、しかも頭上も見ながら下っていく。



時折現れる紅葉




木々の隙間から高塚山の紅葉を見上げる。



周囲の紅葉を楽しみながらソババッケに下ってきた。



ソババッケには大量の土が流れてきたのだろう。
それが乾燥しひび割れて不思議な風景になっていた。



ソババッケの紅葉はまだこれかららしい。



よし、来週はこの紅葉を見に来よう。



最後の1枚を撮影し、男池へと下っていく。


男池駐車場で次の山行の計画を相談。
おおまかな計画ができたところで「ではまた」。
みなさん、おかげで楽しい山行でした。


男池から黒嶽荘まであずきさんの車に乗せてもらった。
あずきさん、ありがとうございました。


みなさんの山行日記もぜひご覧下さい。
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