大船山【朝駆け】

2020年12月20日


山仲間のみなさんと一緒に大船山に朝駆けすることになった。
2時15分に吉部を出発。急登をクリアし順調に歩いていく。
坊がつるに着くとわずかに雪が舞ってきた。
避難小屋で小休憩した後、大船山に取り付く。
あえぎつつ段原に到着し、避難小屋でダウンを着込みアイゼンを装着。
山頂に到着したが、やはりガス。それでもわずかにガスが焼けた。
一旦避難小屋に下り、朝食タイム。
ガスが晴れつつあるので再び山頂へ。
ガスの晴れ間に九重連山を撮影できた。
御池に下り氷と霧氷の撮影を楽しんで下山。
坊がつるで振り返ると大船山頂は霧氷で真っ白だった。

2:15吉部→暮雨の滝ルート→3:35大船林道合流→4:00坊がつる野営場→4:10~4:15避難小屋
→4:20大船山取り付き→5:50段原→5:55~6:10避難小屋→6:30~8:00大船山頂→8:20~9:40避難小屋(朝食)
→10:15~11:50大船山頂・御池→12:15~12:30避難小屋→12:30~12:40段原→13:40~14:10坊がつる野営場
→暮雨の滝ルート→14:55暮雨の滝(通過)→15:45吉部




依然として忙しい日々が続いている。
責任重大な職務を緊張感を持ってこなす日々。
先を見通し、段取りを考えるのが私の一番の役目。
今のところなんとか役目を果たせているようだ。

そんな中、山仲間のLINEで大船山への朝駆けに誘われた。
土曜日ならムリだが(金曜日の夜に早く帰宅できないので)、
日曜日に山行するというので同行させてもらうことにした。
そこで前日19日(土)にはほぼ終日休日出勤。
これで心置きなく山行する準備が整った。

山仲間のLINEでは、ゴマさんから次のような指示が来た。
「2時に吉部駐車場に集合ね」
2時は当然深夜2時のこと。昼の2時ではない。
2時に吉部ということは、前日23時頃には自宅を出発しなければ。
となると起床は22時半。普通の人はまだ起きている時間だろう。
そこで、7時半に就寝することにした。
だがなかなか眠れない。(そりゃあたりまえだ)
それでもいつのまにか眠っていたようだ。
22時半にアラームで起床し、自宅を出発。

一部凍結した道を慎重に運転し、吉部駐車場に到着。
マルワイさんの車の横に駐車したが、ご本人はすでに入山している。
やがてゴマさん・ムギさん・ミッチさんが到着。これで全員がそろった。
装備を確認して2時15分に入山した。



登路には前日に降った雪が残っている。
凍結しているわけではないが、慎重に急登をクリアした。


急登を越えればあとはほぼ平坦な道。
みなさんと会話しながら歩いていく。
ところが坊がつるが近づいてくると雪が舞っているのに気づいた。
吉部を出発するときには星が見えていたのに…
坊がつるの北端に到着してみると、やはりわずかに雪が舞っている。
そんなときマルワイさんからLINEが来た。山頂はガスだそうだ。
テンションが下がったが、行くしかない。こんなとき、仲間が一緒だと心強い。
もし単独でこの状況だと心が折れてしまいそうだ。

坊がつるの避難小屋で小休憩。行動食代わりのおにぎりを食べる。
すぐに大船山にとりつく。今日は朝駆けなのでのんびりしていられない。
ムギさんを先頭に、ミッチさん、私、ゴマさんの順。ゆっくり登っていく。
途中から私が先頭になり、同じようなゆっくりのペースで登る。
ところが5合目を過ぎたあたりですでに5時半を過ぎていることが判明した。
あんまりゆっくりだと夜明けに間に合わないかもしれない。
そこで先頭の私がいきなり(何も言わずに)ペースを上げた。
あえぎつつ段原をめざす。ムギさんとミッチさんもついてくる。
なんとか6時前に段原に到着した。遅れてゴマさんも到着。
段原の周囲は一面の霧氷。それまでの風景が一変した。

避難小屋に入ると、ガスの山頂から下ってきたマルワイさんがいた。
セーターとダウンを着込み、アイゼンを装着して山頂に向け出発。
山頂はまだガスだが、晴れなくてもせめてガスが染まってくれれば…
木々に着いた霧氷を見つつ、雪を踏んで山頂をめざす。



6時半にようやく山頂に到着した。


周囲はガス。当然風景など見えやしない(暗いからというのもあるけれど)。
とにかくガスが晴れるか、染まるかを期待するしかない。
幸い風がそれほど強くないのがうれしい。
だがそれはガスが飛ばされないということで、痛し痒しだ。



7時4分撮影。そろそろ夜明けの時刻だ。
明るくなり少しずつ周囲が見えるようになってきた。


やがて日の出の時刻を迎えたが、ガスは晴れない。
このまま撃沈か…と思ったのだが、わずかに上空のガスが染まる。
そのたびに山頂で待つ我々から歓声が上がる。いいぞいいぞ!



わずかにガスが焼け、御池が見えた。



すぐそばの霧氷が染まっている。
まるでピンク色の珊瑚礁のようだ。


ガスがさらに焼けることを期待して、山頂から少し下り御池を見下ろすポイントに移動した。



しばらく待っているとガスが焼け幻想的な風景が現れた。


一旦山頂にもどると、若い(たぶん20代前半)女性3人に声を掛けられた。
「今赤く染まったのを写真に撮りました?」「ああ、撮ったよ」
そこでモニターに上の写真を表示し、見せてあげると、「えも~い!」と叫んだ。
最近そんな表現が若い人の中で使われているとは聞いていたが、
実際に聞いたのは初めてだった。そうか、「えもい」とはこんな時に使うのか…


3人に山頂下の御池を見下ろすポイントを教えるため私も一緒に下り、
再びガスが晴れるのを待つことにした。



わずかに染まった霧氷


少しでもガスが染まると先ほどの若い3人が歓声を上げる。
そのうちの1人は私のすぐ隣に立っている。
大きな声で叫ぶものだから正直うるさい。
でも若いしかわいいからいいか…(笑)
そのうち3人が「晴れろ」という気持ちからだろう、歌い始めた。
どうやら山の神様を歌で励まそうということらしい。
ユーミンの「春よ来い」とかZARDの「負けないで」とか、結構古い歌も混じる。
でもねえ、「だんご三兄妹」はちょっと違うだろ…(笑)
それにしても周囲に人がいるのにも関わらず歌えるのはやはり若さだろうか。



その歌声に励まされたわけではないだろうが、ガスが流れ青空が覗いた。
だがガスが染まる時間帯は過ぎてしまったようだ。


しばらく粘ったものの、ガスがすっきり晴れるにはまだ時間がかかりそうだ。
そこでみなさんと一緒に一旦避難小屋に下ることにした。



山頂から下るゴマさん。
段原方面から強風が吹き抜けていく。
今日一番の寒さだった。



段原へ向かう尾根道を見下ろす。




避難小屋に下ってきた。
きっと中は風を避けて休憩する人で賑わっているだろうな。
ところが中には誰もいなかった。
私たちが独占した小屋で朝食づくりが始まった。



今日の食材。
白菜・長ネギ・卵・ネギ、牛肉。
寄せ鍋のポーションの右にあるのはみりん。



大船山で作った2度目の肉うどん。
今日もおいしかった。



うどんを食べた後は残り汁にコンビニおにぎりを入れて雑炊を作った。


食後のデザートはミッチさんお手製のゆず茶。
ゆずの香りと優しい甘さで癒やされた。
その後は恒例のコーヒータイム。


みなさんと楽しく話しながらの朝食は実に楽しかった。
気がつけば1時間以上経っている。
そろそろ山頂に戻りましょう。



小屋を出て見上げると上空に青空が広がっていた。
やはり霧氷には青空が似合う。



一面の雪景色の中、2回目の山頂をめざす。



いまだガスに煙る山頂を見上げる。
写っている2人はムギさんとマルワイさん。



山頂に向かっていると、ガスが晴れ段原方面が見えた。


その後すぐにまたガスに覆われてしまったが、どうやらもうすぐ晴れる気配がする。
そこで急いで山頂に向かうことにした。あえぎつつ山頂をめざす。



山頂に到着してしばらくするとガスが晴れた。
一面の霧氷越しにガスかかる九重連山を望む。


すぐにまたガスに覆われ、ほぼホワイトアウト。
待っているとガスが流れ、山々が少しずつ姿を現してくる。



ガスに浮かぶ白口岳。
その左奥に見えているのは稲星山だ。



中岳



やはり望遠レンズはいい!



撮影中。ガスが通り過ぎないかな~(ゴマさん撮影)



南側に目を向けると、霧氷の向こうに遠く祖母山が見えた。



やがてガスがすっきり晴れた。
この風景、最高だ。



山頂の岩の上に立ち、御池を見下ろす。
当然ながら周囲は一面霧氷に覆われている。
御池に下ってみよう。



白い霧氷と青空のコラボは最高だ。




氷の上に立ってみた。



氷の上に立つ(ミッチさん撮影)





「これやってみたかったんだ~」とミッチさん。
その瞬間を撮影した。



山頂下の台地にある岩の上に立って撮影。
すっきり晴れていないのが残念…


時刻は12時近い。そろそろ下山しましょうか。



段原方面を眺めているのはミッチさんだ。



下りながらも1枚。
今日はすっきり晴れそうでいて晴れなかったな…



霧氷を見上げる。



段原に下り、霧氷越しに大船山頂を振り返る。



段原からちょうど1時間で坊がつるに下ってきた。



振り返ると真っ白な大船山が遠くに見える。
さっきまであそこに立っていたんだよな…




炊事棟の流しは氷がすごいことになっていた。



かわいいつららも発見。


行動食をお互いにシェアして小休憩した後、
5人でゆっくり下ることにする。



一面の雪景色の中を下っていく。
朝は真っ暗だったからわからなかったけど、
こんなに白かったんだね~



最後の急な下り坂を慎重に慎重に下っていく。


吉部からの大船山への朝駆けは今回が2回目。
前回も思ったが、大船の朝駆け、やってみたらなんとかできるんだ。
深夜に起きるのはつらいけど、またやってみよう。
でも、1人では途中で心が折れてしまいそう。
またみなさんと一緒がいいな。


今回も一緒に歩いたみなさんの活動日記もぜひご覧下さい。
マルワイさん
ゴマさん
ムギさん
ミッチさん


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