星生山・御池

2021年7月26日


久しぶりの山行は暑さを避けて牧ノ戸からの朝駆け。
余裕を見て早朝2時過ぎに入山した。
順調に西千里浜に到着。ところがここでガスがやってきた。
一旦は扇ガ鼻に向かうことも考えたのだが、
ダメ元でいいやと星生山に向かうことにした。
山頂に着くと強風が吹き荒れていた。
その風を避けつつ夜明けを待つ。
やがて夜明け。絶景を眺めることができた。
風が強いため尾根道はやめ、西千里浜に下る。
久住山避難小屋前でマルワイさんと合流し、御池へ。
ガスの中、御池を通過し池の小屋に向かう。
風を避けつつ小屋の近くでノリウツギの花を撮影し昼食。
ここでマルワイさん作成の「マシーン」が登場しびっくり!
食後のコーヒーを飲んで下山。
ガスの中、夏の花を撮影しながらのんびりと下った。

2:10牧ノ戸→2:30沓掛展望台→3:15扇ガ鼻分岐→3:45~4:10西千里浜・星生分岐→4:30~6:10星生山頂
→6:35西千里浜・星生分岐→6:55~7:40久住山避難小屋前→8:00御池→8:10~10:35池の小屋(昼食)
→10:40御池→11:00久住分かれ→11:50扇ガ鼻分岐→12:55沓掛展望台→13:05牧ノ戸




前回の山行以降、仕事の忙しさに加え、週末の雨で山行できない日々が続いた。
時折「くじゅうの空」でチェックすると、山頂付近にガスがかかっていることが多い。
もしかすると沖縄付近をゆっくり通過している台風の影響があるのかもしれない。
そんな状況で4連休を迎えた。
初日の22日(木)は牧ノ戸から入山したものの、西千里浜で雨になり撤退。
ガスなら展望がないのを我慢すればよいけれど、雨はいけない。楽しくない。
「こんなこともあるさ」と言い聞かせながら下った。
2日目と3日目、さらに4日目と3日連続で休日出勤。
以前から予定が決まっていたのであきらめがついていた。
そのうさをはらすべく、26日(月)に振替の休みを取得して山行することにした。
天気予報では…晴れなのかくもりなのか、はたまた雨なのか、サイトによってまちまちだ。
それだけ天候が不順だということなのだろう。まあ、行ってみるしかないか。
山仲間のLINEでマルワイさんが朝駆けすることもわかった。
よし、私も朝駆けしよう。もし晴れたら暑さを避けることができる。
もしガスなら…「こんなこともあるさ」と下ってこよう。


牧ノ戸駐車場に2時に到着。車は私のを入れてわずか3台。
そうだよなあ、平日だし、この天気だし。
マルワイさんの車を探したが見つからない。
ちょっと寂しいけど、まあいいか。どこかで会えるだろう。
でももしかすると大船山か、祖母山に朝駆けということかもしれないぞ。

準備を済ませ2時すぎに入山した。


コンクリート道を登り沓掛展望台に到着。
前方を見ると意外にもガスがない。山々の頂が見える。
このままガスがこなければいいな…



今日は満月をわずかに過ぎた月が明るく輝いている。
その上に明るく輝く星が見える。あの星は何だろう?
そのときはわからなかったが、帰宅して調べてみると木星だった。
土星も近くに接近していたそうだが、そちらは気づかなかった。


扇ガ鼻分岐を過ぎたところでマルワイさんからLINE。
今日はガスだろうと予想し出発を遅らせたのだそうだ。
「今からだと扇か星生になりそう」だという。

やがて西千里浜にやってくると、星生崎や星生山にガスがかかり始めた。
これはまずい。山頂に上がってもガスではどうしようもない。
そこで、マルワイさんに「私も扇に向かいます」と送ったのだが…
ゆっくり歩きながらガスを眺めてみた。ガスは晴れたりガスったりを繰り返す。
すぐに一面ガスに覆われてしまうと思ったが、どうやらそうではなさそうだ。
そこで、ダメ元で星生山に向かうことにした。


西千里浜の星生分岐から急斜面を登り、4時半に山頂到着。
山頂にはまっすぐ立っているのも難しいほどの強風が吹き荒れていた。
東側には一面のガス。というより広大な雲海が広がっている。
その雲海の向こうに黎明が見える。



風に飛ばされないように角度を一番広くして三脚を立て、黎明を撮影した。
黒く見えているのは山々の稜線ではなく、雲の輪郭である。


撮影したものの、風が強く、寒い。
大きな岩の岩陰に身を潜め、ザックから真冬用のダウンを取り出して着る。
さらにその上に風よけのウインドブレーカーを着込んだ。これで大丈夫だ。


強風でガス(雲海)が飛ばされているのが見える。
少しずつ周囲が明るくなってくる。
強風は吹き荒れたままだ。



5:16撮影。夜明けが近づき、明るくなってきた。
上空の雲が曙色に染まっている。
三俣山を覆う巨大な雲の塊が見える。



少し右に目を向けると、星生山の稜線が見えた。
この写真の中心付近から次々とガスが飛ばされてくる。
このガスの向こうには久住山や天狗が城・中岳がある。



やがてわずかにガスが薄れ久住山が見えた。



さらに目を右に向けると、マルワイさんがいる扇ガ鼻が見えた。
扇ガ鼻にもガスがまとわりついている。
その向こうには一面の雲海が広がる。
今日の雲海は上下の2段構えなんだ。



反対側に目を向けると、涌蓋山の上に裏焼けが広がっていた。



やがて5:22に雲海の上から朝日が昇ってきた。



荘厳な夜明け



ガスが朝日に染まる。




夜明けとともにガスが少しずつ晴れ、山々が見えてきた。



ガスに浮かぶ天狗が城。



こちらはガスにまみれた三俣山。
右に平治岳、左奥に由布岳が見える。



ガスが三俣山の上を次々と流れ、刻々と姿を変える。
まさに絶景だ。



西側を見ると巨大な影星生が伸びていた。



ほぼ姿を現した久住山、天狗が城・中岳。



三俣山のガスも少し薄れてきたようだ。


時刻は6時。山頂到着後1時間半経った。
そろそろ腰を上げよう。


いつもなら尾根道を歩いていくのだが、強風の中、岩場を越える気にならず、西千里浜に下ることにした。



星生分岐まで下ってきた。青空がうれしい。


気分良く久住山方面へ歩いていく。
前回の雨の中の撤退とは大違いだ。



避難小屋前の岩に腰を下ろして久住山を見上げる。
久住高原に広がっている雲海も見える。
この風景を眺めながら休憩。マルワイさんを待つことにした。



行動食を食べながら星生崎を振り返る。
この青空の青さはどうだ。


やがてマルワイさんが到着。
さてこれからどうしましょう?
一応相談したが、やはり御池方面に向かうことになった。(そりゃそうなるだろ)



久住分かれにて。
三俣山にはまだガスがまとわりついていた。

ガスに覆われた山はかっこよく見える。
だがそこにいる人にとっては「早く晴れないかな~」の存在でしかない。


そのガスは人ごとではなく、御池方面に進むにつれてこちらもガスに覆われていく。



一面のノリウツギ越しに天狗が城を望む(心の目で見ていただきたい)。



御池に到着したが、この状況では池の小屋に行くしかない。



ガスが晴れていれば「私の好きなアングルで」となるのだが…



池の小屋に到着。


とりあえずザックを下ろしてマルワイさんと相談する。
ガスはなかなか晴れそうになく、相変わらず強風が吹き荒れている。
この風の吹く中での昼食は避けたい。
さりとて妙案は浮かばない。どうしようか…


そんな話をしているうち、わずかに外が明るくなった気がした。



ガスが薄れわずかに天狗が城が見えた。
これですっきり晴れていれば、ノリウツギと青空が映えた写真になったかもしれない。


小屋にいてもしかたないので、風の弱い斜面でノリウツギをカメラに収めることにした。



ガスにまみれた花には水滴がついている。



そこで水滴をねらってみた。



主役は水滴だ。


池の小屋横の斜面は風が弱い。
そこでここで昼食をとることにした。



今日の食材。
下の袋の中はエリンギと玉ねぎのみじん切り。


調理しながらマルワイさんの昼食準備を見るともなく眺めていると…
(今日のマルワイさんのメニューはサンドイッチ)



なにやら不思議なものが現れた。
これは一体何だ?


マルワイさんに尋ねると。「これはサンドイッチカッティングマシーン試作第1号です」とのこと。
ネーミングでなんとなくわかった気がするけど、でも一体どう使うの?



実際に切っているところを見せてもらった。
まず右側の板2枚でサンドイッチの半分をはさむ。
左の板の上に残り半分を乗せると、サンドイッチの下に空間ができる。
その空間のおかげでサンドイッチをきれいに切ることができるというしくみ。なるほど!



さらにこんな風にコンパクトに収納ができる!
ここまで考えたマルワイさんはすごい!
しかも今回は試作第1号だそうで、今後も改良を重ねるつもりだという。



その「サンドイッチカッティングマシーン試作第1号」で切ったサンドイッチがこれ。
確かにトマトもパンもきれいに切れている!



感心しているうちに私のトマトリゾットも完成した。



食後のコーヒーをゆっくり味わう。
気づけば池の小屋に到着後1時間半経った。
ガスは一向に晴れそうな気配がない。
そこであきらめて下ることにした。



ガスの中を下っていく。


西千里浜からは二人で夏の花を探しながら。



ママコナ



風に寄れるイブキトラノオ
初めてマクロレンズで連写して撮影した。



いかにも地味なホソバシュロソウ



ノギラン



咲き始めたばかりのワレモコウ



扇ガ鼻分岐まで下って振り返ったが、星生山はガスの中。
ここからも花を探しながら下っていく。



チダケサシ



ヤマブキショウマ



ヤマアジサイ




ミズトンボに似た花をマルワイさんが見つけてくれた。
だが、この花、なんていう名前だっけ?



コバギボウシ



ヒヨドリバナ



シライトソウ



沓掛の岩場より尾根道を振り返る。
山々にはまだガスがかかっていた。



沓掛の尾根道でヤクシマホツツジを撮影し、牧ノ戸に下った。


今日一緒に歩いたマルワイさんの山行日記です。ぜひ!
マルワイさん


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