中岳・星生山【朝駆け】

2021年10月10日


天気がイマイチの日曜日。
それでも朝駆けすることにした。

マルワイさんと2人、牧ノ戸から入山。
沓掛を過ぎるとガスがまとわりついてきた。
久住山避難小屋で小休憩し、次いで池の小屋へ。
やがて日の出の時刻が近づき、とりあえず中岳へ。
だがガスでは何も見えず、再び池の小屋にもどる。
ここから朝食を食べ、待ち、昼食を食べ…
4時間待ったもののガスは晴れない。
しかたなく下山していると、久住山避難小屋前でガスが晴れてきた。
星生崎に上がりガスの晴れゆく山々を眺める。
星生山に向かい、山頂で絶景を堪能。
紅葉の状況をチェックした後、牧ノ戸に下った。

2:50牧ノ戸→3:05沓掛展望台→3:55扇ガ鼻分岐→4:25~4:45久住山避難小屋→5:05御池
→5:30~6:00池の小屋→6:15~6:20中岳→6:35~10:25池の小屋(朝食・昼食)→10:30御池
→10:45久住分かれ→10:50~11:00久住山避難小屋前→11:15~11:35星生崎
→12:10~13:30星生山→13:55扇ガ鼻分岐→14:45沓掛展望台→14:55牧ノ戸




山行前日の9日(土)はいつもの休日出勤。
この日も天気予報ではイマイチだった。
それでもゴマさんはミッチさん・Yさんの2人の「晴れ女」を連れて朝駆け。
すると、仕事中の私にすばらしい青空の写真が送られてきた。
やっぱり「持ってる」人が2人もいると違うな~

私は翌10日(日)に山行。
この日も天気予報はイマイチ。
それでもダメ元で朝駆けすることにした。


佐伯市からくじゅうへと車を走らせる。
ところが竹田市あたりから雨が降り始めた。
「まじか…」とへこむ私。雨ではなあ…
とりあえず牧ノ戸まで行って雨なら山行をあきらめよう。
そう思ってさらに車を走らせていく。
すると、瀬の本あたりから雨がやみ、
牧ノ戸に登っていくと星が見えてきた。
こんなことってあるんだ。
展望所で車を停めて眺めてみると、
竹田市方面には巨大なガス(雨雲)、
くじゅうの上空には星空が広がっていた。
こんな経験は初めてだ。

牧ノ戸に着くと、マルワイさんの車を発見。
とっくに入山していると思いきや、まだ準備中。
そこで隣に駐車し、急いで準備する。
3時前に2人で入山した。


沓掛展望台に上がり山頂方面を眺めると、どうも雰囲気があやしい。
沓掛は晴れているのだが、山頂はどうやらガスのようだ。
案の定、岩場を過ぎて歩いていくとガスがまとわりついてきた。
こうなると淡々と歩くしかない。
一旦久住山避難小屋に入り小休憩。
深いガスなので、とりあえず池の小屋に向かうことにした。
御池に到着し池を半周。
ところがここで池の小屋に向かうポイントを過ぎてしまったようだ。
(「ようだ」というのはその時は過ぎたことに気づかなかったということ)
何度も通っているので池の小屋に向かう道は見覚えがあるのだが、
今は初めて通る登山道を登っている。
前を歩くマルワイさんに「このルート、違うんじゃないの」と確認。
マルワイさんも「違うみたいですね」という。



すると、こんな岩が現れた。
「コヤ」とは池の小屋に間違いない。
それが右に矢印が向いている。ん?どういうことだ?
マルワイさんはこの矢印を見てすぐに行ってしまった。
私はこの「写真を撮っていたため、少し遅れて後を追おうとした。
ところが…ガスの立ちこめた暗い中、登山道がわからない。
しかも、悪いことに今自分がどこにいるかもよくわからない。
そこで、YAMAPを起動して現在地を確認することにした。
(こんなことはめったにないことだ)
池の小屋から天狗・中岳の鞍部に向かうルートの中間辺りにいることが判明。
なるほどそれで小屋が右にあるわけだ。
落ち着いてルートを探すと、岩の上側にあった。
慎重に小屋をめざして歩き始める。
途中、ルートが判然とせず再びYAMAPで確認しつつ、
上の写真の場所から15分もかかってようやく小屋に到着した。


小屋に入って先に到着していたマルワイさんと合流。
小休憩していると周囲が明るくなってきた。
この辺りはガスったままだが、もしかしたら山頂は晴れているかもしれない。
まあそんなことはないだろうが、念のため中岳に向かうことにした。


ガスの中、小屋を出て中岳に向かう。



すぐに先ほど暗闇とガスの中で見た岩を発見。
小屋からここまでわずか3分。
このわずかな距離を15分もさまよっていたのか…



6:15に山頂に到着。
予想通りガスで真っ白。(そりゃそうだろう)



真っ白な風景を眺めるマルワイさんの後ろ姿がせつない…


時刻は朝日が昇ってくる頃だが、日の出はまったく望めない。
それでも山頂では2人の男性が朝食を食べていた。
マルワイさんと相談し、ここは潔く小屋に下ることにした。
粘ってもすぐにガスが晴れる見込みはなさそうだ。



2度目の小屋に到着。時刻は6時半。
2人でのんびりガスが晴れるのを待つことになった。
することがないので、軽く朝食を食べよう。



小屋の中は暗い。
私が持ってきたランタンをマルワイさんがほうきでセッティング。
これで明るくなった。



朝駆けのときにはいつもこんな軽食を持ってきている。
とりあえずこれでしのいでおこう。
食事の後は当然コーヒータイム。
なにせ時間はいやというほどある。



そのうち、ほうきより三脚がいいかも、と思いつき…


この日私は8時頃からどうしても業務連絡の必要があった。
池の小屋(御池周辺)は圏外で連絡できないため、
電波が通じるところまで出かけることに。
30分ほどでもどってみると…



小屋の中にはマルワイさん作成のテーブルが完成していた。
(手前は以前私たちのグループが作ったテーブル、
 向こうに見えるのがマルワイさんが今日作ったテーブル。
 さらにその向こうがマルワイさん)


することもなく時間が過ぎていく。
マルワイさんが「お昼ご飯でも食べる?」と持ちかけてきた。
時刻をみるとまだ9時。さすがに早いし、さっき朝食を食べたばかり。
でもほかにすることはないし…
ということで早めの昼食をとることにした。



今日の食材。
豚肉と、今朝スーパーで購入した野菜。



焼きそばと中華スープの完成。
実はコンビニで買ったおにぎりもあったのだが、
さすがにそれは食べ過ぎだろうとやめておいた。


食べた後は2回目のコーヒータイム。
ゆっくり味わい、マルワイさんと紅葉登山について語り合う。
その間、ぽつぽつと登山者が小屋の中に入ってきた。
時刻は10時半。中岳から下って小屋に入ったのが6時半だから、
4時間ほど小屋の中で粘ったことになる。
外はまだガスの中。晴れる気配は全くない。
そこで、今日は晴れないだろうと判断し、下ることにした。
だが、もしかすると、下っている途中で晴れるかもしれない。
「それって登山あるあるだよね」とマルワイさん。



小屋を出たところで撮影。
この向こうには本来なら御池があるのだが、全く見えない。


御池のほとりを歩き、くじゅう分かれへと下っていく。



くじゅう分かれまで下ってきた。
ガスが少し薄くなり、上空に青空が見えてきた。



久住山避難小屋前で見上げていると、ガスの向こうに星生崎が見えた。
これは一気に晴れるかも!
そこで星生崎に登ってみることにした。


小屋の後ろから登っていくと、一気に周囲が晴れた。



見上げる星生崎の上に青空が広がる。



登りながら振り返ると、巨大な雲のかたまりが見える。
どうやら右が久住山を覆うガス、左が天狗や中岳を包むガスのようだ。



見ているとガスが晴れ、久住山がわずかに顔を覗かせた。



ガスが流れる山々を望む。



星生崎に上がって星生山方面を見ると、すっきりと晴れている。
今日の風は東から吹いている。
下からくじゅうの山々に吹き上げてくるときに雲が湧くため中岳周辺はガスに覆われ、
風下にあたる星生山周辺は晴れているということだろう。



薄くガスのベールをまとった久住山



撮影中のマルワイさん



久住山を眺める私(マルワイさんに撮影してもらった)


いつまでも見ていられるが、そろそろ星生山に向かいましょう。



その途中、岩々の向こうに星生山を望む。



三俣山を覆っていたガスも晴れつつある。



もう少しで星生山頂だ。



星生山頂に到着。東側はガスが流れていく。



西側はこの通り、ガスが消えて青空が広がっている。


マルワイさんと2人、岩に腰を下ろしてこの風景を楽しむことにした。



天狗が城の山頂


動画でも撮影してみた。
(リンクをクリックするとYouTubeが開きます)

天狗が城から流れ落ちる滝雲

ガスから姿を現した天狗が城



大船山を望遠で捉えた。



ガスの晴れゆく山々。
池の小屋にいたときには今日こんな風景を見られるとは思ってもいなかっただけに最高の気分。



三俣山をガスが通り抜けていく。


ガスが通り抜けていく三俣山(動画)


この絶景をいつまでも見ていたいが、そろそろ下ることにしよう。



山頂から下ったところで一足早い紅葉を撮影。
ただ、今年の紅葉はどうも様子が変。
すでに落葉している木があるのだ。
ピークにきれいな紅葉を見られるのだろうか…



沓掛の岩場で紅葉越しに三俣山を撮影し、牧ノ戸へと下った。


今日一緒に歩いたマルワイさんの山行日記もぜひ。
マルワイさん


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