三俣山・中岳・天狗が城

2017年5月27日


天気の良い土曜日。三俣山のシャクナゲの状況を確かめるため、お鉢巡りへ。
職場の同僚のゴマさんも、Kちゃんを誘って牧ノ戸から入山するという。
そこで三俣山の後に中岳まで足を伸ばすという欲張った計画を立てた。
長い距離になるが、土曜日なのでなんとかなるだろう。
早朝4時に大曲から入山。時間は気になるが、いつものペースで登る。
まだ朝日の昇っていない西峰に取り付く。登りながら振り返ると星生山に朝日が射していた。
稜線に上がったところでYさんとばったり出会い、一緒に歩くことになった。
本峰下のシャクナゲはやはり咲いていた。北峰をバックに撮影。
北峰で小休憩の後、お鉢巡りの後半。大鍋に下るYさんと別れ、南峰へ。
テラスで軽食を食べ、すがもり越へ下る。小休憩の後、北千里浜へ。
疲れを感じながらようやく久住分かれに到着し、すぐに中岳に向かう。
御池直前の登りでは筋肉が泣きを入れてきたが、なんとか山頂到着。
先着していた3人と一緒に昼食。食後は3人にもコーヒーを入れ、楽しく過ごした。
やがて下山。「せっかくなので」と天狗が城を経由。
久住分かれからは多くの人と一緒に下っていく。
第1展望台で遠く三俣山を眺め、牧ノ戸へと下った。

4:10大曲→5:05~5:10すがもり越→6:05三俣山本峰→6:40~6:50北峰→7:50~8:10南峰(軽食)
→9:00~9:10すがもり越→北千里浜→10:00久住分かれ→10:20御池→10:35~11:50中岳(昼食)
→12:05~12:10天狗が城→12:30久住分かれ→13:05扇ガ鼻分岐→14:00沓掛展望台→14:15牧ノ戸→自転車で大曲に下る





天気の良さそうな週末だが、2日間とも休日出勤が予定されていた。
ところが前日金曜日の午後、その休日出勤を一緒に担当しているT先輩から、
「2日のうちどちらかは休んでいいよ」とのありがたいお言葉。
感謝しつつ、土曜日に休ませてもらうことにした。

さてどこからどう歩こうか。土曜日ならかなり無理をしても大丈夫だ。
前回の山行でほとんど見られなかった三俣山のシャクナゲが今頃きっと咲いているはず。
と考えていると、Oさん(というよりゴマさんの方が今や通りが良いかもしれない)が、
「土曜日にKちゃんと一緒に牧ノ戸から登る予定です」という。
Kちゃんとは、この3月に職場を異動した女性。まだ20代!
2015年8月27日に、吉部から法華院温泉までゴマさんと一緒に案内したことがある。
ゴマさんKちゃんとどこかで合流できるといいなあと考えた。
だが私が行きたいのは三俣山。ゴマさんとKちゃんは牧ノ戸入山ならたぶん久住山か中岳。
思案した末の結論は、「大曲から三俣山のお鉢巡りをした後、北千里浜を経由して中岳に行き、牧ノ戸に下る」だった。
それをゴマさんに伝えると、一瞬の間があり、「牧ノ戸からは歩くんですか?」と質問。そりゃそうだ。
「自転車で下るんです」と私。「なるほど~」とゴマさん。そう、久しぶりに自転車の登場だ。
ゴマさんに予定を聞くと、牧ノ戸7時入山は決まっているが、どこに登るかは未定だそうだ。
Kちゃんは牧ノ戸が初めてだそうで、となるとたぶん久住山に行くことは間違いないだろう。
その後はもしかすると中岳に行くかも…ということらしい。
だとすると私が合流できそうなのは中岳かな。みなさんを待たせるのは悪いので、できれば11時頃には着きたい。
お鉢巡りにどれくらい時間が掛かるかが読みにくいが、早く出発するに越したことはない。
そこで、4時に大曲を出発しようと予定した。あとはなんとかなるだろう。


大曲を4:10に出発。当然まだ暗いのでヘッドライトを点けての入山だ。



硫黄山道路を歩く。目の前に三俣山のシルエットが見える。



北東方面には朝焼けが広がっている。
今日は三脚を持ってきていないため、大きな看板に寄りかかって手持ちで撮影した。



誰もいないすがもり越に到着。
そりゃそうだ、5時のすがもり越にそうそう人がいるとは思えない。



大船山の上に朝焼けの空が広がっている。



小休憩の後、朝日を浴びていない三俣山に取り付く。
そういえば三俣山に登るときはたいてい朝日を浴びながらだな…。



しばらく登って立ち止まり振り返ると、山々に朝日が注いでいた。



登路脇にはミヤマキリシマがあちこちにある。
株によっては咲き始めているものもあった。



今年初めてのミヤマキリシマだ。
マクロレンズで撮影した。


西峰の稜線に上がると、男性がミヤマキリシマとイワカガミの撮影をしている。
こんな時間に人に会うとは思わなかったのでびっくり。
さらに、見ると久しぶりに会うYさんだったので二度びっくり。
聞けば、私と同じ大曲から入山し、私より早くここに到着したとのこと。
私より遅く出発したのに、どこで追い越したのかしきりに不思議がっていたが、私にはわかる。
Yさんは私とは比べものにならないくらいの健脚。
たぶん大曲から硫黄山道路に上がるまでのどこかで追い越されたに違いない。


ともあれYさんとは気の置けない間柄。
今日の状況と山行ルートを説明し、「すみません、先を急ぐので」と言って歩き始めた。



いつもなら西峰を経由するのだが、今日はそのわずかな時間も体力も惜しい。
右に向かい直接本峰へ。


やはりと言うか当然というか、すぐにYさんに追いつかれた。
「お先にどうぞ」と言ったのだが、なせか私の後ろを歩いてくる(笑)。
そうなるとなんとか頑張るしかない。
でも、おかげでいいペースで歩くことができた。



Yさんと一緒に本峰に到着。


さて、シャクナゲは咲いているだろうか。



山頂より大鍋を見下ろす。
写真では分かりにくいが、右下にシャクナゲの花が見える。


本峰からの下りはかなり急。
シャクナゲを期待しながらも慎重に下っていく。



よかった、やっぱり咲いていた。



アングルはイマイチだが、青空が素晴らしい。



この写真を撮影できて、もう今日の山行の1つ目の目的は果たした(笑)。



前回も休憩した大岩によじ登り本峰を見上げる。
シャクナゲの花が点々と見える。



Yさんは西側の風景を楽しんでいるようだ。


北峰へと登っていく。



急登を登っているとイワカガミの群落に出会った。
一斉にこちらを向いている姿に思わずカメラを向けた。



北峰に到着し大鍋を見下ろす。



ふと傍らを見ると、Yさんが岩の上に仁王立ちしている。
立っている岩の下は断崖絶壁なのではないだろうか。
こちらにやってきたYさんに尋ねると、
「そうかな?」と言いながらまた岩に向かった。
私には絶対真似できない。


山頂の岩に腰を下ろし小休憩。
お鉢巡りの後半に向かう。



木陰にきれいに咲いたシャクナゲを見つけた。



シャクナゲ越しに大船山を望む。



大鍋に下るというYさんと別れ、南峰へ登る。
見上げる南峰壁の緑色が前回より濃くなったような気がする。



シャクナゲ越しに北峰と遠く涌蓋山を望む。
まだ時間が早いためシャクナゲの一部が陰になってしまっているのが残念だ。



南峰に到着。
すぐにいつものテラスに向かう。



今日はここで軽食をとる。
時間はまだ8時。さすがに昼食には早すぎる。


そうだ、ゴマさんにメールを送信しておこう。
中岳到着予定は11時頃になりそうだと送った。



パンを食べている間に単独男性が2人、坊がつるへと下っていった。
まだずいぶん早い時間だ。坊がつるからはどんなルートだろう?


食べ終えた頃、3人目の単独男性が到着。
見るとYさんだ。あれ?大鍋ではゆっくりしなかったんだな。
そういう私も今日はここでのんびりとはできない。
ゴマさんたちと中岳で会うようメールを送った手前、あまり待たせるわけにはいかない。


南峰の山頂に一緒にもどり、そこでゆっくりするというYさんと分かれ、私は南峰を後にする。



南峰を見上げると、山頂に人影が見える。
あれはたぶんYさんだろう。



イワカガミ越しにⅣ峰と遠く大船山を望む。



ちらほら咲き始めたミヤマキリシマ越しに久住山方面の山々を望む。



すがもり越に下り、小休憩。
オダマキの花が咲いていた。
ただ、これはヤマオダマキではなく、園芸種のオダマキのようだ。



こちらはヤマオダマキ。
(2016年7月23日、大船山5合目で撮影)


小休憩の後、北千里浜へ下る。
さあ、ここからが今日の後半だ。


北千里浜に下っていく途中、サングラスをかけた単独男性とすれ違い、普通に「こんにちは」とご挨拶。
ところがその男性が「後半も頑張って下さい」と言うではないか。
思わず顔を上げると、サングラスをはずしたYさんだった。
それでもまだ私は「?」。南峰にいたはずなのになぜ?
聞けばYさんは南峰とⅣ峰の鞍部から下るルートを歩き、途中から北千里浜に降りたそうだ。なるほど。
「また会いましょう」と言ってYさんを見送った。
今日の前半の山行はYさんと一緒に歩いて楽しい時間だった。




北千里浜を歩く。
すばらしい青空が広がっている。
風も爽やかで気持ちがいい。
やっぱり山はこうでなくっちゃ。



遭難慰霊碑に手を合わせた。



久住分かれに上がる最後の登りがきっこうきつい。
今日は既に三俣山を歩いているんだからなおさらだ。
こんなときはとにかくマイペースに限る。



ようやく久住分かれに登ってきた。
歩いてきた北千里浜と三俣山を振り返る。


岩に腰掛け、「今、久住分かれに着きました。どこにいますか?」とゴマさんにメール。
7時に牧ノ戸を出発して久住山を経由して…となると、この辺りにいるかもしれないと予想していた。
ところが返信を見ると、10時少し前に中岳に到着したらしい。
後でわかったのだが、私が「Kちゃんを中岳に誘ってください」とメールしたものだから、
久住山には行かずに直接中岳に向かったらしい。


だとすると待たせるのは申し訳ない。
休憩もそこそこに出発する。


みなさんのいる中岳に早く着きたいが、体が言うことを聞かなくなってきた。
御池までの登りはそんなに大したことはないと思うのだが、
筋肉が泣きを入れてきた。こんなことは黒岳の縦走以来である。



それでもなんとか御池のほとりまでやってきた。
中岳の山頂にみなさんがいる。がんばろう。

後で聞くと、ゴマさんはデジカメの望遠で登山者をチェックし、
すでにこの辺りを歩く私を見つけていたそうである。



ここを通るならこのアングルで撮影しないわけにはいかない。



鞍部より中岳を見上げる。さあもう一息だ。



ようやく中岳に到着。
山頂直前にはゴマさんとKちゃんが出迎えてくれた。
なお、この写真に写っているのは無関係の方である(念のため)。


ゴマさん、ゴマさんのご主人、Kちゃんとやっと合流。
草の上に腰を下ろし、昼食づくりにとりかかる。
そう、みなさん私が到着するのを待っていてくれたのだ。



今日の食材。
鶏肉、タマネギ、卵、チゲスープ。



食材を撮影する私。
ごまさんが私のルーティンをおもしろがって撮影してくれた。



手抜きのシンプルな親子丼の完成。
前日の夕方に山行することが決まったため、メニューを考える時間があまりなかった。
できればシメジやネギを入れたかったのだが、冷蔵庫になかった…。




そうかこんな感じで撮影してるんだ…。
もしこんなことをしている者がいたら声をかけてください(笑)。


4人で話しながらの楽しい食事タイム。
さらにその後はみんなでコーヒータイム。
実に楽しい時間を過ごした。


さて、そろそろ下山しましょう。



先に下るゴマさん、その後を歩くKちゃん。



こんなに緑がきれいなんだから、天狗が城を経由して下ろうよ。



ということで天狗が城へ。
ゴマさんのご主人は岩に向かってチャレンジ。
私はもちろん安全なルートを歩く。



天狗が城山頂に到着。
ここには単独男性が一人のみ。



山頂より久住山と空池、御池を望む。



私を除く3人が三俣山を眺めている。



天狗が城の山頂から少し下ると、マイヅルソウがひっそりと咲いていた。



久住分かれまで下ってくると、北千里浜から小学生のかわいい声が聞こえてきた。
大曲からだろうか、こちら側から登ってくるのは珍しい。
でも、今はすでに12時半。これで久住山に行って帰ることを考えると遅いのでは?
人ごとながら心配になってしまった。



扇ガ鼻分岐まで下って星生山を振り返る。
三俣山は実に静かな山だったが、こちらは人、人、人…。
多くの人と一緒に列をなして下っていく。



扇ガ鼻分岐を少し下ると、右に新緑の美しい星生山の西壁が見える。
そこでKちゃんに「ここはヤッホーポイントなんだよ」と教えてみた。
すると素直なKちゃんはほんとに「ヤッホー!」と叫んだ。
私たちにはこだましているのがわかるのだが、本人は「?」。
たまたまそばにいたご婦人が教えてくれた。「短くヤホって叫ぶのよ」。なるほどぉ。



登路脇のミヤマキリシマはまだほとんどがつぼみ。
咲き始めた株もあるが、見頃は10日か2週間先くらいだろう。



沓掛山手前でヒメハギを見つけた。



ツクシドウダン



沓掛展望台までl下ってきた。



第1展望台にて三俣山を振り返る。
今日は長い距離を歩いたなあ。
早朝からあそこを巡っていたんだから。
55才にしてはよく頑張った自分をほめよう。



牧ノ戸に下山した後のお楽しみはこのソフトクリーム(ブルーベリー味)。
今日は「案内してくれたお礼」と言ってKちゃんが奢ってくれた。
ありがたくお受けして4人で並んで食べる。
「今日はほんとに楽しかったね」と言いながら食べるソフトクリームは実においしかった。


話は尽きないが、そろそろお開き。
またいつかご一緒しましょう。



駐車場の端に停めておいた自転車に乗り、大曲へと下った。


なお、今回はゴマさんと一緒に登ったので、ネットでもコラボしています。
ゴマさんのブログ「大分の山ぼちぼちある記」に今回の山行を題材にした4コマ漫画がUPされています。
もちろん私もネタになっていますのでぜひご覧下さい。
後日山行記録の詳細もUPされるはず。そちらも必見です!


今週末、土曜日は午前中も午後も休日出勤。
日曜日も午前中に休日出勤が予定されている。
今年のミヤマキリシマは遅れているようなので、翌週末に期待している。


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